一国二制度

いっこくにせいど

一国二制度(中国語: 一国両制)は、「一つの国、二つの制度」とも呼ばれ、中華人民共和国の政治制度において、本土領域(中国政府が対香港、澳門関係で自称する際は「内地」)から分離した領域を設置し、主権国家の枠組みの中において一定の自治や国際参加を可能とする構想である。

概要

本来は、中華民国政府の実効支配下にある旧台湾省・旧福建省(金門、馬祖)を中華人民共和国に併合するための構想であり、中華人民共和国では現在でもこれを目標としている。現時点では、イギリス植民地であった香港、およびポルトガル植民地であった澳門において実施されている。

ここでいう「制度」は本来、経済制度を指している。しかし、澳門は返還前の一二・三事件から事実上本土との一体化が進んでおり、経済的には返還後の急成長の原動力となった中国本土からの観光客に依存している。また、領域内の制度の差異を基準としても、澳門の法・経済制度が異なるため、中国本土と合わせて二つの制度がある事になる。

関連タグ

・中華人民共和国

・特別行政区

・香港

・澳門