概要
1974年頃にタイで劇場公開された『ジャンボーグA』の劇場版。日本未公開。
ジャンボーグ最終回と並行して撮影されたらしく、最終回の月面のセットがほぼそのまま流用されている。
1978年~1979年に一部の雑誌で掲載されたことで日本でもその名が知られ、ジャンボーグAのLD-BOXにラッシュフィルムの一部が特典として収録されていた。
2001年に『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』が若干の編集を加えたリニューアル版として発売された際に今作もリニューアル版が作られたのだが、あろうことかジャンボーグAの映像が約30分にもわたって大量に挿入され、さながら途中からジャンボーグAの総集編が入ったようになってしまい話がかなりぶつ切りになってしまっている。
あらすじ
地球征服を企むデモンゴーネは、月面に攻撃基地を作り、太陽光線を集めて地球を焼き払う巨大なビーム砲を作った。
しかし完成させるためにはタイの暁の寺ことワットアルンに保存されていた国宝が必要だった。デモンゴーネはワットアルンに忍びこんで国宝を盗み出すと、蘇ったジャンキラーJr.をバンコクに送り込んだ。
タイが大パニックになる中、ワットポー寺院の巨人に意思が宿り、ジャンキラーJr.に立ち向かうが、負けてしまった。
デモンゴーネの発射したビームで地球が灼熱地獄になる中、人類はかつてワットポーの巨人と戦ったことがあるという暁の寺の守護巨人「ジャイアント」に神秘の力を宿らせ、デモンゴーネを倒すべく出撃させる。日本からもジャンボーグAが出撃するが、デモンゴーネの策略により、ジャンボーグAとジャイアントは戦いを始めてしまう。
しかし戦いの中、地割れが起きてジャイアントが飲み込まれそうになったところをジャンボーグAによって救われ、友情が芽生えた両者はデモンゴーネと怪獣軍団に立ち向かう。
現在の扱い
合作となってはいるが、チャイヨーはこの作品の著作権を主張しており、円谷プロもそれを否定していないため、現在は当事者は「合作」と主張していない。
しかし2020年9月25日、タイ国の最高裁判所はウルトラマンを題材とした映画の著作権を主張する裁判において、チャイヨー側の上告を棄却し、今作と『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』その関連作合計9作品の著作権はすべて円谷プロダクションが所有するという判決を出したと現地メディアが報道。