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バットマン:マッドラブの編集履歴

2021-09-07 12:30:27 バージョン

バットマン:マッドラブ

まっどらぶ

「バットマン:マッドラブ」とは、バットマンのコミカライズ作品である。

概要

「バットマン:マッドラブ」とは、アニメイテッドシリーズのバットマンである「バットマン・アドベンチャーズ」の一編である。

1992年10月。DCコミックはアニメシリーズのバットマンをスタートさせ、それに合わせてアニメの世界観に基づいたコミックシリーズ「バットマン・アドベンチャーズ」を創刊。髙い評価を得たシリーズは、94年に特別号として本作「マッドラブ」が発売された。

その内容は、このアニメ用に作り出された新キャラ「ハーレイ・クイン」の誕生秘話。それまでアニメで語られなかった誕生の経緯の物語は、ハーレイの魅力を描いたのみならず、94年のアイズナー賞単発作品部門賞を受賞した

アニメーターのブルース・ティムのペンタッチで描かれたハーレイは非常に魅力的であり、アニメに参加した脚本家たちは、誰もがハーレイのエピソードを書きたがった……という逸話が残っている。

後に、アニメシリーズの最終エピソードとして、本作はアニメ化された。


内容

ゴードンの定期歯科検診に現れ、殺害せんとするジョーカーとハーレイ。しかし、ハーレイが出したヒントが簡単すぎたため、バットマンにすぐ駆け付けられ、逃亡する二人だった。

アジトに戻った後、ハーレイはジョーカーを誘惑するが、相手にされず部屋を追い出される。

アタシの人生、どこでおかしくなったんだろ?」と自問自答するハーレイは、「バットマンに決まってるわ!」と結論付け、自身とジョーカーとのなれそめを思い出すのだった。


ハーレイ・クインゼルは、十代の時に体操で奨学金を得て、ゴッサム州立大に入学。その目的は、世界的に有名な心理学部の学位を取る事。

だが、本人は真面目に学ぶ気はなく、単に自分のキャリアを楽して手に入れたいと考えていた(教授に色目を使い、D-の評価をもらった論文をA+にさせる、など)。

アーカムにインターンの希望を出し、有名なゴッサムの犯罪者に関わる事で有名になろうと考えていた彼女は、そこでジョーカーに出会う。

自身のオフィスに赴くと、「会いに来てくれ」というジョーカーからのメッセージカードが花とともに置かれていた。

独房を抜け出したのかと、ジョーカーに直接問いただすハーレイ。

ジョーカーはその問いに、ハーレイの名前が

古典喜劇の道化キャラ、ハーレクインにそっくりじゃねえか

というところから興味を持ち、


あんたに、親しみを感じちまってよ。秘密を明かしてもいいかなってね


ここからジョーカーとの個人セッションを組み、その話を聞く機会を設けるハーレイ。

そこでジョーカーは、「ガキの頃、しょっちゅう親父に殴られてたんだ」と語り始めた。

虐待を受けていたが、サーカスのピエロを見て大笑いした事から、自分も真似して父親のよそ行き用ズボンを用いピエロの真似をした。

そのせいでズボンが破け、鼻が折れるほど殴られたジョーカーは、三日後に病院で目覚めたと語る。


親父は俺のギャグに期待してて、ハズしたから怒ったんだって。そう思おうとしたんだ。(中略)でもな、こいつぁコメディアンの宿命さ。いつもいつも、シャレのわかんねぇ奴にジャマされるんだ。親父とか……バットマンとかな


そこから、何度も治療を続け、ハーレイはジョーカーに同情し、ジョーカーの事を、


虐待され傷つき、愛情に飢えた孤独な魂

ギャグで自分の事を示そうとする可哀そうな子

なのに独善的なバットマンが、彼の人生を台無しにする


……と、思い込み、やがてそこから恋に陥るのだった。


その後、アーカムを脱走したジョーカーだが、数日後にバットマンに叩きのめされアーカムに逆戻り。

重傷を負ったジョーカーの姿に、正気を失ったハーレイは、ゴッサム市内のコスチューム店に押し入り、衣装や化粧を強奪。

ジョーカーの独房のガラス窓を破壊し、


こんばんは、プリンちゃん

アイサツしてよぅ、生まれ変わったアナタの恋人……ハーレイ・クインに!


ハーレイ・クインと化した自分の姿を見せつけ、ジョーカーと共に脱走するのだった。


回想を終えたハーレイは、ジョーカーが没にしたギャグ……という名の、バットマン殺しの方法を盗み見た。、改心したふりをして、バットマンを呼び出し捕らえたハーレイ。

逆さづりにされたバットマンから「なぜこんな事を?」と問われ、


ミスターJに、あたしもカレのギャグをやれるトコを見せるためよ


と、返答した。

だが、バットマンは逆に、


素直に現実を受け入れたらどうだ。奴はアーカムでお前に会った瞬間から、お前を利用するつもりだったんだ


と、ハーレイに語り出す……。



書籍

日本の小学館プロダクションより、邦訳版が発売された。

「マッドラブ」および、「バットマン・アドベンチャーズ」の一編「ホリディ・スペシャル」との合本で、ブルース・ティムや、アニメ版の日本語吹き替えでバットマン=ブルース・ウェインの声を当てた玄田哲章氏のインタビューなども掲載されている。

後にジャイブより、同世界観でポイズン・アイビーとハーレイがコンビを組むコミックのミニシリーズ「バットマン:ハーレイ&アイビー」の邦訳版が発売される。

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