ストリゴイ
すとりごい
ルーマニアで伝承される吸血鬼。
概要
ルーマニアで伝承される赤毛で青い目の吸血鬼で別名ストリゴイイ、女性形でストリゴアイカとも呼ばれ心臓は二つある。
甲高い叫び声を上げると伝わり、語源は「叫び」を意味するストリガであるという。
モロイイ(ムロイ・ムロニ)と呼ばれる生ける吸血鬼が死後にさらに力を得たものであるともいわれ、吸血鬼に血を吸われた者だけではなく、自殺者、犯罪者、嘘吐き、魔女といった反社会的な者が死ぬと化するともいわれ恐れられた。
さらに不可抗力ではあるが7番目の息子や胞衣をまとって生まれた者、死体を猫にまたがれた者、胎内にいるときに吸血鬼に睨まれた者、片思いの末に未婚で死んだ者も化しやすいといわれた。
ルーマニアはローマ帝国の属州であったこともあり、邪悪な精霊ストリガエや吸血梟ストリゲス、イタリア語で魔女を表すストレガなどに影響をあたえた。
なお、西欧の伝承におけるヴァンパイアの原点となった存在であるともいわれ、『吸血鬼ドラキュラ』がルーマニアからイギリスにやってきたという描写はそれに則したものである。
創作での扱い
- 女神転生シリーズ
初出は世界の吸血鬼が敵の尖兵として登場した『真・女神転生デビルサマナー』。黄色い服を着た鋭い爪をもつ大男で種族は”幽鬼”。”鬼女”ストリゲスとともに中ボスとしてデビルサマナーに立ちふさがった。
- ストレイン 沈黙のエクリプス
2014年に放映されたギレルモ・デル・トロによるアメリカのホラードラマ。
人類をストリゴイ化しようとする勢力とアメリカ疾病予防管理センターの戦いを描く。