概要
1928年生まれ。駐日ドイツ人外交官の父親と日本人の母親をもつ。子供時代を神戸で過ごし、のちにドイツへ渡ってナチス党の幹部になる。
あらすじと人物像
幼少時代はドイツ人外交官の息子として、神戸の山手通りで裕福な暮らしを送っていた。西洋人の外見であることが原因で町の子どもたちにいじめられていたところ、下町のパン屋の息子のアドルフ・カミルに救われ、このことがきっかけで二人は親友になる。しかしカミルは在日ユダヤ人の子どもであり、カウフマンの父親は熱心なナチス党員であった。この頃からナチス党によるユダヤ人の弾圧が激しくなってきていた。
父親の意向により、彼はナチス党員を育成するアドルフ・ヒトラー・シューレ(AHS)に入学させられそうになる。ナチスがユダヤ人を弾圧していることを知っていた彼は、カミルとの友情を引き裂かれたくない一心で抵抗するが、父親の部下であったナチ党員からカミルに関するとある秘密を知らせるよう揺さぶりをかけられ、それを守るためにAHSへの入学を決意した。カミルへの変わらぬ友情を心に誓ってドイツに向かった彼だったが、AHSでの教育は徐々に彼をナチズムへ傾倒させていく。
そして数年後、彼はヒトラーの側近としてユダヤ人や反体制主義者を容赦なく検挙するSD幹部になる。