懺悔文
さんげもん
『懺悔文』とは、仏典の中で仏の教えや仏・菩薩の徳を讃えるのに韻文の形式で述べたものの1つ。
概要
正式名称は『懺悔偈』（さんげげ）。七言四句で構成されており、勤行などの際には3度唱える。
大乗仏教の経典の1つである華厳経四十巻本『普賢行願品（ふげんぎょうがんぼん）』から採った偈文。
解脱に至るための障害となる『三毒』（さんどく）である「貪（とん=貪欲）」「瞋（じん=怒り）」「癡（ち=愚痴）」は、身業・口業・意業の『三業』（さんごう）から生じる点を述べ、これを反省する内容である。
日本の仏教諸派において『開経偈（かいきょうげ）』『三帰依文（さんきえもん）』『四弘誓願（しぐせいがん）』などと並び、在家檀信徒の日常の勤行に広く用いられている。
経文全文
我昔所造諸悪業（がしゃくしょぞう しょあくごう）
皆由無始貪瞋痴（かいゆむし とんじんち）
従身口意之所生（じゅうしんごい ししょしょう）
一切我今皆懺悔（いっさいが こんかいさんげ）
＜資料：懺悔文 勤行＞
