有翼の獅子/翼獅子(よくじし)
黄金の国の守護獣。未来を予言する力を持ち、「狂乱の魔術師を打ち倒す者」の出現も予言した。
元々は迷宮遺跡に隠された翼獅子の像の中に、さらに書物として封印されており、平和繫栄を望むデルガルのためにシスルが解呪して黄金郷と迷宮形成に力を貸していたが、望まぬ状況が頻発する黄金郷社会に苛立ったシスルとの関係に齟齬を生じたあげく、頭部と体に分けられて魔書に封印された。以降は夢を介して今なお黄金郷の住人たちを導く。ライオスたちの事はケン助を通して見ている。シスルの私宅で発見された書物をマルシルが解呪したところ、頭部の方であったため以降ライオスたちと交流をもち助力している。
言動は非常に人間味があり、ライオスとも親しげに話している。ライオスが迷宮とそこに住む魔物やかつての黄金郷の住人に抱く情が深いことから、彼が王となって迷宮を統治することを望んでいる。また、頭部解呪後にマルシルの大望をきいて助勢を申し出ている。
かつてミスルンを唆した悪魔の特徴から、翼獅子も悪魔である可能性が読者に示唆されていたが、その真意は当初不明であった。しかしシスルとライオスが和解すると本性を現し、油断したシスルの欲望を食らって廃人にする。その後、カナリア隊に追い詰められたマルシルが本の封印を解くとその巨体を現した。その際に獅子の頭に両耳の上後方から山羊の角が、背や腰には翼が生えた二足歩行の獣人と形容できる姿になっている。翼獅子いわく、ミスルンは「私の熱心なファン」とのことである。
11巻の表紙のメインであり、ハニーディッパーと思われるものを加えている。