来歴
1964年10月9日、グアダラハラ(メキシコの都市)に生まれる。
大学卒業後、アメリカに渡り、『エクソシスト』の特殊メイクを担当したディック・スミスに弟子入り。
その後メキシコに帰国し、特殊メイクの会社を立ち上げ、十年以上のキャリアを積む。
2018年、監督作『シェイプ・オブ・ウォーター』で第90回アカデミー賞のうち、作品・監督・美術・作曲賞の最多4部門を受賞するという快挙を達成した。
人物
- 1960-70年代当時のメキシコには日本のサブカルチャーがたくさん輸入されていたらしく、幼少期は『ゴジラ』、『ウルトラシリーズ』、手塚治虫作品、『鉄人28号』、『黄金バット』といった特撮・アニメに育てられたと語り、それ以降の年代のクリエイターにも影響を受けたという。
- オタクを絵に描いたような人物で、来日するたび秋葉原や中野ブロードウェイに行く。
- プロダクションI.Gにも2回ほど顔を見せたことがある。初対面時「会った瞬間にその巨大な腹にしがみついて『この中に何入ってるんだろう?』とか」言った押井守の作品を、「実写でもアニメでもメンタリティが変わらないところがいい」と評価する。
- 怪獣グッズのコレクションが増えすぎて、保管用の別荘が2軒ある。好きな怪獣はバルタン星人とピグモン。
- 『ZIP!』に出演した際には¥36100も出費して怪獣フィギュアを購入している他、本物のバルタン星人と出会って大興奮、熱い抱擁を交わした。
- ふくよかな体型とトロという名前から、通称「トトロ」。本人が宮崎駿作品を敬愛するほか、芦田愛菜の緊張を和らげるためトトロを自称したという逸話も。一部のファンからは「俺たちのトトロ」と呼ばれている。
- 世界の神話や伝承にも精通し、コレクションの一つには水木しげるの著書もある。
- 伝承や数々の怪獣映画を見ていく中で、海外の『怪獣』は道徳に悪役として作られる一方で、日本の怪獣はヒーローと悪役二つの側面を持つ傾向にあると結論づけた。これは世界を見ても日本特有らしい(キリスト教的価値観と神道的価値観の違いなのだろうか?)。
- 以上の拘りから怪獣はモンスターではなく、『カイジュウ』と呼ぶ事が多い。『パシフィック・リム』に登場する異生物の総称も『カイジュー』である。
- こだわりは曲げない。『ヘルボーイ』にロン・パールマンを起用することを会社に反対され、有名俳優に変更するか制作費を大幅に削減するかの二択を突きつけられた際には、後者を選んだ。
- そのこだわりようはキャスティングを行う前から予め細かな設定をノートにイラスト付きでしたためておくほど。
- 上映された映画が完成品と考えているが故、後になって再編集版(ディレクターズカット版など)は出さない。
- 2015年にTwitterを開始。そこでファンから『ウルトラマンX』内に惑星ギレルモなる固有名詞が登場したことを教えられ、とても喜んだ。
- 2022年5月、公式より『シン・ウルトラマン』の冒頭1分17秒が期間限定公開された際は、Twitterにて「Ay,ay,ay Dios mio- Gloria bendita-(ああ、ああ、ああ、私の神よ-祝福された栄光を-)」と感動を呟いた。
- かつて『狂気の山脈にて』の実写化を目指していたことがある。企画としてかなり具体的に固まっており、本人もはりきっていたが、超大作予算のR指定映画という当時としては前代未聞のチャレンジだったため結局ゴーサインが下りずポシャってしまった。
- 企画中止を告げれらた時の落胆っぷりたるや相当なものだったとのこと。しかし、映画会社がすかさず代わりに見せてきた企画書が思いのほか面白く、『狂気の山脈にて』のアイディアも生かせそうなものであったことから、すぐに気持ちを切り替えてその企画に取り掛かったという。これがのちの『パシフィック・リム』である。
作品
監督
『クロノス』1993
『ミミック』1997
『デビルズ・バックボーン』2001
『ヘルボーイ』2004
『パンズ・ラビリンス』2006
『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』2008
『パシフィック・リム』2013
『クリムゾン・ピーク』2015
『ストレイン 沈黙のエクリプス』2014-2017 - ドラマシリーズ
『シェイプ・オブ・ウォーター』2017
『ナイトメア・アリー』2021
脚本
『ダーク・フェアリー』2011
『Rise of the Guardians』2012
『ホビット3部作』2012-2014 - 監督予定だったがピーター・ジャクソンに引継ぎ、脚本のみ担当