戦国時代末期から江戸時代初期(特に慶長から寛永年間(1596~1643)にかけて)にかけての社会風潮のひとつ。
奇抜な言動を好み豪奢で目立つ装束を身につける等、常識を逸脱した行動に走る者を指す。
「派手な振る舞いをする男」「派手な出で立ちの男」と言う意味も暗に含む。
時代に拠っては「バサラ」(婆娑羅と漢字表記する)、「伊達男」(戦国武将・伊達政宗に由来)等とも呼ばれる。
有名な傾奇者としては前田慶次(前田慶次郎利益)が挙げられる。
時代と共に幕府の取締りが厳しくなり廃れていくが、その行動様式は侠客と呼ばれた無頼漢たちに、その美意識は歌舞伎という芸能の中に受け継がれ、今日に至る。