プリンスオブウェールズステークス
ぷりんすおぶうぇーるずすてーくす
概要
ロイヤルアスコット開催のメインレースの1つで中距離最強古馬決定戦にあたる。賞金、繁殖価値がともに高く、ロイヤルアスコット開催の中核的地位にある。
ヨーロッパの競馬の競走体系においては、古馬中長距離路線のシーズン開幕後の最大目標にあたる。そのために、ドバイシーマクラシック、フランスのガネー賞およびイスパーン賞、アイルランドのタタソールズゴールドカップ、イギリスのコロネーションカップを使った競走馬などが集まる。本競走を走った競走馬は、夏シーズンのエクリプスステークスやキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスステークスなどに続戦することで、古馬として3歳馬と対決することになる。
6月のイギリスは晴天が多いため、馬場状態は良馬場での施行が多い。
歴史
1789年から行われていたヒート競走「プリンスオブウェールズプレート」が前身である。
1862年、イギリス王室が主催するロイヤルアスコット開催における3歳馬限定の1マイル5ハロン(約2600メートル)戦として創設された。プリンスオブウェールズ(イギリス皇太子)のアルバート・エドワードにちなみ、「プリンスオブウェールズステークス」という競走名が与えられる。
第二次世界大戦の影響によって1940年から中断され、戦後もプリンスオブウェールズの不在のためにしばらく施行されなかった。
1968年、現国王チャールズ3世がプリンスオブウェールズに就任したことを記念して再開。この際に出走条件が古馬に対しても開放され、また競走距離が「1マイル2ハロン」の現行コースに変更された。1971年にはグループ制導入に伴い、GⅡの格付けが与えられた。
2000年にはGⅠに昇格し、同時に出走条件を現行の「4歳以上」に変更。
現在、ロイヤルアスコット開催2日目のメイン競走として施行されており、同開催ではプラチナジュビリーステークスと並んで中核をなし、総賞金100万ポンドを擁する最高賞金競走である。中距離競走として繁殖価値の点からも需要が高い。クイーンエリザベス2世プラチナジュビリーステークス、伝統の長距離競走ゴールドカップなどとともに同開催を代表する競走である。