M870
もでるはちななぜろ
M870とは、アメリカの銃器メーカーであるレミントン社が製造・供給するポンプアクション・ショットガン。軍・警察用ショットガンのマスターピースであり、その信頼性は他の追随を許さない。
歴史
本銃は、同社が第二次世界大戦以前から製造・販売していたレミントンM31の後継機種として、1950年に製造・販売が開始された。第一次世界大戦からの戦訓で、接近戦闘でのショットガンの殺傷力をよく承知していたアメリカ軍は本銃のポテンシャルを高く評価し、ベトナム戦争ではジャングルでの接近戦闘、ベトコンの地下トンネルの制圧作戦で大量に使用した。
また、その作動の信頼性から警察機関での評価も高く、パトロールカーの標準的な搭載火器として、多くの警官たちの頼れる相棒的存在である。
本銃は多くのバリエーションが生産されたことでも有名で、銃身を短くしたライオットガンモデルや、M16の銃身下に取りつけられるように極端に銃身を短くし、さらにストックも取り除いた、ドアブリーチング(施錠されたドアのロック、もしくは蝶番を破壊すること)用の『マスターキー』なるモデルも存在する。
信頼性
本銃は手堅いポンプアクション機構を採用しているということもあり、作動と排莢が確実で、堅牢な構造となっており耐久性が高い。そのため、アメリカのみならず、世界各国の警察機関で採用実績がある。日本でも、海上保安庁が本銃のステンレス仕様である『M870マリーンマグナム』を採用し、臨検などで使用している。また、猟銃としても、手詰めのホットロード(基準より多くの発射薬を詰めた威力の高い実包)を問題なく射撃できる、岩にぶつけたり高い所から落としたりしても壊れないといった点が評価され、多くのハンターたちの厚い信頼を受けている。
スペック
全長 | 980mm |
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銃身長 | 457mm |
重量 | 3525g |
口径 | 12ゲージ |
装填数 | 6+1発 |