概要
影藤京子とはゲーム「サイキック・ディテクティヴ・シリーズVOL.4 Orgel」に登場するキャラクター。パッケージイラストの着物を着たおかっぱの少女が京子である。
今作のヒロイン・影藤智名子と有名建築家・影藤秀郷の一人娘。郊外の洋館・奇談亭に住んでいる。
タイトル「Orgel(オルゴール)」は、秀郷が京子にせがまれて誕生日プレゼントに買ったオルゴールのことである。
物語の重要人物
以下ネタバレ注意
パッケージイラストでは普通の顔をしているが、実際は薬を塗った包帯で顔を包んでいる少女。父親の秀郷曰く「生まれつきそうなんだ」とのことで、生まれ持っての皮膚病を患っていたと思われる。
作中では故人で、7歳の誕生日の日に不幸な事故で亡くなっていた。
京子が死んだ事故の原因は、京子がケーキのろうそくの火を吹き消そうとしたら、火が包帯に燃え移り、全身火だるまになったことによる焼死だった。
その場にいた招待客たちは、目の前で繰り広げられるあまりの惨状に動くことができず、誰も火だるまになった京子を助けられなかった。だが、智名子はそうは思わず、京子を見殺しにしたと思った。
その晩、奇談亭が火事になり、招待客たちは全員焼け死んだ。秀郷曰く「出火原因は今でもわからずじまい」とのことだが、エンディングで智名子が「京子を祝うために集まってくださった何の罪もない方たちまで…」と話していたので、智名子が招待客たちを殺すために火事を起こしたと思われる。
京子が亡くなって以来、智名子はおかしくなり、京子そっくりの等身大の人形を作らせて毎日それに話しかけるようになった。人形は智名子にとって理想の姿かたちをした京子であり、京子そのものだった。
そんな智名子に心を痛めた秀郷は、降矢木に智名子の心にサイコダイブして智名子を救ってほしい、京子は死んだと智名子にわからせてほしいと依頼した。つまり、作中に出てきた奇談亭や招待客たちはすべて智名子の心の中の産物であった。
智名子が心の中で何度も招待客たちを殺して、目、唇、耳、鼻、皮膚を奪ったのは、復讐を果たし、京子を生き返らせる等の意味合いがあったと思われる。
だが、エンディングで智名子が降矢木に語った真実はショッキングなもので、京子が死んだ原因は智名子にあった。
生まれつき包帯を顔に巻いている異形の京子を智名子は受け入れられず、京子の誕生日の日に、京子の顔に発火性の液体(アルコールの類)を塗った包帯を巻かせたことで、ろうそくの火が燃え移り、焼け死ぬように仕向けた。娘を殺めた罪の意識から、その真実を心の奥底に閉じ込めた智名子は、招待客たちを逆恨みして彼らを殺害したのである。
ラストシーンで、秀郷から渡されたオルゴールを智名子が開いて奏でさせて、その音色が響く中、「ありがとう、ママ」という京子の声が響いて終幕となる。
余談
- エンディング曲「Opposite Love」は、ピアノの部分が智名子、ストレングスの部分が京子を表していて、ピアノとストレングスの演奏が前半と後半で入れ替わっている。
- エンディング曲「Opposite Love」の中盤には、京子の笑い声や台詞が入っていて、作中の悲しさを引き立たせている。