ボーイング747
ぼーいんぐななよんなな
設計変更・改良を繰り返しつつ、2011年現在も製造が続けられている。
現在の最新型は『747-8(通称:ダッシュエイト)』型。
2007年時点でのシリーズ総計の引き渡し機数は1410機にも上っており、
まさに旅客機のベストセラーである。
747の特徴として、旅客型と貨物輸送型との違いが少ない事が挙げられる。
コクピットを2階に設置する事で、1階すべてを旅客・貨物に使えるのである。
旅客型と貨物輸送型の大きな違いとしては、
機首部分を丸ごと跳ね上げる「ノーズカーゴドア(機首積み下ろし口)」が挙げられる。
747は通常の積み下ろし口では積み込めない、長尺モノの貨物輸送が可能である。
この点の便利さは世界一であり、他の追随を許さない。
例えそうでなくても、貨物の積み下ろしでは断然便利な機能であり、
この点では最新のエアバスA380をも凌駕している。
(747-8貨物型に限ってはA380以上の受注を得ている。というかA380は旅客型の開発遅延による貨物型の開発遅延の危惧やノーズカーゴドアを持たないため長尺荷物が扱えない、2階部分に積み込むには専用車両を導入しないと行けないといった欠点も見えてきたため、導入予定航空会社がすべて発注をキャンセルしてしまい開発が凍結されているため、このクラスの貨物型機としては当分ライバルがいないという状況である。)
ただし、ウクライナにはアントノフAn-124という747以上の超大型貨物機が存在する。旧ソ連時代に量産されたものであるが、近年ではウクライナのチャーター会社により世界各国で活躍しており、日本でも広島電鉄5000形グリーンムーバーの輸送などに活躍した。今後アントノフ社は同機の製造を再開する方針で、747に対する新たなライバルとなる可能性は十分にある。
ただし旅客型についてはこの限りではなく、最新型の旅客機を相手に不利を強いられている。
日本国内では日本航空(JAL)・全日本空輸(ANA)の両社が保有運用してきたがJAL保有機は2011年3月に引退した。ANA保有機も引退予定がアナウンスされている。
日本の空にも省エネ化の波が押し寄せているのだ。
アメリカ大統領専用機(エアフォースワン)、日本政府専用機等にも本機が用いられている。
エンジンの数と経済性
同じ距離ならば、少ない燃料で飛ぶ方が経済的である。
同じように、同じ性能ならばエンジンの数が少ない方が経済的だ。
なぜなら、エンジンはそれぞれ燃料を消費しているからである。
双発機と4発機が同じ燃焼消費量であるためには、
4発機のエンジンが双発機の半分の燃料消費でなくてはいけないのだ。
最新の旅客機が軒並み双発なのは、こういった理由からである。