あらすじ
近未来。主人公であるヘンリーはロシア高空に存する研究施設で目を覚ます。極度の重傷を負い、記憶を失っていた彼はエステルという自分の妻を名乗る女性によってサイボーグ手術が施され、切断された手足の修復などが行われていた。
失った声帯の修復が行われようとしていた矢先、研究所がエイカンという念力を扱える男と重武装した彼の部下たちによって襲撃され、ヘンリーはエステルと共に地上に脱出するも待ち構えていたエイカンの部下によってエステルは拉致され、自分は追われる身となる。 声帯を失っており、声すら出せず訳もわからない状況で彼はジミーという男に窮地を救われる。エイカンの部下の追撃によってジミーはすぐに死亡してしまうが直ぐに全く性格の違うジミーが現れ、ヘンリーをサポートする。
ジミーは過去にエイカンの元で働いていたがエイカンの手によって全身麻痺の後遺症が残るほどの重傷を負い、復讐のために自分のクローンを量産していたのだった。
ジミーの話でエイカンが死人をサイボーグに改造して量産することで世界を牛耳ろうと目論んでいたことを知ったヘンリーはジミーと協力し、エステルを奪回するためにエイカン一味に戦いを挑む。
概要
R15指定。
映画史上他に類を見ない全編主人公の主観視点で作られた映画である。
トロント国際映画祭の「ミッドナイト・マッドネス」にてプレミア上映が行われ、観客賞を受賞した。
この映画の監督であるイリヤ・ナイシュラー氏はBad Motherfuckerという楽曲のPV映像にて本映画と同じ手法の全編主観の映像を撮ったところ、Yutubeでの2000万回以上再生(現在は4000万)され大ヒットとなったために、紆余曲折を経て本作を制作するに至った。
Call of Duty等に代表されるFPSゲームのオマージュやパルクールなどをふんだんに散りばめた映画であり、好きな人にはたまらない映画となっているが、全編主観であるため酔う人は酔う。
日本では2017年に公開された。邦題は単に「ハードコア」となっているが原題は主人公の名前が入った「Hardcore Henry」である。
ちなみに有名な銀行強盗FPSである「PAYDAY2」とコラボし、今作のキャラクターであるジミーが参戦した。