黄金郷のマハト
おうごんきょうのまはと
概要
断頭台のアウラ等が所属していた魔王軍の幹部である七崩賢の一員。
七崩賢最強の実力者だったと言われており対象を黄金に変える呪い（原理が解明されていない魔法）を扱う。この魔法で黄金に変えられた対象は治療できず破壊されることもない。また、魔力探知に反応せず、明らかに魔法であるにもかかわらず魔法と判定されない異様な性質を持つ。時と場合によって相手を黄金に変えたり変えなかったりしているが、これは使用条件があるのではなく楽に勝つことを嫌う彼の単なる気まぐれである。
とある事情で現在は城塞都市ヴァイゼの外に出られないため危険度は低いが魔族らしく人間とは分かりあえない危険な考えを持つ。魔族の中では社会性があったらしく生前のクヴァールとは友人だったらしい。その一方で魔王軍への帰属意識は薄かった模様。魔王が討たれたことに対しても「心底どうでも良い」という感想しか抱いていない。
魔族の変わり者でと人間に好奇心を抱いており、人間の感性や感情を理解してわかり合いたいと願っている。そのために必要な行為として躊躇なく殺人を犯すが不必要な争いはよしとせず、見せしめのために手酷い殺し方をして敵対者を遠ざけるなど、魔族としてはやはり変わった思考を持っている。魔族には元々存在しない「罪悪感」や「悪意」といった感情を理解したいと望んでおり、人間との共存すら口にする。
「人間に興味を持っている」という共通点からソリテールとも交友があるが、彼女の方は人間との共存は夢物語と割り切っている。
かつてヴァイゼ領主に仕えており、彼の親類であるデンケンに魔法を教えた師でもある。この当時のマハトは表の立場も手に入れ領民から慕われており、唯一の「共生に成功した魔族」だった。
人間に似た姿や言葉をただ人を騙すための手段としてしか用いない大多数の魔族と異なり、マハトの言う「人間が好き」「人間を理解したい」「人間と共存したい」といった気持ちは本心である。
その一方で、それらの気持ちに嘘がないからこそ本作で度々表現される「魔族は根本的に共存不可能な生き物」であることを色濃く表している人物でもある。
