燭九陰、または逴龍ともいわれる古代中国の地理書『山海経』に記される龍神。
章尾山(しょうびさん)という山に住んでおり、北海の鍾山に住んでいるとされる神・燭陰に相当する存在で、燭陰と同じく人間の頭部に蛇のような胴体を持ち、口には燭台を加えており、西北に日が無くなると外に出て縦に並んだ目(近年では目が前に飛び出た様子を表したものとする説もあるらしい)を開いて辺りを昼間の様に明るく照らし、逆に目を閉じると段々と夕暮れの様に光が弱まってやがて夜の様に辺りは暗闇に包まれるとされる。
また、天が西北に不足して陰陽の行方が分からなくなった時に口に咥えた火精で天門中を照らす存在だとされる文献も存在する。