概要
データウエストから発売されたFM-TOWNS用アドベンチャーゲーム。全7作品発売された。後にオリジナル版と元に原画やシステムを修正したリメーク版も制作され、PCエンジンやWindowsにも移植された。
サイコダイブ(人間の心の中に入り込める特殊能力)できる探偵・降矢木和哉(ふるやぎかずや)をプレイヤーキャラとして、現実世界と心象世界(心の中の世界)を舞台に話を進めていくアドベンチャーゲーム。
ゲームをクリアすると追加される「DAPSリプレイ」で、アニメーションを見ているようにゲームのストーリーを通してみることができる。
ちなみに、「VOL.4 Orgel」以降のアニメーション部分は京都アニメーションが制作していて(オリジナル版のスタッフクレジットでは「有限会社京都アニメーション」と表示)、アニメーションや作画の美麗さは必見である。
シリーズ作品一覧
VOL.1 INVITATION 影からの招待状
→詳細はINVITATIONの項目を参照のこと
VOL.2 MEMORIES
→詳細はサイキック・ディテクティヴ・シリーズ_VOL.2_MEMORIESの項目を参照のこと
VOL.3 AYA
VOL.4 Orgel
→詳細はorgelの項目を参照のこと
VOL.5 Nightmare
FINAL SOLITUDE 上巻
FINAL SOLITUDE 下巻
- リメーク作品
VOL.1 INVITATIONリメーク版
VOL.2 MEMORIESリメーク版
VOL.3 AYAリメーク版
VOL.4 Orgelリメーク版
VOL.5 Nightmareリメーク版
登場人物
- 降矢木和哉(CV:工藤恭造)
人の心の中に入り込む能力を持つ探偵(サイコアナリスト)。その能力(サイキックポテンシャル)は非常に高く、同業者からは特A級(スペシャルエー)として有名。恋人の彩を死なせてしまったことで失意の底にいるときに梨絵香と出会い、やがて恋人同士になった。非常に高いサイキックポテンシャルが持つゆえに、本人も知らないうちに、真行寺剛の計画「プロジェクトAYA」に巻き込まれていた。
アナリストとしては経験豊富で優秀だが、優柔不断であり、優しい人柄ゆえにいつもろくな目にあっていない。
- 森崎梨絵香(CV:栗本有紀子)
降矢木の恋人。「Orgel」以外は登場しているシリーズのヒロイン。1969年生まれ。シリーズ1作目の「INVITATION」ではセクシーな雰囲気の年増の女性だったが、路線変更したのか、「AYA」以降、外見も中身も若々しくなり、わがままな性格で降矢木を振り回している。
家族は母・森崎さやかだけだったがすでに病死。梨絵香は天涯孤独の身だが、母の遺産で裕福なため、定職につくことなく、高級アパートメントに住むなど、悠々自適の生活を送っている。
実は真行寺剛の次女であり、真行寺彩の妹。梨絵香が幼い頃に両親が離婚して、梨絵香はさやかに引き取られた。さらに「お父様に会ってみたい」と言う梨絵香に、さやかは「梨絵香がいい子にしていればきっと会えますよ」と答えるだけで父親のことに触れようとしなかったため、梨絵香は父はいないものと考えていた。ローズマリー(蘭香芳)から父の悪行や姉の悲劇を聞かされて悲しむが、すべてを事実として受け入れた。
- 真行寺彩(CV:柳森万里)
降矢木の昔の恋人。事故にあった彩に降矢木がサイコダイブするという、サイコアナリストとしては致命的なミス(サイコアナリストは近親者や恋人の心に入ってはならない)をしたために死亡した。…と思われていたが、降矢木は彩の父・真行寺剛によって恋人同士だった記憶を植え付けられていただけで、実際に会ったのは彩の治療で真行寺の屋敷を訪れたときだけだった。
人の心を読む能力を持ち、そのために剛の計画「プロジェクトAYA」の道具として利用されて、精神を壊された悲劇の女性。
- 蘭香芳(CV:ゆうひろこ)
サイコアナリスト。短く切ったショートボブの黒髪が印象的な東洋系の美女(美男)。ヘルマフロディテ(両性具有者)であり、そのために一人孤独に生きてきた。「MEMORIES」で降矢木と梨絵香に関わって以来、降矢木と梨絵香の共通の友人になる。「Nightmare」中盤でポランスキー神父に殺害されるが、魂(心)は生きており、精神世界(無意識の果ての世界)で降矢木と再会。ローズの肉体に宿ることで現実世界へ帰還する。
クールで冷静沈着な性格だったが、ローズマリーの肉体を得てローズマリーとなった後は、性格がかなり若々しくなっている。「SOLITUDE 下巻」のラストで、異形の存在として復活した彩と対峙して、自らの命と引き換えに彩を阻止して消滅した。
- 樋渡京介(CV:安富四郎)
降矢木の同業者のサイコアナリスト。「Orgel」で助っ人として登場。「SOLITUDE」で再登場して、ローズマリー(蘭香芳)と心を通わせるが、ローズマリー(蘭香芳)が死んだことで恋は実らなかった。
- 真行寺剛(CV:田昌人)
「SOLITUDE」から登場。彩の父で資産家。誇大妄想狂であり、自分の理想実現(プロジェクトAYA)のために、娘である彩や梨絵香を利用していた。「プロジェクトAYA」に降矢木の力を利用すべく、降矢木に偽の記憶(彩と恋人同士だった記憶)を植え付けて、彩をサイコダイブの失敗で殺したと偽装した。梨絵香について調べようとした降矢木の知り合いの刑事が、上層部から圧力がかかって調べられなかったと降矢木に話していたことから、警察の捜査に圧力をかけるだけの権力と財力を持っていると思われる。
- 土屋英二(CV:安富四郎/藤田勇児)
剛の部下。サイコアナリストでもあり、降矢木に偽の記憶を植え付けた。「Nightmare」で登場したときの声は安富四郎が担当していたが、「SOLITUDE」では藤田勇児に変更されている。
- 森崎さやか(CV:ゆうひろこ)
梨絵香の母。自分の理想のために彩を利用する剛に怒り、離婚して梨絵香を連れて出て行った。梨絵香が学生時代に病死。作中ではすでに故人だったが、行方不明になった梨絵香を探して屋敷を訪問した降矢木の前に現れて(降矢木曰く「お母さんの心と出会ったのかもしれない」とのことで幽霊だったと思われる)、「迷ってはいけません」と降矢木を励まして梨絵香のことを頼んだ。
ちなみに、森崎家は地方の庄屋の家系で裕福な家であり、梨絵香はさやかの遺した莫大な遺産で悠々自適の生活を送っている。さやかが梨絵香に送った手紙に「私はあなたの心にいます」と書いていたことから、梨絵香の決め台詞「私はあなたの心にいるわ」は、さやかの一子相伝の決め台詞(違)だと思われる。
- ローズマリー(CV:たわらさこみわ/ゆうひろこ/新村典子)
「Nightmare」から登場。夢の中で降矢木に助けを求めてきた少女。ベラスケスの一族の末裔で、『生きる本』。精神世界の中でローズマリーを食べることで知識を手に入れられる。ローズマリーの肉体は教会の地下に安置されていた。
降矢木に助けを求めるが、現実世界でのポランスキー神父の妨害で、ポランスキー神父に支配されてしまう。ようやく精神世界(無意識の果ての世界)で降矢木と邂逅した直後、ポランスキー神父に心(心臓)を食われてしまうが、ポランスキー神父自身が心の場所を間違えていたために助かった。ポランスキー神父から降矢木と蘭を救った後、どこかへ去り、ローズマリーの肉体は蘭へと与えられた。ローズマリーの声に関しては、「Nightmare」ではたわらさこみわ、ローズマリーの肉体が蘭のものになったエンディングではゆうひろこが担当。「SOLITUDE」では新村典子が声を担当している。
- ポランスキー神父(CV:安富四郎)
「Nightmare」から登場した、謎のサイコアナリスト。真理の探究者を自称し、そのために殺人すら平然と実行するサイコパス。その知識と能力はとても高い。自らの知的欲求を満たすべく、ベラスケスの一族の末裔であるローズマリーを狙った。精神世界(無意識の果ての世界)でローズの心臓(心)を取り出して食べることで、すべての答えを知ったつもりだったが、心の場所はローズの頭にあり、解放されて力を取り戻したローズの祈りの力で消滅させられた。
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レトロゲーム INVITAION サイキック・ディテクティヴ・シリーズ_VOL.2_MEMORIES orgel 影藤京子
関連リンク
降矢木探偵事務所※個人サイト