ユルグ
ゆるぐ
ユルグとは、水木しげる原作の漫画『悪魔くん』に登場するキャラクター。
人物
序盤は非協力的な面が見られたものの、いざという時の仁義には厚い。寡黙でクールな性格だが、時折ユニークな一面も覗かせる。
半分眠っているかの様なぼんやりとした表情が特徴的で、物語序盤から中盤までは敵キャラクターの猛攻に対しても呑気な対応が目立ったが、終盤での厳しい戦いにはシリアスな態度が目立つ様になった。
能力
狐火を操っての直接攻撃やかく乱を得意とする。この狐火は燃やす事はもちろん、相手の魔力を相殺する事も出来る優れもので、劇中では炎使い同士という事で妖虎とよくコンビを組んでいた。
能力を使う際には「コーン・エッサム・コーン」と呪文を唱える。
モチーフ
西アフリカのドゴン族の神話に登場する狐の姿をした神・ユルグ(狼やジャッカルとする説もある)。いわゆるトリックスターに分類される存在。『死』『混沌』『夜』『乾燥』『不毛』を象徴する。
最高神“アンマ”が自らの作り出した大地と強引に交わった際に生まれた最初の子。後に生まれた半人半蛇の双子の神“ノンモ”が大地に腰蓑を与えたが、ユルグはそれを奪い(悪魔くんでのデザインはこれに起因すると思われる)母と交わる事で世界を己の領域とした。
別のパターンではアンマが作った宇宙の卵からやはり最初に生まれた。まだ卵の中にいる双子の妹“ヤシギ”を妻として完全な存在になる事、ひいてはこれから生まれる宇宙の支配を企むがアンマによって阻まれる。代わりに卵と交わり乾いたアフリカの大地を作った。
いずれの神話でもユルグが大地を穢し(あるいは穢れた大地を作り出し)、ノンモがそれを浄化するというのが話の大筋である。