謎の寄生菌の感染爆発から20年。政府の崩壊以降、軍が強権的に支配する隔離地域で運び屋を営んできたジョエルは、銃取引のいざこざからある「荷物」を任される。
外すな、一発もな。
運び屋のジョエルは、少女・エリーの身柄を、ボストンの隔離地域から州の議事堂に待機するファイアフライの一団まで送り届けることになる。
人の出入りを厳しく制限する軍や、隔離地域外にうごめく感染者と戦うために、貴重な物資を消費していくため、ロッカー引き出し洗面台とあらゆる場所から使えそうな物を探さなくてはならない。持てる物資にも上限があるため、難しい局面を上手く切り抜けられるかはプレイヤーのサバイバル力次第。
人物同士の情感に満ちたやりとりは映画そのもの。傾いた高層ビルに水没した道路など、作り込まれたアメリカの街並み（20年物）を堪能できる、廃墟好きにもたまらないゲーム。
冗談なの？ 成長したね。
ジョエル
感染爆発で最愛の家族を失って20年、手段を選ばず生きてきた中年男性。ボストン闇市場ではテスと共に「ヤバい二人組」として有名。
序盤から重宝するステルスキルをはじめ、人間離れした戦闘能力を発揮する人間凶器。作中でイカれた男と称されるばかりか、プレイヤーからも死神呼ばわりされる。終盤には複数の銃火器や飛び道具を携行する、歩く武器庫と化す。この上アサルトライフルなんか持たせちゃダメだってば。
エリー
ジョエル達が預かる「荷物」。14歳の生意気盛り。立入禁止区域で感染者に襲われたことから特殊な立場に置かれる。本は読む方で、物語中盤からはSFマンガに熱中。生まれ育った環境ゆえに擦れてはいるが、彼女の挙動に癒しを見出すプレイヤーは少なくない。
テス
運び屋で稼ぐジョエルの相棒。ファイアフライが保有する銃器と引き換えにエリーの護送を引き受ける。自分を殺しに来た相手を返り討ちにするなど、容赦のなさはジョエルといい勝負。
マーリーン
軍に対する抵抗組織・ファイアフライを率いる女王。エリーの母とは友人で、エリーを幼い頃から知っている。自らエリーを連れていくつもりだったが、負傷したためジョエルとテスに彼女の身を預けることに。その目的は――。
ビル
隔離も何もされていない避難指定の地域で生きるトラップキング。あらゆる侵入者を排除するため街中に罠を仕掛けながら、集めた物資で運び屋と取り引きしている。少々気難しく、独り言が多い。街を訪れたエリーにいろいろと盗られたかわいそうな人。
感染者だ！
人間の脳に寄生し、胞子を撒き散らすがごとく人々を襲うよう仕向ける菌。感染力が強く、感染者にひと噛みされれば、正気でいられるのはもって2～3日、早ければ数時間で影響が出るため、隔離地域でも頻繁に専用機器でのスキャンが行われている。
ランナー
感染初期。呻きながらウロウロと歩き回り、人と見れば襲いかかり噛みついてくる。目が見えているため移動速度が速い反面、各個撃破はそれほど難しくない。
ストーカー
感染中期。ランナーと大差ないが、感染が進み眼球のあたりからなんか生えてきている。視力は残っており、向かってくるときは一直線。ジョエルの視界に入っていると隠れて様子を窺い、背中を見せると途端に襲いかかってくる面倒なやつら。
クリッカー
末期とか言ってられない怪物。すくすく育った菌のせいで頭部の形状は原型不明。剥き出しの歯が並ぶ口だけは残っていて、感染どころか噛み殺しにかかってくる。聴覚で獲物を捉えるため、物音厳禁。なぜだか銃弾への耐久力が上がっている厄介な敵。ここまで来るとあとは力尽き、でかい菌床の核になって胞子を飛ばし始める。
ブローター
飛び道具をも得た感染者の最終形態。もはや何を糧に動いているのか不明。銃弾の通らない硬い外皮を身に付け、胞子爆弾を投げつけてくる最悪の相手。個体数が少ないのが、せめてもの救い。
