石川先生
いしかわせんせい
「弟子の不始末は、師が片付けねばなるまい」
概要
『Ghost of Tsushima』に登場するメインキャラの一人。英語表記は「Sensei Ishikawa」。フルネームは「石川定信（Sadanobu Ishikawa）」。
対馬五大武家の一つである優秀な弓取りを多く輩出してきた武家・長尾家の弓術指南役を務めた年配の弓取り。老境に差し掛かる年齢となった今もその腕は衰えていない。
境井仁とは顔見知りであり、10年前に彼が弟子入りを申し込んでも門前払いしているが、一応彼は仁には弓の才がある事は見抜いており、将来有望だとしている。
最終的には天賦の才を持っていた百姓の巴を弟子と認めるが、蒙古襲来の混乱の最中、弟子である巴が出奔し行方をくらませてしまう。巴の行方を追うべく仁と協力する所から彼のストーリーが始まる。
Power Harassment of Tsushima
「太刀さばきを観察していたのだ」
武家の弓術指南役を務めただけあって相当な弓の熟練者であり、また戦術家としても優秀なのだが、人格面に問題があり人を人と思わない尊大な一面を持つ。自分の失態を素直に謝罪・反省しないし嘘の上塗りも日常茶飯事。挙句正論を言われると開き直ったり相手を捲し立てて威圧したり、逆に格言を言って言い逃れするという典型的なパワハラ老人となってしまっている。
分かっているだけでも
- 序盤の蒙古との戦いをサボる
- 仁に断崖絶壁を登らせて自分は緩やかな坂を歩いて登る
- 蒙古兵の詰所に仁を誘導させておいて自分は一切援護せず高みの見物
- 日吉の村を救うと言っておきながら日吉の村人を囮にして巴を殺す作戦を立案
- 百姓を戦闘に巻き込んで死なせた事を仁に咎められてもDD論を振りかざして開き直る
- 「おのれわしを愚弄するか！」と激昂した直後に「年寄りにあまり期待をするな」「年寄りに甘えるのは餓鬼のする事だぞ」と手の平返しをする
……などなど、そのパワハラっぷりのせいでプレイヤーからの評価は低い。「クズ先生」「パワハラ先生」「ナチュラルクズ」などの蔑称まで付けられてしまっている。
そのせいか仁は弓の腕前は認めつつも「道理で巴に逃げられる」「あなたも同じ穴の貉だ」と酷評しており、また他の登場人物も弓の腕を評価しつつも軒並み彼に辛辣な評価を下している。とあるクエスト以降は仁との関係も歪み、仁は「巴と会った時ちゃんと始末できるのか？」「巴が道を外れたのは先生が原因では？」と何度も皮肉で問いかけている。
登場人物の中では安達政子と双璧を成すほど癖の強いキャラであるが、政子は一族を皆殺しにされ人生を狂わされてしまった悲痛な境遇にプレイヤーからは同情の声が上がる一方、石川に関してはそういった過去が無く上記のような問題も抱えているせいかそういった同情が寄せられる事はほぼない。
ただし彼にもその自覚はあるようで、裏切った巴に弓術を教えた事を悔やんでいたり、「若い頃は傲慢で無情だった」と自嘲気味に述懐している（あまり心変わりはしていない様子だが）。最後には「約束しろ。わしと同じ轍を踏むなよ」と仁に忠告している。弟子である巴には師匠としての愛情を注いでおり、後々跡取りにしようとも考えていた。
一方で身分差別が根強い時代には珍しく実力主義的で柔軟な考えの持ち主だが、才能が無ければ弓を持たせる事は許さず、少しの才能があっても弟子とは認めない。しかし一度は門前払いした仁も巴が出奔した後には素知らぬ顔で彼を弟子扱いしているが、こうした行動の裏には自らが教えた弓術が失われる、あるいは悪用される事を心配しているという老成した彼なりの危機感があるのかもしれない。
なお長尾家の指南役を外された理由は彼の弟子であった長尾博基が謀反を起こした事で師匠としての責任を問われて役を降ろされた。
後に蒙古軍との戦いが続くにつれて彼は鑓川の民や武士に弓術を教えている。また最終的には仁を正式に弟子と認めている。
関連人物
以下はストーリーの根幹に関わる重大なネタバレの為、閲覧は自己責任でお願いします。到達前であればブラウザバックを推奨します。
- 巴
かつて石川の弟子であった百姓の女。弓矢に天賦の才を持つ。蒙古襲来の混乱の最中、師匠である石川を裏切り蒙古に加担する。
蒙古軍に捕らえられた際に石川直伝の弓術を高く評価されて蒙古軍に取り入られ、兵に弓術を教える任に就く。しかし石川や仁に追い詰められるにつれて徐々に蒙古軍内部での巴の立場も悪くなっていき、最後には見捨てられてしまう。
最終クエストでは卯麦谷を襲おうとしている蒙古軍を撃退すべく石川や仁に協力を持ちかけ、共闘後は船で本土へと脱出して石川のストーリーは終了となる。
