フィッツ先輩
ふぃっつせんぱい
CV：茅野愛衣
「フィッツです。よろしく」
概要
ヒトガミの助言に従いラノア魔法大学に入学したルーデウスの前に現れた上級生。ルーデウスと同じく希少な無詠唱魔術の使い手である。
アスラ王国第二王女アリエルの従者兼護衛として生徒会にも所属しており、普段は彼女たちと行動を共にしている。
ルーデウスの入試時に模擬戦の相手をして以降彼のことを気に掛けているような描写が見られ、何かと接触を持とうとしている。
アリエル王女の護衛として表に出る以前の経歴が全く知られておらず、一部では『アスラ王宮が秘密裏に育て上げた血も涙もない戦闘機械』という噂が流れている。
容姿
白い短髪に黒いサングラスをかけている。
筋肉の少ない小柄な体形で、長耳族の例に漏れず耳が長い。
声変わり前の高い声で喋るため、小柄なこともあってルーデウスには初対面で十三歳ほどの少年だと判断された。可愛い系男子とのこと。
人物像
普段は『無言のフィッツ』と言われるほど無口で常にアリエル王女の傍にいるため、その人柄を知る者は少ない。
しかし、入学初日にルーデウスに敗北してからルーデウス相手には饒舌。彼との会話では、話すこと自体は得意そうではないが相手のことを思いやれるいい人といった印象を与えた。
なお、女学生たちの間では物憂げな横顔に人気が集まっているらしい。本人は他人とほとんど喋らないことに関して、自分は人見知りと語っている。
一人称は『ボク』。
戦闘能力
無詠唱魔術を使えるのに加え、ルーデウスに及ばないまでも常人離れした魔力量を誇る。また、治癒魔術と解毒魔術の無詠唱化というルーデウスにも出来ない芸当もこなせ、治癒魔術師としても非常に優秀。さらに言えば薄い闘気を纏って剣を振るうことも可能。
総合的な戦闘能力は魔力付与品込みで聖級相当。アリエル王女の失脚後に襲い掛かってきた暗殺者を従者たちの主力として全て撃退している。
装備
- 疾風の靴
通常の数倍の速度で走れるようになる。
- 煩熱のマント
熱を通さず、使用者を一定の温度に保つ。
- 圧倒の手袋
掌に受ける衝撃を半減させる。
- 鋼糸蚕のビスチェ
防刃繊維によって作られており、剣神流の剣を受け止める事はできないが、投げナイフ程度なら傷もつかないという下着。
- 救難のサングラス
特定の人物に危機が迫った時に色を変える事で知らせ、その人物の方向を示す魔道具。
この他にも、他人の姿に化ける指輪をアリエル王女と対になる形で所有している。
以下ネタバレ注意
「やっと、言えた……」
過去(ネタバレ注意)
転移事件
フィッツ先輩の正体はルーデウスのブエナ村での幼馴染であるシルフィエット本人である。
彼女もまたフィットリア領を襲った魔力災害に巻き込まれ、故郷や親しい人間との唐突な別離を経験していた。緑色だった髪が白へと変化したのは転移の影響と魔力枯渇、そして突然空中に放り出されたことなどによる恐怖が原因だった。なお、自分が虐められる要因となっていた髪色の変化を、シルフィエット自身はむしろ好意的に受け止めている。
王女との出会い
魔力災害によってアスラ王国の王城へと転移してしまった彼女は、そこで自分と同じように転移してきた魔獣に襲われているアリエル王女を助ける。そしてアリエル王女の庇護の下に王宮で匿われることになった。このとき、前触れなく現れた魔獣とそれを瞬殺した少女という意味の分からない存在の扱いに下手を打ったアリエル王女派の貴族たちは、敵対する派閥の猛攻撃を受け瓦解。アリエル王女の暗殺が試みられるなど、極めて厳しい状況に追い込まれていた。
北への旅
このままアスラ王国内に留まっていれば遠からず王女が殺されると判断した第二王女派は、アリエル王女を国外へと逃がす計画を立てる。アリエル王女に少なからず情が移っていたシルフィエットも、その旅へ護衛として同行した。旅の道中複数の襲撃が仕掛けられるが、シルフィエットの活躍もあって一行はその全てを突破する。そして勝手の分からない長旅を終え、彼らはついにラノア魔法大学へと到着。出発時にシルフィエットともう一人に加えて十五人いた従者は、到着時に二人まで減っていた。
魔法大学にて
アリエル王女が復権のために大学に所属する各地の有力者と接触している期間中、シルフィエットは王女の正体不明な『武力』として過ごしていた。当時調子に乗っていた獣族の姫であるリニアとプルセナを撃破したのもこの時期である。そして転移事件によって両親が死亡したのを知った彼女は、事件の詳細を調べるべく大学の図書室で過ごすことが多くなった。そして数年が経った頃、魔法大学へと入学してきたルーデウスと再会する。
関連人物
- ルーデウス・グレイラット
虐められていた自分を助けてくれた恩人にして想い人。幼少期にルーデウスから魔術の手ほどきを受けたために彼女の魔術的素養は底上げされた。また彼女が使っている杖は昔ルーデウスがロキシーから貰ったものである。
- アリエル・アネモイ・アスラ
アスラ王国第二王女。シルフィエットとは主従関係にあると同時に、互いに互いを助け合う良き友人関係にある。また、アリエルに被虐性欲という新たな扉を開けさせたのはシルフィエットである。
- ルーク・ノトス・グレイラット
アリエルの護衛仲間にして年の近い友人。ノトス家の例に漏れず巨乳好きである彼にとって貧乳であるシルフィエットは守備範囲外であり、だからこそ友人として成立しているともいえる。
シルフィエットもまたラプラス因子の保有者である。幼少期の彼女を苛んでいた緑色の髪は概ねラプラスの所為と言っていい。
余談
作者曰く、フィッツ先輩の正体が気づかれないのはセーラームーン現象とのこと。
