INVITATION
いんびてーしょん
概要
データウエストから発売されたFM-TOWNS用アドベンチャーゲーム。
正式名称は「VOL.1 INVITATION 影からの招待状」
リメイク版でのタイトルは「サイキック・ディテクティヴ・シリーズ VOL.1 INVITATION」と、副題がなくなっている。
主人公・降矢木和哉(ふるやぎかずや)は、 人間の心の中(心象世界)に潜入する「サイコダイブ」を行える「サイコアナリスト」であり、サイコダイブによって複雑に交錯する事件の謎を解明する探偵。
白鳥財閥の総帥・白鳥きくの依頼で、地方の旧家・白鳥家へ赴く。 そこで降矢木を待っていたのは、 意識不明の美少女・白鳥麻美だった。
対象者のことを詳しく知らないままサイコダイブするのは危険なため、降矢木は白鳥家に滞在して、情報収集することになるが…。
登場人物
降矢木和哉
特A級のサイコアナリスト。白鳥きくの依頼で白鳥麻美の治療のために白鳥家に赴く。サイコダイブ前に必ずクライアントのことについてしっかり調べる慎重派。
森崎梨絵香
降矢木の恋人。降矢木の調査をサポートする。クラブのホステスをやっているかのような色気たっぷりの熟女。独自に調査をして白鳥家や安井家の内情を探るなど、探偵みたいなことをやってのける有能な女性。しかし、路線変更したのか、次回作以降は性格も外見もぐっと若返っているので美容整形疑惑もあるヒロイン。
白鳥きく
今回の依頼人。白鳥財閥家総帥を務める女性で、『白鳥家の鬼婆』と言われている。屋台骨が傾きかけている白鳥家の再興に尽力している。孫娘・白鳥麻美の意識回復を降矢木に依頼するなど、意外に孫思いの面があると思われたが、すべては白鳥家再興のために、麻美を安井家に嫁がせるためだった。朝5時に起床して茶をたてるのが日課。
財前五郎
白鳥家の顧問弁護士。きくの信頼も厚い。降矢木に依頼の連絡を入れたときは、乗り気のしない降矢木に、真行寺彩の一件をちらつかせて脅迫めいたことをするなど手段を選ばない狡猾な性格。
宮園誠一郎
白鳥家の執事。スーツを着こなして、そつなく仕事をこなす老人。
白鳥麻美
白鳥きくの孫娘。半年前より意識不明。原因はバルコニーからの転落による事故とされていたが、実は安井道実との結婚を嫌がった麻美が妹・静香と一緒に自殺しようとしたことが原因で、直接的な死因は石田医師に薬物を注射されての薬殺だった。そのため、麻美はすでに死んでいて、昏睡状態の麻美の正体は静香だった。わがままな静香と違って、麻美はとても聞き分けのいいおとなしい性格の少女だったが、道実との結婚は嫌だときくに訴えて彼女を驚かせるほど、結婚を嫌がっていた。
白鳥静香
麻美の双子の妹。昏睡状態の麻美は実は静香である。姉とは瓜二つだが、静香は目元にほくろがある。わがままで自分勝手な性格だが、人一倍姉思い。麻美が安井道実に嫁がされることになり、結婚を嫌がる麻美と共に自殺をはかる。しかし、服用した薬は致死量ではなく、二人は意識不明状態になっただけだったが、石田医師によって麻美は別の薬品を注射されて薬殺され、静香も注射で薬殺されようとしていたところを、入ってきた紘輔によって阻まれたことで一命をとりとめた。その後、静香は薬の後遺症で昏睡状態になっていて、そのことを知ったきくは死んだのは静香だということにして、昏睡状態の静香を麻美と偽っていた(道実と麻美の縁談を破談にさせないため)。降矢木によって意識を回復した後、静香は麻美として安井道実に嫁いだことが、静香から降矢木にあてた手紙に書かれていた。
白鳥弥生
白鳥家の長女。息子の紘輔が麻美転落の事故現場にいたと証言する。
白鳥麻夜
白鳥家の次女。麻美と静香の母。美しいが、線の細い女性。意識回復したら麻美(静香)が、安井家に嫁がされるのを知っているため、麻美(静香)の意識回復をやめるように降矢木に言う。
白鳥珠代
白鳥家の三女。妖艶な女性。
白鳥義清
白鳥きくの夫だが、現在は隠居している。きくとの仲は冷え切っていて別居状態。「私は生ける屍だからそっとしておいてほしい」と言うなど、無気力な性格。
白鳥静夫
白鳥麻美と静香の父で、麻夜の夫。仕事中心主義のビジネスマン。
白鳥正志朗
白鳥弥生の夫。婿養子で恐妻家。
白鳥紘輔
白鳥弥生と正志朗の長男。内気な少年。
村川秀三
白鳥家に居候しているオタク男。白鳥家の女性たちの下着を盗んで集めている。
松山熊吉
白鳥家の庭師。極端に無口な男。麻美の意識不明の原因は事故ではないと発言する。
石本きよ
松山熊吉の内縁の妻。でっぷり太った女性。話好き。
石田三樹夫
白鳥家の専属医。五代と通じて、白鳥麻美の命を殺めた。事件解決後、麻美を殺めたとして、きくから白鳥家の専属医を解雇された。
五代慶永
三友財閥の人間。白鳥家乗っ取りのために石田医師を抱き込むなど、暗躍している。
神谷ゆかり
麻美と静香のクラスメイト。降矢木に白鳥静香の存在を教える。ちなみに麻美とは親しかったが、わがままな静香とは仲が良くなかった様子。
安井道綱
安井財閥会長。きくほどではないが、貫禄のある男。安井家は名家で財力もあるが、息子の安井道実は愚鈍で後継者とするには不安があったため、道実と麻美を結婚させることで、白鳥家と結託して安井財閥の強化と白鳥家再興に協力することを承諾した。
安井道実
安井道綱の長男。麻美の婚約者。幼稚な性格の肥満児で、きくに従順な麻美が嫌だと訴えるほどのブサイク。ある意味、麻美を自殺に追いやった諸悪の根源。道実がイケメンだったら、麻美も自殺を図ることはなかったと思われる。事件解決後、麻美(静香)と結婚したことが、静香から降矢木にあてた手紙の中で語られていた。
森野さき
麻美と静香の乳母をしていた老女。二人を最後に隠居して静かに暮らしていた。訪ねてきた降矢木に麻美と静香の違い(右の頬にほくろがある)を教え、それが静香の心象世界に囚われた降矢木の助けとなった。降矢木が会ったさきは静香の心象世界の産物であり、現実では麻美と静香が死のうとした一週間ほど前に亡くなっていた。「静香お嬢ちゃまはわがままで自分勝手な女の子です。でも、人一倍お姉さん思いの子でそんなところが大好きでした」と降矢木に語り、静香が麻美みたいになりたくてなれないと苦悩していたことも理解していて、意識回復した静香がさきについて「わたしたち姉妹を区別せず可愛がってくれたのはさきだけでした」と話していたことから、静香にとって母親以上の存在でよき理解者だったと思われる。
関連リンク
降矢木探偵事務所※個人サイト