ストーリー
遥か昔、邪竜との大きな戦いがあった。
聖竜と力を合わせその脅威を退けた者たちが建国したヴェストリア王国。
奇跡の歌の力を持つ姫が象徴となっているこの国では、音楽に携わる者は憧れの職業として尊敬の対象となっていた。
その中でも特に選ばれたものが入学を許される音楽家育成機関・エルトメール音楽院。
そこには未来の音楽家を目指し、多くの若い才能が集うことになった。
その学院に通い始めて間もなく一年が経つ主人公・リュートは、留年ギリギリの学院生活を送りながらも、妹とふたりで平穏に暮らしていた。
そんなある日、リュートは街で不思議な雰囲気を纏った少女と出会う。
ほんの偶然から行動を共にすることになった少女とリュート。
楽しい時を過ごした後、また会えるからと言って彼女は去っていった。
新しい出会いに胸をふくらませていたリュートだったが、その夜、突然家の庭になにかが墜落したような音が響く。
庭を大きく抉ったようにできたその穴には、鱗状のようなものに身体を覆われた、謎の生物がうずくまっていたのだった。
長きに渡り紡がれた物語に、新たなページが記されていく……。
キャラクター
フローリア・レキ・ヴェストリア
CV:佐藤しずく
本作の2大ヒロインの一人。
レクトの力を持つとされるヴェストリア王家の次期王位継承者。
代々女性にレクトの力は宿るために、国は女王制で統治されている。
継承の儀式を間近に控えている。
彼女が毎朝塔の上から歌うことにより、王国の一日が始まる。
本来は女王の役目なのだが、歌うのが大好きな彼女は幼い頃にその役目を母親から引き継いでいた。 遠めにしか見えないので、はっきりと顔を知っている人はごく一部。
自分の役割や立場は理解しているが、普通の女の子としての生活に憧れる面もあり、時々城を抜け出して街を歩いていることがある。
主人公とは、城を抜け出している時に出会う。
自分の正体を知らない主人公は、普通に接してくれるので話しやすく、抜け出す時は彼を呼び出してボディーガード兼案内人にしている。
継承の儀までの短い時間、聖竜ヴェストリアから子竜を預かった主人公を見守る目的と、夢だった学院生活を体験するために、音楽院の2年生に突然編入してくることになる。
メル・カーライル
シンシア・オーランド
CV:鮎川ひなた
実家は伯爵家で、有名演奏家の親を持つ娘。
この国では音楽に携わることは名誉とされているので、貴族にも音楽家は多い。
代々の演奏一家で、彼女もその才能を受け継いでいる。
周囲はその才能に着目し、末は大音楽家になるものだと思われている。
ところが彼女自身は、そういった上から目線的音楽があまり好きではなく。
街中で気軽にセッションしたりすることを好んだり。
無類の子供好きで、将来は先生になって子供と一緒に歌いたいとか、そんな夢を持っている。
面倒見がよく包容力があるタイプ。お嬢様なこともあり、少し感覚がズレている。
主人公の音楽学院での最大の理解者。素養を必要とする曲がたまにできあがってしまうのだが、その際は進んで彼の曲を奏でる。
彼が学院に残れているのも、彼女が演奏に協力してくれているからという一面も大きい。
楽器全般何でも奏でられるが、特に得意なのがバイオリン。
セルフィ・ライネルト
CV:雪都さお梨
ヴェストリア王国の近衛騎士。フローリア付きの護衛で、身体能力がとても高い。
幼い頃に両親を失くし、王宮に引き取られる。
フローリアとは姉妹のように育てられ、心を許し合っている。そのためフローリアへの忠誠心が高い。
最近フローリアと仲良くしている主人公のことをあまり良く思っていない。
両親の記憶はほとんどない。ただ、記憶の片隅に幼い頃に聞いた子守唄が残っている。
姫の歌声はそれを思い出させるので大好きであり、護衛をしながらいつも聴き入っている。
音楽的な才能は残念ながらきわめて低い。
どちらかというと、舞踊のほうを得意としており、王宮の儀式などではそれを披露することがある。
クロエ・メルトラム
リュート
本作の主人公。
ストレートな性格で、可愛い娘がいればとりあえず口説くようなタイプだが、女の子の泣き顔を見るのが大嫌いで、本気で嫌がるようなことはしない。
学院では作曲科に属しているが、なぜか彼の創る曲は一般の音楽理論を逸したものばかりで、評価されることがほとんどない。
楽器の演奏もあまり得意ではないが、なぜか自分の作った曲に限れば、どんな高難易度の曲でも楽器を問わずに奏でることが出来る。
ドーラ
主人公の家の庭に墜落してきた謎の生物。
その正体は王宮の奥で育てられていた竜の子供。
主人公には最初自分のことを “竜” と言ってもまったく信じてもらえなかった。
性別は不明である。