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ビッグ・ダディ(ランド・オブ・ザ・デッド)の編集履歴

2020-02-21 17:36:24 バージョン

ビッグ・ダディ(ランド・オブ・ザ・デッド)

びっぐだでぃ

ビッグ・ダディ(Big Daddy)とは、2005年に公開されたジョージ・A・ロメロ監督の映画『ランド・オブ・ザ・デッド』に登場するキャラクター。 ※イラスト左端のスキンヘッドの黒人。

概要

演者:ユージン・クラーク


この映画の真の主人公。本名不明。

未知の力によって動く死体「ゾンビ」の一体。大柄な体躯でスキンヘッドの黒人男性。サークル型の髭を生やし、額には抉れた様な小さな傷がある。

ガソリンスタンド「ビッグ・ダディ」の従業員用の制服である青いツナギを着ており、これが呼び名の由来。

他のゾンビ同様、脳を破壊されない限り死なない・痛覚が無い・猛獣並の怪力・走れない・喋れないといった非人間的な特徴を持つ反面、明確な自我や感情、高い知能を有し、物事や失敗から学習したり他のゾンビへの共感・同情ができる等の人間性も併せ持っている。謂わば、「進化したゾンビ」である。

ペンシルベニア州ピッツバーグ市の某所に棲息するゾンビ達によって形成されたコミュニティのリーダー的存在で、普段はガソリンスタンド「ビッグ・ダディ」の事務所を住処としている。人間時代の記憶から、ベルが鳴ると給油場に現れ給油ノズルを手に車を探す仕草をする。


リーダーとしての統率能力も高く、咆哮や唸り声を言語を様に用いて他のゾンビに指示を出せる。


性格は作中に登場する人間達よりも遥かに高潔で、非常に仲間想いかつ勇敢。仲間の無残な末路を悲しみ、悪意を持つ人間達に怒りを露にする他、自分の身を危険に晒してでも仲間を守ろうとし、強大な敵(武装した兵士達)にも果敢に立ち向かう等、かなりヒロイックなキャラクターとして描写されている。

また、ゾンビでありながらカニバリズム(人肉食)を行う描写が一度も無い。


仲間と共に様々な困難を乗り越え、無垢なゾンビ達に叡知を授けて自我に芽生えさせ、ゾンビの弱点である流水や火を克服するなど、映画の進行に伴いゾンビの救世主と化していく。


因みに屈強そうな外見通り通常のゾンビよりも怪力で、兵士を小銃で殴り殺したり電源の入っていない掘削機で強化ガラスの扉を破壊できる。また、射撃が得意で作中では小銃「ステアーAUG」を片手で連射し、標的に全弾命中させている。


作中の活躍

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』にて世界が死者は例外無くゾンビ化するように変貌してから三年後。

アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグ市ダウンタウンでは様々な人種・国籍の生存者達が集まり生活していた。北と南をアレゲニー川とモノンガヒラ川に挟まれ、西が二つの川の合流地点になっているこの場所は大きな流水が苦手なゾンビが入ってこれない理想的な立地であり、唯一陸続きになっている東側に電気柵を張ることで完全にゾンビを隔離していた。しかし、一握りの富裕層が高層タワー「フィドラーズグリーン」で優雅に暮らす一方で、大多数の平民達はスラム街での過酷な生活を強いられていた。


自我に目覚めたゾンビであるビッグ・ダディはダウンタウンの外側のピッツバーグ市某所で、他のゾンビと共に人間時代の行動を模倣しながら平和に暮らしていた。他のゾンビ達と違い、この時点では下手に干渉しなければ無害な集団であった。

しかし、このゾンビ達の平和は、ダウンタウンからやって来た物資調達部隊によって理不尽に破壊されることになる。


偵察として身を隠しながらゾンビ達を観察していた調達部隊隊長ライリー・デンボと新米隊員マイクの存在を察知したビッグ・ダディは、速やかに近くを徘徊していたカップルのゾンビに二人を追い払わせるよう命令する。


その後、ライリー達と合流した調達部隊は夜空に花火を打ち上げる。大きな音や光に集まる習性をもつゾンビ達は、花火に意識が集中しカカシ同然の棒立ち状態になってしまうのだ。

この花火が罠であると悟ったビッグ・ダディは他のゾンビ達に必死に呼び掛けるも、巨大な改造装甲車「デッドレコニング号」を筆頭とする圧倒的な武力を持つ調達部隊によって目の前で大勢の仲間を虐殺される。急いで自分の身も顧みずに仲間を物陰に突飛ばし銃撃から守ろうとするも、一人は守りきれず生首状態になってしまう。そんな状態でも死ねずに苦しむ仲間に止めを刺してやると、天を仰ぎ悲しみの咆哮をあげるのだった。


結局、調達部隊は暴虐の限りを尽くしてから撤退していった。ビッグ・ダディ達は大勢の仲間を虐殺された一方、調達部隊が受けた損失は新人のマイク一人だけであった。

ビッグ・ダディは調達部隊が去っていった方角に建つフィドラーズグリーンが「敵」の本拠地であると確信し、怒りの咆哮をあげて人類への反逆を決意。兵士から奪った小銃「ステアーAUG」を携え大勢の仲間と共にフィドラーズグリーンを目指し行軍を開始する。

ゾンビのリーダーが革命家に転じた瞬間となった。


一晩中歩き続け、明け方にようやくダウンタウンの対岸に設けられた基地にたどり着く。基地は高い防壁で囲まれていたが、ビッグ・ダディは壁を叩いて脆い箇所を直ぐに発見。豚切り包丁を握っていたゾンビ「ブッチャー」に命令し、壁を破壊させる。生前に愛用していたものを「ただ握っているだけ」だったゾンビが初めて道具を道具として利用したのであのである。

壊した壁を覗くと、そこは射的場でゾンビ達が生きたまま逆さに吊るされて的にされているのを目の当たりにする。人間達の酷い仕打ちにビッグ・ダディは更に怒りを募らせる。


その日の夜、射撃の訓練をしていた兵士二人を不意討ちで殺害し、人類との本格的な戦いが幕を上げる。

基地の司令官ブルーベイカー率いる兵士達が慌てて迎撃するが、ビッグ・ダディ達は犠牲を出しながらも基地の最後の防壁であるフェンスを数の暴力で強引に押し倒し雪崩れ込む。

この戦闘のどさくさに紛れ、調達部隊の副隊長チョロ・デモーラはダウンタウンの独裁者ポール・カウフマンへの個人的な恨みから仲間と共に謀反を起こし、デッドレコニング号を強奪する暴挙に出る。

そんな人間達の事情など知らないビッグ・ダディは仲間を大勢殺した怪物の様な装甲車が動き出したことに興奮し、意図せずに銃の引き金を引き発砲。偶然にも「銃を撃つ方法」を発見すると、怒りの雄叫びと共にデッド号を銃撃するがダメージは与えられず逃げられてしまう。

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