概要
首藤禍世は楽曲・小説「円尾坂の仕立屋」のキャラクターである。
東方・蛇国にある異国人専用の人工地「鬼ヶ島」にある円尾坂に住む仕立屋を営む女性。
生まれつきの美貌を持ち夫と生まれたばかりの赤子・蓮がいたが、大火で失い身体と精神に深い傷を負った。
身体が回復しても愛する者を失った喪失感と思い込みによる顔の火傷からのコンプレックスから抜けきれず抜け殻のような生活を送っていたが、レヴィン教の宣教師として鬼ヶ島にきていたエルルカ＝Ma=クロックワーカーに会い、彼女に悩みを打ち明けた。
Maエルルカは「顔の火傷」を治す条件として禍世の身体を自分によこすよう持ちかけ、彼女がそれに合意すると転身の術で身体を入れ替え、禍世はエルルカの姿となる。
元々の禍世は黒髪黒眼だった。
「顔の火傷」が治ったその次は知人の仕立屋の主人である三六悔を自分の夫、医者の娘でフリージス財団商会の屋敷で奉公していた月本ブフ子を自分の息子だと思いこむ。
三六悔が妻や娘と接しているところを目にし、自分がいながら浮気をしていると捉え、彼の妻子を殺し、悔までも殺したことで殺人罪で捕まり、斬首刑にされた。
ネタバレ注意
禍世はMaエルルカの転身の術でエルルカの身体を得たことで彼女の身体に宿っていた予知夢の能力である「紫の夢」を手に入れたことで円尾坂の大火が起きた原因が三六悔であり、自分の夫と息子を殺した原因であると分かり、自分の家族を殺しておきながら相手は妻子達と幸せに暮らしているという嫉妬と恨みで三六家を一家惨殺したのである。
また悔が外国人排除を企む攘夷浪士で鬼ヶ島を本拠地としている「紅衣衆」のメンバーであることも紫の夢で知ったが、もしそれを公の場で話せば鬼ヶ島も円尾坂も戦火に巻き込まれると考えたため全ての真実を自分のうちに秘めたまま罰を受け入れた。
また禍世を産んだ母・首藤神楽（旧姓：奥戸）は実はレヴィア＝バリーゾールの母であり、嫉妬の器である和製の仕立て鋏（元はレヴィアンタの双剣だったが、それを偶然にも見つけたシャルテット＝ラングレーが鋏に加工し、封印も施して鬼ヶ島の洞窟に置くようにさせた）に宿っていた嫉妬の悪魔ラハブ＝バリーゾールが転身の術で成り代わった姿であり、神楽は鋏の管理者だった。
鋏を洞窟から持ちだし、禍世の亡き父親であった首藤流（ながれ）と駆け落ちし禍世を産んだ。なので禍世は実質悪魔の娘であり、驚異的な身体能力と再生能力を持っていたのである。
そのため普通の斬首では死ねなかったが、アレン＝アヴァド二アの生まれ変わりである黒檀童子が介錯人として憤怒の器で大罪契約者殺しの「グリムジエンド」を使っての斬首をしたことで本当の死を迎えたが、その魂は地獄「hellish yard」に堕ちたが、二代目冥界の主をしていたグーミリアがかつての師を重ねたため自分の部下として置くようになる。
余談
禍世の母の実家である奥戸家はルカーナ＝オクトの子孫であり、禍世もその一人である。
また彼女の名前は「ストーカーよ」から来ているからか、四コマ漫画「悪の円舞曲（ワルツ）」にて三六悔の日常をストーカーしていた。
