概要
前作Memories Offから1年後の話となり、新たな高校「浜咲学園」が舞台となる(神奈川県立鎌倉高等学校をモチーフとしている)。前作と同年齢の高校生が主人公であり、前作との橋渡し役として稲穂信が登場。以降のシリーズにも『それからgain』を除いて毎回主人公の友人ないし知人として登場し看板キャラクターとなった。
前作の登場人物たちとは『Memories Off After Rain』でその繋がりが描かれる。
作品のテーマは「恋愛の乗り換え」。恋愛には付き物の出会いと別れのうち、「別れ」を描いたゲームがあまりなかったので、その部分を前面に押し出している。前作のヒロイン彩花はゲーム開始時にすでに不在という特異な状況だったが、本作で描かれる別れはより現実味を持たせたものになっている。
キャラクターデザインは、前作に比べて制服や髪型を派手にしてある。その一方で、物語のイメージに沿わせるため色はおとなしく、トーンを落としたものになっている。
内容
それからと同様にシリーズ最高傑作の呼び声が高い本作だが主人公の伊波健はギャルゲー界に名を刻んだヘタレ主人公である。プレイヤーの選択を無視した行動を取るなどの問題行動を見せた前作の主人公三上智也がマシに見えてくるレベルのヘタレぶりである。
そのへタレっぷりはメインヒロインで彼女である白河ほたるの親友の飛世巴ルートで遺憾なく発揮される。
具体的には三回会って話しただけで今、彼女がいるのに告白してしまい、その上「友達でいよう」と言われたにもかかわらず、積極的にアプローチし、その間も彼女と普通にデートする、健が巴と浮気していることを知ってショックを受けたほたるがピアノのコンクールに落選した際に「ほたるが健の言葉を受け止められない」というほたるの姉静流の警告を馬鹿正直に真に受けほたるを慰めずコンクール会場を後にしたり、健が巴と一緒にいる所を見つけて激怒したほたると巴が口論した際にろくに弁解も仲裁もできずほとんど棒立ちでいたりするなど半端じゃない優柔不断を発揮しており、そのヘタレっぷりは三大ヘタレ主人公に引けを取らない。