定義
河合塾がFランク大学という合否判定不能な大学分類を作成したことが始まりとされMARCH日東駒専や関関同産近甲龍といった首都圏や関西圏の難関私立大学や準難関私立大学ですらネット上ではFランだと揶揄される。
だがMARCH日東駒専や関関同立産近甲龍は世代上位20%以内の高学歴であり世間一般では該当しない。
実際にFランク大学に該当する大学は大学グループを基準に定義すると大東亜帝国未満がFランだとされる。
偏差値を基準に定義すると35より下位のBorder Free( ボーダーフリー )大学のことである。
当時付けられたこの名称に「ランク」という単語が入っているので勘違いされやすいが、「( Aから始まるランク付けの) Eの下のF」といった意味はなく、全く別物の単語として扱われていることを認識すべきである。
そのため、現在の河合塾のサイトでは、この名前を使わず、「BF(ボーダー・フリー)」と称している。
大学の特徴
これに該当する大学の本来の定義は「河合塾の大学偏差値一覧でBF、つまり偏差値計測不能がついている学科が一つでも存在する大学」というものであるが、この場合特殊な大学等も含む、または有名学科を含む大学も当てはまるようになる。
大半は「入学試験の倍率が低く、不合格者があまりにも少ない」「推薦入試などで入学者のほとんどを決定し、一般試験を受験する人間が少ない」などという理由である。そのため、「名前さえ書ければ合格できる」と揶揄されることも多い。
また、大学全体ではなく、一部の学部や学科のみがこう呼ばれる事例も存在する。
大学の傾向としては「短期大学からの転向」、「宗教系大学」、「不人気学部、例を挙げれば工学部や商学部などの単科大学」などが多いといわれる。
ただし放送大学やサイバー大学など、大学入学のための試験を課さない大学( ただしこの種の大学は入学後厳密に単位が計算され、容赦なく留年することになる )はFランとして扱わない。また、芸術系列や体育系列の「学科以外の実技が課される大学」の場合、それがボーダーとなるため、こう呼ばれないことがある。
なお、この項目で具体的な大学名を記述することは誹謗中傷にあたる可能性がありますのでやめてください。
Fランク大学が増えた背景
近年、入学試験の倍率が低い大学が増えているとされ、これは少子化により大学を受験する高校生等の数が減少していることおよび、大学は減少せず逆にどんどん設置、あるいは転向しており、そのため入試倍率が低下し、大学に入りやすくなったことによると言われる。
Fランク大学の問題点
学生側の問題
大学に合格するのが非常に簡単なため、ほとんど勉強しない高校生が増える。
大学を遊ぶ場所だと勘違いする人が増える。
大学生にもなって高校はおろか、推薦入試などで入学した場合など中学校の内容すら理解できない人がいる。
学生のレベルが低いため講義についていけず留年や中退をする学生が多い、あるいは講義自体が大学のレベルに達していない
大学側の問題
なりふり構わず学生を集める必要があるため、学生の質が悪くなる
中退などが増えるとやはり問題があるため講義等のレベルを下げる必要がでてくる
優秀な教員を集めることができなくなり、やはり講義のレベルが下がる
学生が少なくなると収入も少なくなり、教員や設備等の確保および維持が困難となる
卒業生からの寄付も当てにできないため、設備の劣化などが発生
学生のレベルが下がり、就職および大学院進学の実績がなくなり、さらに入学者に敬遠される
最後には外国人留学生に頼るようになったりするようになる
底辺でだれでも入れるので、生徒の質も悪く、就職も悲惨である。いったんこの立ち居地に落ちると「就職に強くなる」「学校の独自性を発揮し受験生人気となる」「学科を新設し生まれ変わる」ということが行われない限りは抜け出すことはできず、負のスパイラルに陥る。
【注意点】レッテル貼りとしてのFラン
ネット上ではこの言葉はレッテルまたは自虐としてこの言葉やFランという言葉が用いられることも多いといわれ、特に2ちゃんねるが荒れており、偏差値50以上の有名私立大学ですらFラン扱いされることもある。これらの大学は実際には試験を受ければ通るレベルではないのであるが。
あなたの卒業した、あるいは受験しようとしている大学が本当にそのような状況にあるかどうかは各種情報を参考すべきだし、一方で他者が出た(あるいは在籍する)学校を何らかの根拠ありとはいえ無下に揶揄することそのものも、それ自体が非常に人間として品性を疑われる下劣かつ失礼な行為だともいえる。出身・在籍校というのは、世の中にいくつもある人の評価の物差しの一つに過ぎない。(もっとも、それがあまりに大きな物差しである事は否定できないが)
極端な話、有名大学を出た人間や、その現役生においても、犯罪者として世間を騒がせた愚者は存在するし、そういう者たちと比すれば、平和に生きているFラン大生の方がまだ人間としてマシかもしれないのだ。
そもそも、Fランへの入学に関しては、単に学力の問題で測れない場合もある。
その人の家庭の事情であったり、あるいは学生本人が高校時代から心酔していた教授が現在は、その大学で教鞭をとっている(名門校で定年退職したマニアックな分野で有名だった教授が、地方Fラン私大にて余生を過ごし多少なりとも研究を続けている、というケースは実はよくある事だったりする)から志望した、というケースだってある。
ケースにすれば僅かかもしれないがFラン大の人間でも、努力する人間は努力しているし、それゆえに自身の出身校を誇りにしている人間もいるのである。
そのため、むやみやたらにFランという言葉を用いない(それをもって他者や他大学を蔑視揶揄しない)ことは、とても大切なことである。
誤用
ネット上では(主に実際にFランとされる大学の生徒や卒業生が)「うちはEランだ」「Dランだ」などと自称することがあるが、 既述の通りFランという呼称はFreeの頭文字に由来するものであり、Eラン、Dランなどという定義は存在しない。
このような自称は自身の無知だけでなく学歴コンプレックスを晒す結果にもなるので控えるべきである。
外部リンク
ブラック企業を転々、現在求職中の41歳男性が持つこだわり - NEWSポストセブン