概要
サイドバックとはサッカーのポジションの一つで、左右両サイドに位置するディフェンダーのこと。略称はSB。
ただし、サイドバックは和製英語であり、英語ではフルバックと呼ぶ。
(左のフルバックをレフトバック、右のフルバックをライトバックと呼称する)
サイドにおける守備を主な役割とするが、攻撃時には中盤の選手を追い越して前線に駆け上がり、ドリブルで切り込んだりクロスボールを上げたりする。
サイドミッドフィールダーの選手とよく似た役割を持っており、ポジションの互換性が高いことから、両方のポジションをこなせる選手が多い。
1980年代までは相手フォワードをマークする守備を専業する者が多かったが、1990年代から戦術の進化に伴い、高い守備能力を維持したまま機を見た攻撃参加を行うサイドバックが主流となる。そして2000年代には守備能力を犠牲にしても、ウィング同然の余りある攻撃能力に特化したサイドバックが誕生し始める。
2010年代にはさらなる戦術の進化により、ミッドフィールダーと遜色のない高度なテクニックを兼ね備え、攻撃の組み立てにも関与するタイプが登場し始め、攻撃時に中央のボランチの位置に入って組み立てに関与する役割を持たせる戦術を採用し、注目を集めるようになった。こうした役割を持つサイドバックを日本では「偽サイドバック」(英語のInverted Full-back を意訳したもの)と呼ぶようになった。
なお、3バックまでは全員がセンターバックとなり、4バック以降からは中の2人をセンターバック、両端をサイドバックと扱うことが多い。