ウィングバック
うぃんぐばっく
概要
サッカーのポジションの一つであるミッドフィールダー(MF)の中で、中盤の左右に配置されるサイドミッドフィールダーのポジションの一つである。
英語表記は「Wing back」で、WBと表記される。
3-5-2や3-6-1などの3バック(センターバックが3人)フォーメーションの場合に両サイドに置かれたMFの呼称であり、サイドバックが存在する際には配置されない。
3-4-3のシステムのMFのサイドをWGと呼ばれることもあるが、正式には3-4-3システムのサイドは攻撃的なインサイドハーフであり、役割や動き方もウイングバックとは大きく異なる。
その名の通り役割としてはウィングとバックを兼ねるもので、守備時にはディフェンスラインまで下がり、3バックの両端に立って5バックを結成し、サイドバックのように相手サイドアタッカーのマークや自陣のサイド後方のスペースのカバーなど守備を行い、攻撃時にはウィングのようにサイドで攻撃の組み立てからドリブル突破、センタリングまで求められる。
一方のサイドにおいて、一人で攻守両方の役割をこなさなければならないため、90分間絶え間なくサイドを上下する体力が求められる非常にタフなポジションの一つである。
サイドバックを少し攻撃的にした延長線的なポジションという側面であり、ポジション上はMFに該当するが、4バックがほとんどで3バックが一般的でないイングランドなどでは、ウイングバックを含めて5バックと見做して、ウイングバックをディフェンダーと考えることもある。
また、3バックではサイドからの攻撃に弱いという性質があり、WBにはそのケアもするために、比較的守備能力が高いことと攻守双方の能力が求められることから、多くの場合DF登録のサイドバックを主戦場とする選手がサイドバックと兼職でWBを務めることが多いが、近年の例でいうと三笘薫が左WB、伊東純也が左右両方のWBといったように主戦場がウイング、もしくはサイドハーフの攻撃の選手が配置された例も存在する。このため、WB専属の選手はほとんど存在しない。