概要
『魔法騎士レイアース』は、CLAMPによる日本の漫画作品。またはそれを原作とした漫画、アニメ、OVA(OVA版のみ作品タイトルが『レイアース』)などの作品である。
クレ海とは、上記作品に登場するキャラクタークレフと龍咲海のカップリングを指す略称であり、pixivではクレフ×龍咲海の作品にカップリングタグとして付けられる。
原作での関係
原画集(2)の原作者コメントにて「とくに海ちゃんの相手は原作でははっきりと決まっているわけではないので」という記載があり、漫画本編で海自身もアスコットの「好きな人やお付き合いしたい人はいる?」という質問に「いない」と答えているため、原作最終回時点では異性として意識した関係でない。
アニメでの関係
一部では恋愛感情の描写はなく、二部から意識をしている描写が登場する。
お互いに異性として意識しているものの告白や恋人関係までは発展していない。
「薬湯シーン」について(注意:ネタバレ表記あり)
(薬湯の読みは、原作「くすりゆ」アニメ「やくとう」)
第二部(原作版4話・アニメ版24話)にて、魔法騎士が再びセフィーロに召喚された夜。
クレフの部屋を訪れた海は、初めてセフィーロを訪れたときの自分の態度を詫びる。クレフは謝罪は必要ないと笑顔で諭し、むしろ謝らなければならないのは自分だと言って海を慰めた。その後クレフは薬湯を用意する旨の発言をしている。
当シーン以外で明確に二人きりとなる場面はなく、稀少なフラグシーンとも言える。
また、この夜は海だけでなく光、海、風の全員がそれぞれランティス、クレフ、フェリオと会話を交わしており、それぞれのエンカウント方法は以下の通り。
・海…クレフの部屋を訪ねる(部屋の外の気配に気づいたクレフが魔法で扉を開ける)
・風…城の廊下に佇んでいた風をフェリオが発見する
・光…城内の広場にいたランティスを光が発見する
当シーンにおける原作とアニメ版との差異
・制服と髪型
原作では海は制服のジャケットとカチューシャを装着していない
(風と光も制服の着方と髪型が日中とは異なる)
・クレフの触れ方
原作ではクレフが海の左手を両手で包むのに対し、
アニメでは膝においた海の手の上にクレフが手を重ねる描写となっている
・海の返答のニュアンス
「詫びねばならんのは私だ」というクレフに対しての返答
原作…「助けてもらっていたら(心は成長できなかった)」
助けがないことの意味合いを肯定している
アニメ版…「通信でも助けてくれた」
助けそのものに対しての感謝を示している
・椅子
クレフが魔法で出した椅子はアニメでは真っ白に発光している
(この椅子は28話でも海と風が利用している)
アニメ版二部での接点(注意:ネタバレ表記あり)
28話
城外に探索に出た光を心配し、部屋をウロウロと歩き回る海をクレフがたしなめている
32~33話
32話にて。海と風はそれぞれチゼータのジン、そしてファーレンの巨大サンユンにさらわれて行ってしまう。その際クレフとアスコットは海の名を呼び、フェリオは風の名を呼んでいる。
33話
クレフ自室にて、他国にとらわれた二人を心配しクレフは海と風の名を呼んだ後、24話の回想シーンとともにもう一度海の名を呼ぶ。
37~38話
海がチゼータから帰還する際、アスコットが海をかばいデボネアの攻撃に直撃。その影響で帰城後も寝込んでしまう。
クレフも、海・風・アスコット・フェリオの四人を城へ転送する際、魔力を消耗しすぎて倒れてしまう。(カルディナ曰く「無茶なこと」)(37話にクレフを抱き起こす海の描写がある)
アスコットを見舞うカルディナと海。カルディナとの会話にてクレフへの恋心を自覚するような言動がある。この時挿入歌として「せつなくて」が使用されている。(後述)
44話
海はアスコットからの告白を受けるが、その本位に気付かない。「私もアスコットのことが大好きよ」とあっけらかんと言った後、同じ文脈でセフィーロの主要人物の名を次々に挙げ、同じく「大好き」と言うが、その中にクレフ・ランティス・プリメーラ・モコナの名は無い。
※その時部屋にいた全員(風以外)の名前を呼んだとも言える。
49話(最終話)
魔法騎士がデボネアとの最終決戦を終えセフィーロ城の上空に戻った際、ここでも海とクレフ、風とフェリオ、光とランティスの会話が成される。
(クレフは城内にいるためテレパシーで海へ声を送っている)
海はクレフへの想いを口にすることなく、三人は東京へと去って行った。
脚本集からのカットシーン
光や風が海の想いに気付いていたかは不明である。
44話にてプレセア(=シエラ)が、クレフの容態は楽観できるものではないと言った際、風が海を慰める描写がアニメ版ではカットされている。
OVA版での接点(注意:ネタバレ表記あり)
直球的な恋愛表現はないものの、クレフと海の接点は比較的色濃く描写されている。
二巻では、互いのイメージカラーの毛布をかけて台場のフードコートの床で横になるシーンがある。クレフの「眠れないのか?」のセリフはOVAにも踏襲されている。
この後アスコットの襲来があり、クレフは魔力を消耗しながらも移動版殻円防除のような球体で海を包み宙へ逃がす。その際海に儚げな笑みを向ける。
その直後、自身は崩落した某テレビ局の球体の下敷きになったかと思われたが、三巻にて無事が確認される。救出時、クレフは飲み終えたカップを海の手元に返している。
OVA版ではクレフの頭身はやや高くデザインされており、海とほとんど同じ背丈である。衣服の色は白色ではなく紺系統の色になっている。
終始フラついたり咳きこんだりしているため、一見虚弱体質のように見えがちだが、地球の全人口を異空間に転送しながらも身辺を守る力は残っており、その魔力の高さがうかがえる。
キャラクターソングについて
/(スラッシュ)の後ろは主な収録アルバム名
※敬称略
※吉田古奈美は当時の芸名を記載(現在は吉田小南美)
「せつなくて」/魔法騎士レイアース オリジナル・ソングブック(無印)
歌:龍崎海(cv吉田古奈美)
作曲: すぎやまこういち
作詞: 大川七瀬
編曲者: 松尾早人
タイトル通り、恋の切なさを歌った楽曲。
歌詞の冒頭は「紫の」である。
「夢色の翼」/魔法騎士レイアース オリジナル・ソングブック2
歌:龍崎海(cv吉田古奈美)
作曲: 太田美知彦
作詞: 吉田古奈美
編曲者: 坂本洋
吉田古奈美はアニメ一部4話を参考に作詞したとイベントで発言。
「魔法騎士レイアース」25周年記念イベント 作詞秘話より引用
------------------------
「海ちゃんのキャラクターで、恋愛をモチーフにした曲の作詞をお願いしますと言われ、ふと思い浮かんだのが第4話で“水の龍”を習得するときのエピソードでした。ザガートの力で石にされてしまったクレフが、モコナの力を借りて海に語りかけてくれるんです。この時の海の気持ちを想像して『あなたの言葉あふれれば 負けることを恐れず 飛び立っていける』という歌詞が生まれました」(吉田)元URL
------------------------------
なお当アルバムにおいて作詞を担当している声優は吉田古奈美と緒方恵美(イーグル・ビジョン役)のみである。
「君の笑顔が見たいから」/魔法騎士レイアース オリジナル・ソングブック2
歌:クレフ(cv佐々木望)
作曲: 松尾早人
作詞: 森由里子
編曲者: 松尾早人
歌詞内に「海」が頻出する(”海洋”の意味で)。
収録順は「夢色の翼」の次。
なお、当アルバムの歌詞における一人称はランティス・クレフ・フェリオ共に「僕」、二人称は「君」となっている。
(原作での一人称は順に「俺」「私※」「俺」、二人称は基本「お前※」
※漢字・ひらがな表記揺れ有り)
「秘密のきもち」/魔法騎士レイアース オリジナル・ソングブック(無印)
歌:吉成圭子
作曲: 湯川トーベン
作詞: 大川七瀬
編曲者: 湯川トーベン
本作のOP曲ED曲等の特徴である「光」「海」「風(かぜ)」を歌詞に入れ込む手法が当楽曲でも用いられている。
「きっと言えない」「はじめての恋」など、恋愛を意識した作詞が成されており、内容からも一コーラス目の歌詞は海の目線、二コーラス目は風の目線として捉えることができる。
「聖夜の天使たち」
歌:伝説の魔法騎士(笠原弘子,椎名へきる,吉田古奈美)
作曲: 坂本洋
作詞: 大川七瀬
編曲者: 坂本洋
アニメ後、東京へ戻った後の魔法騎士三人の目線で描かれた楽曲。
会えない相手への想いを歌った歌詞ではあるが、寂しさや悲しみというよりは、再会を意識した前向きで温かな想いが表現されている。
各ソロパートに分かれており光、海、風の順番に三コーラス分の歌詞が存在する。
(最後のサビのみ合唱)
海パートの歌詞「言えなかった言葉」は、アニメ最終回にてクレフへ伝えなかった想いであると推察できる。