キース・クラエス
きーすくらえす
人物
カタリナ・クラエスの義理の弟で、クラエス公爵家の次期当主。
野猿曰く、「孤独な生い立ちの人物」。
元々はクラエス公爵家の末端の分家当主と娼婦の間に生まれた息子で、3歳の頃に母親が父方に押し付けた事で引き取られる。しかし、その出自ゆえに父や義母や異母兄弟から蔑まれ、使用人として扱われてきたという過去を持つ。
そんなある日、鳥の巣に石を投げつけていた兄弟達の非道を目の当たりにして、初めて魔力を発動させ、制御できず暴走させて兄弟達を負傷させてしまい、それが原因で彼はますます孤独な立場に追いやられてしまう。
そんな中、8歳の時にカタリナとジオルド・スティアートの婚約が決まった事で、魔力の高さを見込まれ跡取りとして遠縁から養子としてルイジ・クラエス公爵家に引き取られ、カタリナとは義理の姉弟の関係となった。
本作の舞台となる世界のモデルとなった乙女ゲーム『FORTUNE・LOVER』の設定では、クラエス家に引き取られた後も、夫の不義の子と誤解し存在を疎んだ義母ミリディアナや義姉カタリナから冷遇されており、カタリナの最も身近な破滅フラグであった。しかし、「弟をかわいがる」というカタリナの前世からの念願どおりに接しているうちにキースは孤独ではなくなり、むしろ迂闊な義姉のお目付け役のような立場に収まってしまった。キース君マジ苦労人。
また、義母ミリディアナの誤解も解け、むしろ実子のカタリナ以上に息子として可愛がられるようになり、以前の劣悪な環境とは打って変わって幸せな家庭に恵まれることとなった。
自分を孤独から救ってくれた義姉に熱情を抱き、カタリナのことを姉ではなく異性としてみている。婚約者であるジオルドにも渡すつもりは毛頭ないが、奥手に育ってしまったせいで一線を越える勇気を出せず、家族であるという有利さも殆ど活かせていない上、カタリナもキースのことは弟としか見ていない。ジオルドの動向には人一倍敏感で、「危険」を感じれば即座にカタリナのもとへ駆けつける。
なお、カタリナの鈍感さにはジオルド共々、頭を抱える描写がある。
次期公爵ということで結婚候補は引く手数多だが、カタリナへの想い故に未だに婚約者がいない。
魔力は義姉と同じく土。
『FORTUNE・LOVER』における人物像
カタリナの前世(通称・野猿)の世界で発売されている乙女ゲーム『FORTUNE・LOVER』シリーズには、『Ⅰ』と『Ⅱ』の攻略対象として登場する。
出自や外見など基本的な設定や、その出生からクラエス公爵家に養子として引き取られるまでの経緯は本編と同じだが、こちらでは愛人の子ではと疑う義母ミリディアナや、急に出来た弟を嫌う義姉カタリナに冷遇され、孤独を紛らわすように持ち前の色気で女性を誑かす遊び人へと成長する。学園ではもの珍しさから平民出身のヒロイン(マリア・キャンベル)にちょっかいを出すが、彼女の優しさに触れるうちに愛情を抱くようになる。