概要
大井競馬場にて公営競馬を行う地方競馬の愛称。略称「TCK」。川崎競馬、浦和競馬、船橋競馬と共に南関東公営競馬を構成している
大井競馬は、施設は東京都競馬株式会社の所有で、特別区競馬組合が賃借し施行している。
主催の特別区競馬組合は、競馬法に基づき大井競馬場において東京シティ競馬を主催する、23特別区で組織される一部事務組合である。職員は約100名。トップである管理者は23特別区の区長が持ち回りで務めている。地方公営企業法の財務規定等が適用されている。
競馬法第1条および第1条第2項により、競馬が主催できるのは原則として都道府県と競馬場が存在する市町村(特別区を含む)であるが、大井競馬場がある品川区以外の特別区は競馬法の附則第4条により当分の間競馬場が存在する市町村と見なすことになっている。
1950年(昭和25年)5月に開場。同年8月には特別区に対し競馬開催が認可され、10月に設立された特別区競馬組合[1]により、11月に第1回区営競馬が開催された。敷地内には1954年から大井オートレース場も併設していたが、大井オートレース場は、1973年に廃止された。
かつては特別区のほかに東京都も競馬を主催していたが、1967年に東京都知事に就任した美濃部亮吉が都営ギャンブルの全廃を宣言。東京都が年8回開催していた大井競馬については、1970年度(昭和45年度)から開催回数を減少させて1973年度(昭和48年度)までに廃止する方針を打ち出した。これに対して特別区側は、都が減少させる開催分を肩代わりすることを宣言。結果的に東京都が主催者の立場から撤退したのみで開催数に変化はなかった、現在は特別区のみが主催している。ただし東京都は大井競馬場や地方競馬電話投票システムSPAT4の所有および運営を行っている東京都競馬株式会社の筆頭株主であり、現在も間接的に公営ギャンブルから利益を得ている。
1986年に全ての公営競技を通じて、日本で初めてとなるナイター競走(トゥインクルレース)が開催された。
1995年(平成7年)8月には、サンタアニタパーク競馬場と友好交流提携に調印。大井競馬場では「サンタアニタトロフィー」、サンタアニタパーク競馬場では1996年3月に「東京シティカップ」が行われている。
2021年11月19日 - 日本の競馬場(地方競馬・中央競馬を通じて)唯一、かつ世界各地に現存する競馬場としてもやはり唯一となる、左右両回りによる競馬競走の開催を決定。これ以後、当面は原則として1開催につき1競走を左回り競走に充当させる。