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かっとばせ!キヨハラくん

かっとばせきよはらくん

かっとばせ!キヨハラくんとは、1987年から1994年にかけてコロコロコミックで連載されていた河合じゅんじ作の漫画である。
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概要編集

タイトル通り、主役は清原和博をモデルとしたキャラクター、キヨハラカズヒロ。

彼をはじめとし、様々なプロ野球選手・関係者(をモデルにしたキャラ)が繰り広げるギャグ漫画

ギャグと共に、少しマニアックなプロ野球知識も多かった。


2014年からコロコロアニキにおいて第1号から続編の連載がされているが、肝心のモデルが2016年2月2日逮捕されてしまった影響を受け、同年3月15日発売の第5号以降は休載措置が取られることが決定、河合じゅんじの書き下ろしであるアンサー作品いつかのホームランが発表された。そして第6号からはマツイを主人公にした「ゴーゴー!ゴジラッ!!マツイくんが連載された(こちらではキヨハラは登場しない)。

この一件でこの作品が封印作品になる可能性もありうる(実際に清原のバットを展示していた施設が展示取り止めを行ったケースがある)。


主な登場キャラクター編集

西部ライアンズ編集

キヨハラカズヒロ

タイトル通り一応主人公だが、クワタを始めとする様々な個性的な脇役の存在で空気と化すことがある。中盤からは併設された「がんばれ!クワタくん」のコーナーもあり、「主役なのに」と嘆くこともあるが続編で彼自身にも個性が加えられた。

実際の清原選手は出っ歯ではないが、作中では出っ歯があるのが特徴。

当初は三冠王候補と言われていたが、毎年のように「不調」「成績が悪い」と言われ続け、いつまでも無冠の帝王のために作中でもタイトル争いの話が多い(なお、実際の清原はタイトルよりもチームの勝利を求めていたとも言われている)。

モデルは清原和博

上述の事件の影響から、長らく姿を見せていなかったが、コロコロアニキ版マツイくんの最終回にて1コマだけではあるが再登場した。


モリ監督

西部ライアンズの監督。

現実とは違い非常に短気で非常に厳しい性格である。それゆえ、選手からの不満も多く、よくメガネデブと陰口を叩かれている。しかしその一方でやることが意外と茶目っ気をみせる一面があったり、たまに采配で突拍子もないボケをかますこともある(普段は緻密な采配をとるが)。

敵が多く、特にカイアンツの監督とは歴代全員とほとんど仲が悪い。

スーパーマリオくん』(ワリオの森編)で友情出演したことがある。

モデルは森祇晶


クドー

西部の左のエースだが、モリ監督からは「左は二流だらけ」と厳しい評価をされている。

キヨハラと仲が良いが(なお続編にあたる「マツイくん」でカイアンツのチームメイトになった時はなぜか仲が悪くなっている)、ワタナベヒサノブとはライバル関係であり、開幕投手を賭けて毎年喧嘩しているが、キヨハラを加えた3人で行動を共にすることもよくあるため、仲がが良いのか悪いのかわからない関係。

明るく、(キヨハラほどではないが)目立ちたがり屋で他の投手の出番を奪うことが多く、またチーム内ではキヨハラとの大ボケが一番多いキャラクター。

カエルやアヒルに例えられることが多く、クドー本人も「ゲロゲーロ」と鳴くことがある。

マツイくんでも西部移籍直後の次の巻でハークスの選手として登場するなど、KKコンビ以外のキャラの中でも出番はトップクラスに多い。モデルは工藤公康


イシゲ

内野手でチームリーダー。モリ監督が唯一真面目に話の出来る相手だが、結局はボケで頼れない。

鼻の穴が大きく、鼻息が荒い。それゆえ鼻の穴を使った超人技を使うことが多い。

中盤までは一番バッターだったので出番も多かったが、後半からはやや減った。

モデルは石毛宏典


アキヤマ

外野手。キヨハラとのAK砲を組む。俊足、長打とホームインでのバック転が売り。

普段は温厚だが、年俸がからんだ場合は人格が変わる。嬉しさが高まるとチューしたくなる癖がある。

割とモブ的な扱いが多いが、時々キヨハラと同様に大ボケをかますところがある。

モデルは秋山幸二


ワタナベヒサノブ

西部の右のエース。クドーのライバルだが、クドーよりモリ監督に信頼されている。

鍋を使ったネタをたまに使う。

キヨハラ、クドーの3人でよく行動を共にしており、モリ監督に「新人類トリオ」と勝手に名付けられている。

なお同姓のワタナベトミオが登場したからか、ヒサノブと呼ばれることも少なくない。終盤は出番が減った。

モデルは渡辺久信


ツジ

当初から登場していたが、後期には一番バッターになったため出番が増えた。基本的にはモブキャラか、キヨハラの出っ歯を起動させる役かのどちらか。

モデルは辻発彦


東京カイアンツ編集

クワタマスミ

もう一人の主人公。東京カイアンツの投手。LP学園出身。

暗い、卑屈な性格。嫌がらせ・いたずらが趣味で「悪魔」「悪の権化」などと呼ばれている。

得意なボールはデッドボールだが、本気を出せば神がかり的なピッチングを見せるため、本当はコントロールはいい。

藁人形を常備し、成績がいい選手に藁人形による呪いをかけたり、脅迫状を書いたりするため、「クワタと友達になるくらいなら死んだほうがマシ」と言われるほど周囲から軽蔑されている。

逆に、善行をすることもあるが本人曰く「人のために何かすると裏目に出る」性格のため、散々な結果になることが多い。そのたびに「かわいそーなボク・・・。」と嘆いていたが、1990年以降はモデルとなっていた桑田が金銭トラブルに巻き込まれた影響からか悪魔男から悪徳商人にキャラが変わっていった。

同じLPの同期のキヨハラとは親友っぽいが、キヨハラをからかいに、西部が行く先々に必ず現れ、ほぼ全話に登場する。『がんばれ!クワタくん』(のち『やったぜ!クワタくん』)の主人公として登場することもある(なおクワタくんは「キヨハラくん」の単行本に収録されている)。

小学生時代は顔も性格も丸かったが、偶然リトルリーグの試合でクワタが連れてきたキヨハラと対戦し、バットや打球を顔面に当てられたことで性格が変わり、嫌がらせの楽しさに目覚めてしまったことがある。なお、モデルとなった選手らが実際に出会ったのは初期の高校時代。

モデルは桑田真澄


オー監督

カイアンツの監督。

現役時代はホームランの世界記録を作るほどの名選手だったが、監督としては無能と言われている。

暗い性格だがお調子者。基本的にツッコミ担当だが、大ボケも多い。しかし何かと損な役回りも多く、オー自身もクワタのイヤガラセの最大級の被害者でもある。

在任時はクワタと共に西部にイヤガラセをしていたが、殆どが失敗か自分の首を絞める羽目に遭う。

退団時に主役の話も書かれたが、辞任後もポッチャリしていたもののクワタのイタズラで元の体系に戻るなど度々出ている。よくタコと例えられることが多い。

モデルは王貞治


フジタ監督

オー監督引退後、1989年に就任した監督(正確には1981年から1983年まで一度監督を務めていたことがあったので、厳密に言えば復帰したことになる)。

オー監督同様、クワタのイヤガラセ・いたずらに手を焼くが、命令に背く場合は容赦なくクワタを干したりするなど実はオー以上に扱いが上手い。

初登場時は「球界の紳士」と言われたが、本性は「球界一の瞬間湯沸かし器」で、時にはホシノ監督にすら殴りかかる。1992年勇退。

モデルは藤田元司


ナガシマシゲオ監督

当初は評論家。1993年就任。

派手好き・目立ちたがり・自己中心的な性格。

「動物的カン」からとんでもないことを思いつく。

息子カズシゲを溺愛し、息子の行く先々に必ず現れている。

オーとはコンビ出演が多い

基本的にボケだが、ツッコミもこなす。しかし、怒る時は怒り、キヨハラなどをどつく。

後のマツイくんでも表情は常にニコニコしているが、キヨハラくん時代ではそれ以外の表情が多かった。

「ん~」、「いわゆるひとつの」など、彼独特のナガシマ語を使う。

モデルは長嶋茂雄


エガワ

耳のでかいカイアンツの元エース。常にマイペース。「コーフンしないで下さい」が口癖。

当初は復帰も考えたが、キヨハラのライナーで肩を直撃し1987年で現役引退(現実の江川も1987年限りで引退しているが、こちらは大学の後輩にサヨナラホームランを打たれた事が原因である)。

引退後は解説者に就任した。妻はスチュワーデスなのだが、大の飛行機嫌い。

モデルは江川卓


ナカハタ

カイアンツの内野手でチームリーダー。明るい、陽気な性格。決まり台詞は「ゼッコーチョー!」。

カイアンツの選手でクワタとハラの次に出演が多く、目も小さかったがツリ目の表情が多くなった。引退時には主役のストーリーも描かれた。

当初はブレーキの壊れた車を運転するなど非常識なキャラだったが、後々常識的なキャラになった。1989年現役引退後は解説者に就任。

1993年打撃コーチとしてカイアンツに復帰。ナガシマ語の通訳が一応出来る。

モデルは中畑清


ハラ

涙もろい性格のカイアンツの4番打者。内野手(その後外野にコンバート)。

陰が薄く、頼りないキャラで寝ながらネコのノミ取りをしていたなど哀愁を漂わせている。

当初はクワタのイヤガラセの被害者だったが、クワタのイヤガラセに加担し始め、段々クワタの悪友になっていった。

モデルは原辰徳


コマダ

馬面なカイアンツの内野手。

当初は常識人で「ウマダ」、「ウマダちゃん」と馬扱いされるのを嫌がっていたが、いつの間にか馬人間となり、効果音も馬みたいになっていった。

本物の馬と人参早食いで圧倒的な勝利を収めたこともあった。

後期からはボケの面が目立つようになった。1994年にFAで横浜に移籍。

モデルは駒田徳広


それ以外のチーム編集

近鉄バッパローズ編集

オーギ監督

監督。掲載当時が西武と歯を競い合っていた時代のため頻繁に登場。

西武を走らせないためにとか言っていきなり開幕戦の相手に名乗り出たり、クワタと手を組んだりメインライバルとなっている。ただしそれほど悪辣な真似はせず、どちらかというと力押し。ノモが登場してからはノモに振り回される事も増えた。

モデルは仰木彬


アワノ

近鉄のエース。キヨハラとも幾度と対峙した。ノモの登場後はノモの影に隠れる役どころが増えた。

モデルは阿波野秀幸


ノモ

非常に牛っぽい。登場後は主役を食うかのように目立ちまくり、次回作でもメイン格の活躍をしている。

モデルは野茂英雄


オーイシ

一番打者なので頻繁に登場。ただし地味。

モデルは大石大二郎


板神タイガンス編集

オカダ

中軸。だが阪神が大暗黒時代であったため、まったく活躍していない。マユミの女装にツッコミを入れていたが、後には女装したクワタに顔を赤らめている。

モデルは岡田彰布


マユミ

名前の関係からか、しょっちゅう女装していた。

モデルは真弓明信


中日ドラポンズ編集

ホシノ監督

しょっちゅう殴る、蹴飛ばすなどとにかく血の気が多い。作者が名古屋圏出身でドラゴンズファンのためかかなり出番が多い。

モデルは星野仙一


タツナミ

キヨハラとクワタの後輩。作者が当初主役にする予定だったがボケもツッコミもあまりせず、たまに乗っかるぐらいのモブキャラ。

モデルは立浪和義


ヤグルトスパローズ編集

カズシゲ

最初はもてはやされていたが、中盤以降はすっかりキャラが薄くなり、クワタにカズシゲよりは守備がうまそうだからサードでもやるか→「サードベースやってもらうってのは?」と言う段階まで扱いが低下した。もちろんノムラ監督からは評価されていない。

モデルは長嶋一茂


イケヤマ

クワタほどではないがボケ役。兵庫県出身のためか関西弁。

モデルは池山隆寛


ノムラ監督

ヤグルトの二人目の監督(当初はセキネ)。だが作中ではまだ弱い時期であり、西武と対決した日本シリーズ二回は(終盤までセの決着が遅れたという事情もあったため)ネタにされなかったなどやや不遇。

次回作ではさらに存在感を増した。

モデルはもちろん野村克也


予言ともいえる内容編集

そしてこの漫画を語る上で欠かせないのが、描かれたことが現実世界でもその通りになるということである。それも一つや二つではない。


なお、次作「ゴーゴー!ゴジラッ!!マツイくん」でも予言とも思えるものがいくつかあった。(1996年のオールスター時にパリーグ監督のオーギに監督と言われたオチアイが、2004年に本当にドラゴンズの監督に就任する等)


一部を以下に紹介する。


近鉄・オリックス球団統合編集

最も有名なもの。1990年に近鉄バファローズオリックス・ブレーブスが手を組んで「オリッ鉄バッパローブス」として西部に挑むという話があるが、これの14年後に本当に両チームは合併し、「オリックス・バファローズ」となった。


秋山、工藤、清原が西武から移籍編集

アキヤマとクドーが当時弱小球団だったタイエーに助っ人として加わることがあったが、秋山が1994年、工藤が1995年に福岡ダイエーホークスに移籍して現実に。

またキヨハラも連載2話目からカイアンツに助っ人として加わる話しが何回かあるが、その清原も1997年にFAで巨人に移籍。さらに同じく連載2話目でカイアンツの助っ人として来たクドーも2000年にFAでダイエーから巨人に移籍しこちらも現実となった(これによりクドーとキヨハラは再びチームメイトとなった)。


東尾、西武監督就任編集

1988年に引退したヒガシオが「モリ監督が引退したら次の監督は俺だ」といいチームメイトは「ハイ!ヒガシオ監督!」と言ってモリ監督を置いてけぼりにするシーンがあるが、1994年に森祇晶が退任すると、その翌年に東尾修は西武監督に就任した。


森、横浜監督就任編集

オフシーズンの清原が新幹線の中で見る夢で

他球団の監督が他の球団の監督になる、という夢を見たが

当時大洋監督のコバ監督の真似をして半分しか映らないモリ監督が登場

2000年に横浜ベイスターズの監督に就任、コバ監督の様に最下位になった挙句契約を残して解任されてチームを去った。


岡田、オリックス移籍編集

クワタがドイ監督のために呼んだ助っ人の中に混ざっていた板神のオカダが、後に本当にオリックスに所属した。


ホシノドラポンズ優勝編集

1987年日本シリーズでカイアンツ対ライアンズが開始される前に

中日ドラポンズナインがライアンズ球場でホシノ監督を胴上げ。

その時にホシノ監督が「来年はウチの番だから」と言ったが

翌88年に本当に中日がリーグ優勝、中日ファンである河合先生が喜んだのは言うまでもないだろう


落合・広沢・一茂の巨人移籍、中畑のDeNA監督就任編集

1988年にV逸したオーカイアンツの助っ人としてクワタが他球団の主軸打者であるオチアイ、コバヤカワ、ポンセ、ヒロサワの調達に成功するシーンがあるが1994年に中日からFAで落合博満が巨人に移籍しさらに翌年の1995年にヤクルトからFAで広沢克己が巨人に移籍した。

他方でまた「他球団の交換条件としてカイアンツの選手を5人とトレード」という交換条件を勝手に受諾したクワタにより、ナカハタが横はばのコバ監督に連れて行かれそうになるシーンがあるが、後に2012年に中畑清横浜大洋ホエールズの後身球団の横浜DeNAベイスターズの監督に就任し2015年まで務めた。

また、ヤグルト・ノムラ監督にしごかれることになったカズシゲに対し、カイアンツ・ナガシマ監督が獲得を示唆するような発言があったが、こちらも直後の1993年オフに長嶋一茂が金銭トレードでヤクルトから巨人に移籍している。


清原和博と注射編集

かっとばしたキヨハラくん

連載前期において同作は「ひょうきんガッツポーズ」と呼ばれるダジャレを基にしたパフォーマンスを読者から公募していたことがあった(例:鯉をバット代わりに構えて「さあコイ!」)。その中で採用されたネタの中にキヨハラが看護師(連載当時は看護婦と呼ばれていることが多かった)姿で注射器を構え「うつぞーっ!」と気合を入れているものがあるが(単行本5巻に所収されている)、概要でも書かれている通り、現実の清原も2016年に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、逮捕されたその時にも注射器を手に持っていたという。


桑田真澄の次男編集

作中でクワタが真っ白な肌にくっきりとしたアイメイクで半分をマイケル・ジャクソン、もう半分をマドンナに扮した物真似コンサートを開催しているが、実際では桑田真澄の息子(次男)であるMattこと桑田将司Matt_Roseとして歌手デビューし、しかもその容姿は真っ白な肌にくっきりとしたアイメイクの風貌と先述のクワタの風貌をしている。

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