概要
ヘテロセクシュアルの略称。「異性愛」、「異性愛者」という意味。
また、ホモ(同質)の対義語で、「異なる」「異質」等の意味を持つ。
また同じく百合系のジャンルにおいて、異性愛表現に対して嫌悪を感じたり、同性同士の恋愛を想定していたキャラクターが異性と付き合うなどした際に使うスラングとしても使われている。
百合とタグがつけられた作品や表紙が女性同士の作品で、異性と最後に付き合うような創作はへテロ落ちと言われるなど、百合のジャンルでへテロタグを使われるのは「百合に見せかけてこれは百合ではないため同志は避けてください」の意として使われている。
このように実際の会話で使われる際はネガティブなニュアンスが強い。
背景
創作の世界の顧客として男性の目線が優先されがちであったり、女性が登場する作品には男性の参入が多く、いわゆる百合に挟まる男などの「百合をカップリングとして慈しむことより男性目線から消費される創作」がかなり多いことも影響して会話で使われる際は
「百合の関係を阻むもの」としてのニュアンスが含まれる言葉。
近年ではフェミニズム思想に触れた界隈で「ジェンダーの扱いがフラットでない、同性愛者の視点や女性の視点を考えられていない、異性愛が前提の現代に則さない創作」という意味をニュアンスで表現するためクソヘテロと言われることがある。
悪口として使われる際のメカニズムとしては差別用語とされるホモと反対の言葉であるため、転じて「差別する側の異性愛者に生まれ、なおかつ差別者側の異性愛のみを好む者はみんなが多数派ゆえ差別について触れたり考える機会が少なく関心が低い」という理論から創作物に同性愛表現が少なかったり想定もせず傲慢というニュアンスでの悪口や嫌み。
対称のホモが差別用語であるのに対しヘテロはそうではないというニュアンスも含めセクシャリティで社会からつま弾きにされ傷ついたことがない傲慢な人間というヘイトを込めて使われる。
具体的に実在のファンを指す場合で多いのは上述した意味合いの背景から「百合の世界でまで現実の異性愛者が楽しめるように歪めていることに気付かず無意識で差別をしている自覚がない傲慢な人間」といったニュアンス。
異性愛者の女性に片想いする同性愛者の女性というストーリーの作品など
「異性愛者の目線から同性愛者を都合よく消費していることに気付かずそれらを楽しむ」
異性愛者の女性の顧客や百合好きを自称するファンなども現実の同性愛者差別と絡めて呼ばれるなど、嫌悪のスラングとしてのへテロがさすのは百合で忌避されがちな男性だけに止まらないようだ。
それぞれへテロ男、へテロ女と分けて呼ばれることも多い。
上述したヘイト用語として使う層を見た異性愛表現を主に好む層の一部の層からヘテロという用語の印象が悪くなっているようだ。
実際、異性愛表現やそれらを好む人が苦手でヘテロという語を使う人も少なくないため、ヘテロという語を使うことでなんとなく不満を抱えていると察して繋がる例もあるようである。
ちなみに嫌悪のニュアンスのヘテロはいわゆる男の娘や女装男士といった現実ではトランスジェンダーに相当するキャラクターにも向けられ、詐欺扱だとしてかなり忌み嫌われているようだ。
しかしあまりにも明確に嫌悪を表明するのは現代の配慮を求められる風潮から考えるにかなり問題だといえる。
実はトランスジェンダーを百合と称しているものはかなり多く、これらに対して嫌悪を堂々と言って煽る風潮は百合ジャンル内でも意見が分かれる。
対称とのホモは創作の界隈としては、創作の男性同士と見ればすぐ恋愛と判断し性愛描写を行うという嫌悪と揶揄の意味合いの強い意味合いとして使われている。
しかし、これらは目立つ使われ方の例ではあって、余計な意味を含まず使う人も出てきているが、ネガティブなイメージがついている人はかなり多く、あえて使わない人の方が多い言い方である。
pixivでは
pixivにおいては男女の恋愛や性行為を描いた作品に敢えてこのタグをつけることは少なく、百合系の二次創作がメインとなるジャンルにおいて注意喚起、棲み分けの意味合いでつけられることが多い。ただしどの作品にヘテロタグが必要かなど明確に表記されているわけもなく、個人の判断に委ねられる部分が大きいという問題がある。
またコメント欄などで作者に「ヘテロタグをつけてくれませんか」と要求するケースも散見されるが(作者がタグ付けすることでタグロックされ編集されなくなるため)、度を過ぎるとpixiv利用規約に反する可能性があるので注意が必要である。