「 まて、人殺しはいけないんだぞっ……!」
プロフィール
氏名 | 静希草十郎 |
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性別 | 男性 |
身長 | 172cm |
体重 | 61kg |
誕生日 | 4月12日 |
学年 | 高校2年生 |
趣味 | 庭の手入れ |
特技 | ウォーキング |
好きなもの | (ノーコメント) |
嫌いなもの | 不当な暴力 |
決戦の日 | 土の上にも三年 |
ILLUST | こやまひろかず |
CV | 小林裕介 |
信じた事は、とりあえず黙っておく堅実派。特別でもないが、まあ、普通というワケでもない。
概要
『魔法使いの夜』に登場するキャラクターにして同作の主人公の1人。
11月末日という半端な時期に人里離れた山奥から現代に下りてきた田舎少年。
三咲高校へと編入し、慣れない街での暮らしに四苦八苦しながら暮らしていた。
しかし、ある日遠目で蒼崎青子が魔術を使う所を目撃してしまったことから、一度は命を狙われることになり、色々あって彼女が暮らす久遠寺有珠の屋敷で同居することになる。
人物
一人称は「俺」。
基本的に寡黙で純朴な誰もが認める「いい人」。
現代出身ながら機械も通貨も使ったことが無いというタイムスリップ状態なのもあって極度の世間知らずであり、何事も(それが魔術であっても)「そんなこともある」と受け入れてしまう。
対人関係に疎く、空気が読めないため、ズレた発言をすることが多い。
さらに真顔で冗談を言うなどユーモアのセンスが著しく欠けている。とは言え知らないだけで頭が悪いわけではなく、ちゃんと教えられれば理解力や順応性はそれなりに高く、観察力に優れている描写を見せることも。一方で育ちの影響で野生動物や山のことに関しては豊富な知識を持つ。
基本的に義理堅く人に優しい性格であり、他人への配慮やルール、約束事などは忠実にこなす。
あまりにも善良過ぎる性格な故に、逆に人によっては彼を見ると後ろめたさを感じるほど。
完全に一人で学費や生活費を稼いでいるため多くのアルバイトをこなしており、青子や有珠と言った何かと金銭管理が壊滅的な同居人のために屋敷の財政を任されている。更に掃除や洗濯なども自分一人でこなしているなど世間知らずの割にはかなり生活力や家事スキルに長けている。
友人等のそれなりに近い関係性のものには不満を述べたり愚痴を言ったり、呆れたりするなど人間味を見せたりする。案外イイ性格と言われることも。特に青子の横暴さに振り回されるシーンが結構多く、よく貧乏くじを引かされる立ち回りである。ちなみに本人の純朴さと驚きを表に出さないタチであるが故に周囲にも驚かれているが、女の子に対する興味関心も当人曰くちゃんとあるとのこと。ただし恋愛そのものに対する理解や男女関係の機微には経験がないためかやはり疎い。
山育ちだけに体格はよく、体力・身体能力共にズバ抜けている。
運動センスも抜群に高く、初めて間もない野球でホームランを打ったり初めての自転車の二人乗りで一度も転倒せずかつノーブレーキで迅速かつ安定した走行をこなすなどの描写がある。料理の腕は賄い飯が作れる程度……男子高校生にあるまじき腕前の衛宮士郎と比べてはいけない。
ネタバレ
以下、『魔法使いの夜』のネタバレ注意!
特殊能力の類は持っていないが、超人的な体術の使い手。捨て身の攻撃ではあったが、規格外の幻想種であるルゥ=ベオウルフを打倒し、その心をへし折る。勝敗については、この時ベオが有珠や青子を殺していなかったので殺さなかったが、仮に手にかけていた場合は殺していたかもしれないという事が作中で語られており、幻獣種を仕留めていたかもしれない強さ(何それ……)。
「『TYPE−MOON』の山育ちはどこかおかしい」と、よくネタにされるが、全くその通りである。
ちなみに『Fate/stay night』の葛木宗一郎の原型となったキャラであり、名前ももじりである。
体術
彼の体術は、『壊す』のではなく『止める』ためのものである。あらゆる生物に存在する欠点(調子が悪い、気分が乗らない、病、睡眠、食事、呼吸の隙間)をつき、弱点を突くのではなく弱点を生む。ルゥ=ベオウルフとの戦いにおいて2撃目の力任せな肘打ちが心臓を破壊できたのは、気勢(いしき)の淀み、脈拍の乱れを突いた1撃目の心臓撃ちで相手が己の完全性を見失っていたため。
恐ろしいことに、この体術には野性の感性や奇跡を掴む情熱、幸運といったものは関りがない。才能ではなく執念、怨念の類であり、過度の極限状態における鍛錬の繰り返しの果てに自己保存を顧みない一撃を練り上げる。まさにYAMA育ちの恐るべき技量としか言いようがない。
具体的には1撃目の心臓撃ちの時点で突進してくる鋼よりも堅い体毛を持つ相手を思い切り殴りつけるためただでは済まず、2撃目時点で両腕と左足、内臓が二度と使い物にならなくなり死に体となるが、それを承知の上で平然と行っている。自分の身体をかばって本能的に力を加減してしまうところを理性と技術で補うのが人間の利点とすればそれは人間の長所の結晶だが、同時にあまりに人間性からかけ離れている。この体術を草十郎本人は山の集落で学び、本人も身を守るためのものと思っていたが、劇中終盤ではもっと違う用途のものだったと語っている(当たり前だ……)。
その本当の理由は後述するコラボイベント『隈乃温泉殺人事件』にて明かされた。
この一方で、彼は魔術師ではないため一般人同様に魔力に対する耐性を持っておらず、魔術師なら全く影響を受けない呪詛やかすり傷ひとつ負わない風刃ですら、体調を急激に悪化させたり上下真っ二つになったりと致命傷になり得てしまう。並大抵の魔術師では勝てない金狼を討つことはできても魔術師に対してはその限りではなく、魔術戦における戦力としては全く出る幕がない。そのため終盤まで、誰1人として草十郎に戦闘能力があることを予想さえしていなかった。
Fate/Grand Order
『Fate/Grand Order』の『魔法使いの夜』とのコラボレーションイベント『隈乃温泉殺人事件』にてバーサーカークラスのサーヴァントとして参戦した静希草十郎。レアリティは☆4。
同イベントの配布サーヴァントであり、比較的初期(第2節)に正式加入するので入手しやすい。魔術世界でも屈指の実力を持つ青子や有珠とは、召喚された事情が大きく異なっている。
イベントの時系列は本編から約10年経った2001年であり、有珠によれば高校卒業後に堅実な職に就こうとした所、槻司鳶丸に巻き込まれる形で上京し、彼が東京で立ち上げた興信所で探偵助手として働いていることが判明した(なお、この時は右手にのみ黒い手袋をしているが……?)。
その後、青子や有珠と出会ったマシュとカルデアのマスターは、カルデア所属という身分を証明するために英霊召喚を実行する。ところが、隈乃の土地を縁とした結果なぜか草十郎が高校時代の姿で現界してしまった。本人曰く「世界のピンチだ」という声が聞こえ、気づいたら此処にいたとの事で、逆に鳶丸と現地に来ていた大人の方の彼は、入れ替わるように姿を消してしまった模様である。その詳細な経緯はイベントエピローグと彼自身のマテリアルにおいて語られている。
今までの作品に登場した全バーサーカークラスの中で、クラススキルである「狂化」やその亜種スキル、ないしそれに匹敵するスキルを持たない初のサーヴァント。バーサーカーの定義が……
能力
体術を使うことは使うのだが、肝心の戦闘の大半には青子や有珠が割り込み画面外から攻撃を仕掛けてくる。それらは草十郎自身を巻き込みかねないものばかりであり、その都度回避している。
モーション中では、本人は投石や正拳突き、肘打ちで攻撃し、猫の着ぐるみで自転車に乗り配達をしながら轢くというネタ攻撃も。そして青子の魔弾や魔力砲、有珠の使い魔の攻撃が混じる。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | C++ | B- | C++ | E- | A | C+++ |
保有スキル
気配遮断(A) | 本来はアサシンのクラススキル。自身の気配を消す能力。草十郎本人は別に気配を隠す気は無いけれど、いつの間にかそこにいる、を地で行く影の薄さである。どこにいても、どこに置いても違和感が無いのが凄い。 |
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宗和の心得(C) | 同じ相手に同じ技を何度使用しても命中精度が下がらない特殊な技能。相手に攻撃を見切られなくなる。色即是空、空即是色。特に誰かから学んだ訳では無いが、自然(じねん)のままに受け流すライフスタイル。 |
おまじない(EX) | いつか、どこか、誰かが掛けた恐怖心を無くす初歩の暗示魔術。この魔術は失敗しているので暗示自体には何の効果も無かったが、それはそれとして意味のあるイベントだったようだ。このスキル名は偽物で、本来は『暗器』というスキル名である。恐怖、混乱、スキル封印無効を齎す効果。 |
無死不殺遍路(A) | むしふさつへんろ。隣人の死は無いものとして扱い、使命果たすまで自身の命を殺す事勿れ。文明から離れた厳しい自然の中で暮らす為の最低条件。日常、習慣にまで昇華されたリスク回避とオーダー達成の最適効率。 |
借転輪自在趺坐(A) | しゃくてんりんじざいふざ。窮地での精神力の高まり。目的意識からなる気力、気勢といった精神活動による能力向上を齎すスキル。死ぬ前に事を為さなければ、という究極の生命原理を一度きりではなく恒常的に用いられないか、という試み。而して。運命力という目に見えないものは削られるが、使い捨てられるもの共にとって、見えないものは無きに等しく。 |
百骨万世千塔修験(A) | ひゃっこつばんせいせんとうしゅげん。隷属の位において、暗中の一秒とは、長い時間を掛けて岩盤から染み出す清水の一滴の如し。以って那由多の修験とする。大脳基底核とは、本来極めて複雑な人体の動きを『規程内の簡単な動作』としてパターン化する事で、脳への負担を減らす謂わばオートメーション的な役割を果たしている(中略)。この民間療法を受けたものは大脳基底核が■■し、活動の際、呼吸、骨子、筋肉、神経といった複雑な連動を『マニュアル』で行える。イベント中ではこれが役に立った。 |
宝具
座■不明 悪霊■し
- ランク:C+++
- 種別:対界宝具
- レンジ:計測困難
- 最大捕捉:1人
「雪が止む頃には、家に帰るよ。」
「亡霊(ぼうれい)には亡霊を……お前を連れていく――『逆行運河・悪霊殺し(ぎゃっこううんが・あくれいごろし)』……!!」
避けられない一撃を与える。
相手が反則まがいのデタラメな防御をしていればいるほど、こちらも現実離れした認識/修正/解読不可能の攻撃を喰らわせる……らしい。何が起きているのか、どうやって起こしているのかは、この一撃を選択するにいたった当人と、その持ち主にしか分からない。
演出としては、全身にヒビが入ったような姿で、クラウチングのような体勢から緑色の炎と共に敵の懐に一瞬で詰め寄り、背後から強烈な正拳突きをお見舞いする必殺技として表現される。
マテリアルの記述が要領を得ないだけに本当に何が起きているのか全くわからないが、ただ一つ確実に言えるのはこの技を使ったが最後ガッツを使わない限り草十郎の体は文字通り塵と化す事のみである。
プレイアブルサーヴァントとしては初の読み方が一切不明の宝具。
また、現在唯一宝具の表記に全角スペースがある宝具である(公式動画のタイトルでは半角スペース表記だが、ゲーム内では全角スペース表記)。
ゲーム上での性能
最大HP | 10099 |
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最大ATK | 9954 |
カード | Quick:/Arts:/Buster: |
ヒット数 | Q:4/A:3/B:3/EX:5 |
宝具種別 | Buster |
スキル1 | 無死不殺遍路<A>/自身のアーツ性能アップ(3T/10〜20%)&バスター性能アップ(3T/10〜20%)&致死ダメージ回避状態を付与(5回・3T) |
スキル2 | 借転輪自在趺坐<A>/自身のNPを倍化する(50〜100%)&クリティカル威力をアップ(3T)&HPが75%以下の時、クリティカル威力をアップ(3T)&HPが50%以下の時、クリティカル威力をアップ(3T)&HPが25%以下の時、クリティカル威力をアップ(3T) |
スキル3 | 百骨万世千塔修験<A>/カードタイプを選択し、自身に「1ターン後に全てのコマンドカードを選択したタイプに変化させる(1T)&選択したタイプのカード性能をアップ(1T/20〜30%)する状態」を付与 |
アペンド3 | 対キャスタークリティカル発生耐性 |
宝具 | 自身の攻撃力アップ(1T/OC:10〜50%)&無敵貫通を付与(1T)&被ダメージカット貫通状態を付与(1T)+敵単体に超強力な〔防御力アップ状態〕特攻攻撃(150%)+自身に即死効果 |
クラススキル |
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HP・ATKの値に突出したものはなく「狂化」スキルを持たないせいでバーサーカーとしては素の攻撃能力が低め。だが「致死レベルの攻撃にのみ作用する回避」「自身のNPの倍化」など唯一無二の能力を持ち、極めつけは防御力アップ状態に作用する特攻宝具と、代償である即死デメリット。
スタメンとして出し耐久または概念礼装・味方のバフでNPを貯め、それを一気に増やして宝具を発動し退場させるのが効果的であるが、ガッツで生き残らせ重ね掛けしたクリティカルバフで追撃を行うことも可能である。スキルの都合上、ロムルスや水妃モルガン、そして陳宮との相性が良い。
欠点は、あくまで回避なので必中や無敵貫通を防げないこと、宝具が防御特攻を持つのに防御無視の効果を持たないことであり、この辺りは味方や礼装でカバー可能。また「おまじない」の効果でスキル封印を踏み倒せるためガネーシャのスキル「ヴィナーヤカ」の恩恵をデメリットなしで受けられる反面、ノクナレアのスキルによるサポート効果のほうは大幅に減ってしまうため注意。
関連人物
魔法使いの夜
通うことになった高校の生徒会長で、ひょんなことから同居することになった魔法使い。
あちらの出鱈目さとこちらのマイペースさでお互いに振り回したり振り回される仲。
ひょんなことから同居人となった魔女。
当初は邪険に扱われていたが徐々に心を開くようになる。
通うことになった高校の副会長。
意気投合し友人となる。卒業後も同じ職場で働いている。
通うことになった高校の学友。あちらのお調子者っぷりに呆れながらも、友人として大切にしており『FGO』のイベントでは彼の願いを嘲笑った黒幕にまほよ本編でも見せない位の激怒をした。
Fate/Grand Order
契約したマスター。善人同士なため何かと波長が合っている。
彼/彼女の経験と比較すると自分の経験は「ちょっとしたイベント3本分」と謙遜しているが……魔法使いや魔女の末裔と同居したり、人狼をノックアウトしたりするのは十分すごい経験です。
彼からは苦労人の気配がして親近感が湧くとのこと。
なお、彼の依代は独自の能力によって圧倒的格上に勝利した経験持ち。
彼女の特異体質である「被虐霊媒体質」を聞き、苦しみや痛みを力に変換する様を並大抵の精神力じゃないと称するが、マスターからは「面の皮が厚い」「心臓に毛が生えている」と訂正された。
特異な技量を宝具としたYAMA育ち繋がり。彼の話を聞いたのか「燕を斬るために山で修行とかしない」と突っ込んだが、最終的には「天才ならしょうがない」と妥協したように納得した。
その他
型月作品で中の人が同じキャラクター。奇しくも彼が召喚したサーヴァントのクラスはバーサーカーであった。
余談
(TYPE−MOON FES. 一問一答より)
Q:型月世界の「山育ち」の性教育ってどうなっているんですか?草の字の女体への興味がいかほどなのか。第二の絶倫超人狙えるレベルですか?あと殿下と芳助は首輪スルーなんですか?
A:子作りの概念はある。が、自分には該当しないと思っていた節があるので、これからおいおいと。絶倫かどうか問われたらまじケダモノ。殿下と芳助については、
「その首輪どうしたんだ?一応いっておくと若者……いや、人間のファッションセンスじゃねえぞ」「いや、蒼崎がくれたんだ。つけとけって」「ああ――そうデスカ」
二人、これでこの話題は完全スルー。まほよの定番オチ「蒼崎なら仕方がない」発動である。