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概要

魔術協会の三大部門の一角。別名「巨人の穴倉」。


西暦以前から存在する、エジプトを根拠とする錬金術師の集団。

時計塔に所属しているような、中世を発祥とする西洋魔術に傾倒した現代錬金術とは別物で、魔術の祖と言われる錬金術師の集まり。


錬金術として万物・物質の流転は共通のテーマだが、アトラス院ではそれに加えて事象の変換も研究しており、その中でも分割思考、高速思考といった、人体を演算装置とする術に特化している。

構成員の魔術回路数が少ないことも特徴で、単体では自然干渉系の術はまったく使えない。しかし「最強になる必要はない。最強であるものを作ればいいのだから」との考えから、それを良しとしている。


内部は迷宮のように入り組んでおりセキュリティも堅固。入るは容易いが出るのは困難。

魔術師の絶対的ルール「神秘の秘匿」を時計塔以上に厳守しており、隣の部屋で一体どんな研究がされてるのか知らないなんて事も当たり前という世界。


入ったら最後、出ることは許されず、一生穴倉の中で研究し朽ち果てるのを良しとする集団。

「ここで作られたものを、決して外に持ち出さない」を大原則とし、二千年以上もの間頑なに守り続けてきた。

徹底的に外界と関わることを拒絶するが、七枚のみ存在する「アトラスの契約書」が絡んだ場合のみ穴倉から姿を現す。

とはいえ流石に時計塔首脳陣のロードとは連絡を取り合うこともある模様。


当代の院長の方針によって体質が変わることもあるらしい。

時計塔のような権力の腐敗はないが、マッドサイエンティストの集団といった感じに近い。


この組織が永題として掲げるのは「人類の保存と滅亡の先延ばし」。

TYPE-MOON世界における人類滅亡の未来を予覚しており、それを阻止するため数々の兵器を作り出している。「アトラスの封を解くな。世界を七度滅ぼすぞ」と言われており、初代院長が演算した世界の終末を回避するために兵器を作り続け、そしてその兵器は世界を滅ぼしうるがために廃棄され続ける。


人類の破滅を回避する手段とは、悪意をもって逆用すれば逆に人類を破滅させる手段となる。簡単には不可能であったとしても、組み合わせや変化次第で可能になってしまう。

言い換えれば、アトラス院の研究は(危険性の濃淡はあれど)その全てが世界を滅ぼし得るのである。


それは即ち、無数に存在する滅びを回避すべく真面目に考えれば考えるほど、逆に世界を滅ぼす手段が増えてしまうことを意味する。

これは魔術協会そのものが陥りやすい陥穽であり、時計塔が根源に辿り着こうとするがために根源へ辿り着けないように、彼らもまたどうしようもない宿業を背負ってしまっている。


掟の一つとしてアトラス院で作られた兵器は原則として持ち出すことを禁じているが、「体の一部」や外の文明レベルに適合している程度の発明品は兵器と看做されないらしく、エルトナム家の「神経」であるエーテライト等は持ち出したとしても見咎められることはない。


Fate/EXTRA

別名「蔵書の穴倉」。

マナが枯渇した2030年代においては魔術協会そのものが消滅し、マナに頼らない魔術大系を持つ彼ら錬金術師のみが旧き魔術の探求を続けている。

魔術協会の崩壊後も在り方を変えず、逃亡した魔術師を迎えることはせず、世界から孤立した閉鎖社会であり続けている。


霊子虚構世界の聖杯戦争にも根源に至るための聖杯を求め、ラニ=Ⅷを送り込んでいる。

西欧財閥の支配は人類の滅亡を加速させると結論付けているが、西欧財閥にもそれに対抗するレジスタンスにも特段対立も協力もしていない。


高速思考・分割思考

アトラス院の錬金術師達の基礎技能。アトラス院の術者達は魔術回路の本数が少ない傾向にあることもそうだが、本来であれば大気中の魔力は西暦に入ってすぐに消え失せるはずだったため最初からそのようなものには頼らず、自身の内面のみを頼りとした。


高速思考とは文字通り思考を高速化させることで人間の数倍の処理能力を獲得するものであり、対して分割思考とは、数倍の処理能力を持つ自分をさらに複製するものである。

アトラス院の錬金術師であるならば、最低でも3つは思考を分割できるという。


ここで注意すべきは、分割思考によって得られる思考の数は、最初に分割した時点での思考の数と同等ではないという点である。


分割思考が複製するのは、"常人の数倍の思考速度を持ち、ほぼタイムラグなしで互いを共有し合う思考"である。

この関係上、実際に得られる思考の数は加算や乗算どころの話ではなく、例えばアトラス院にとっての最低ラインである3つならば3^3 = 27、4つになると4^4 = 256の思考を持てるようになるということを意味する。


これほど多数の思考を持てるということは、同時に本来の自分と異なる多様な視点・価値観をも内面に許容できるということでもあり、これが自己の研究は己にのみ開示するアトラス院において他者との討論を行わずとも問題なく研究を発展させられる一因となっている。


アトラスの六源

アトラス院の錬金術師は時計塔の魔術師と違って魔術回路をほぼ持たず、家系もそれほど重視されない傾向にあるが、その例外にあたるのがアトラスの六源と呼ばれる、時計塔で言うところのロードにあたる家系である。


時計塔の三大にも劣らぬ名家である彼らは、魔術回路をほぼ持たないという点では他のアトラス院所属者と共通しているものの、家伝特質と呼ばれる「自らの体内のみで動作する魔力を生む」特殊な体細胞を持ち合わせている。

こうした能力はアトラス院の目的からすれば瑣末事にすぎないが、「それぞれの肉体の能力を目覚めさせる」ため、家系の内側で開発が進められている。


そのため、エーテライトやエグゾフォルムのような家伝特質に依存する道具は他の人間では十全に扱うことができない。エーテライトの場合は医療用疑似神経として開発が進んでいた経緯から、一部の機能に限定すればエルトナム家以外の人間でも使用することはできるが、それでもその能力を真に発揮できるのは家系の人間のみであることには変わりがない。


なお、今でこそアトラスの六源という名称であるが、二千年以上もの昔を知るムシキは「昔の六源―――六賢」「これがアトラスの六源―――六賢のなれのはてだって?」と言及しており、かつてはアトラスの六賢と呼ばれていたらしいことが冒険1巻の時点で判明している。


そしてなぜこの六源のみがそのような特殊な体細胞を持ち合わせているのかは、『アトラス院の始まり』が大きく関わっているとされるものの、その詳細は不明。


該当する家系

現在判明している、アトラスの六源に該当する家系は以下の通り。


  • エルトナム家

家伝特質を継承し、霊子によって構成されたミクロン単位のフィラメントであるエーテライトを手繰る一族。シオン・エルトナム・ソカリスシオン・エルトナム・アトラシア)、ズェピア・エルトナム・アトラシアズェピア・エルトナム・オベローン)が所属する。


彼らが開発したエーテライトは医療用疑似神経として発展を遂げているが、元々はエルトナム家が目的達成のための手段として行っていた知識の収奪のために使われていた。


対人戦においても一線級の武装であり、相手の脳神経に直接介入してその動きを拘束することや命令を下して操ること、捕らえた相手に人間が本来感じられる痛みの限界を超えた苦痛を流し込み、尋問に使うことも可能。さらに拘束するのみならず、使い手の意思ひとつで音もなく対象を切断する鋭利な刃にも変貌する。


さらに戦闘面以外でも、エーテライトで接続した者同士の間で神経を介した会話や記憶の共有も可能であるなど、非常に汎用性が高い。


  • クルドリス家

エルトナム家が自らの神経としてエーテライトを扱うように、自らの骨としてエグゾフォルムを扱う一族。二千年以上もの昔に、アトラス院の分派が建設した“もうひとつのアレクサンドリア大図書館”で山嶺法廷ムシキ彷徨海ジズと共同で実験を行っていた過去がある。

現代ではラティオ・クルドリス・ハイラム、ログ・クルドリス・ハイラム、サイファ・クルドリス・ハイラム等が所属している。


クルドリスの家伝特質は『骨によって演算能力を向上させる』というものであり、彼らは自身の骨を演算装置のように扱う。

分割思考の一部をあてがった使い魔による解析はもちろん、骨による籠手(ガントレット)で自身の手を覆い、その籠手からコードやケーブルに類する“枝”を伸ばすことで対象の情報を読み取る。さらに深い解析を行う場合、骨の振動音によって奏でられる旋律によって解析を行うモード・アコースティックを起動する。


戦闘は基本的に使い魔を通して行うが、体内の骨を直接操ることにより限界以上の肉体性能を引き出すことで、術者自身が戦闘に参加することもできる。

指先や手のひらから皮膚を突き破る形で、人間程度は容易くひき肉にする骨弾や武装化したアッドでも傷つけられるか分からない程の装甲を貫通する骨槍を射出したり、骨剣と高速思考による未来視を併用した超越剣技を繰り出すことも可能である。


  • イシュタリオ家

皮膚に対して特別な形質を伝える一族。彼らのそれは表層変性機構モレクルフェイスと呼ばれる、皮膚の表面積を最大限に利用した演算機構である。

所属者は、ジョゼッペ・イシュタリオ・サグダイム、クォート・イシュタリオ・アズバンの2名が確認されている。


モレクルフェイスのメインとなる能力は演算だが、同時にその副産物と言える能力を各々で発現させており、クォートの場合は溶解、ジョゼッペは発熱を行使する。


クォートの溶解は戦闘以外にも自身の皮膚をある種の塗料へと変えることができ、彩度、粘度、透明度、耐久性も思うがままに操ることができる。芸術家でもある彼にとっては「祝福」とも呼べる能力である。


一方でジョゼッペの発熱した手は触れた岩を融解させる(岩石の融点はおよそ千度前後)ほどの温度に達する。神代のアトラス院が残した番人との戦闘ではこの手から放たれた炎を分裂させ、高速思考による未来視によって回避先に炎を群れ集わせ爆破するモレクルフェイス・ブレイズ炎を美しい女の姿へと変貌させ、それまでとは比にならない程の熱量で対象を抱きしめるブレイズ・メタモルフォーゼなどの技を行使した。


なお、両者の能力は発掘調査に応用可能であり、冒険の作中ではクォートが溶かせない壁をジョゼッペが融かし、ジョゼッペが融かせない壁はクォートが溶かすといった連携を行っている。


所属者

院長

ズェピア・エルトナム・アトラシアシオン・エルトナム・アトラシア
闇の間センシティブな作品
『Fate』世界における現院長。上級死徒。『月姫』世界における次期院長(候補生)。
シアリム・エルトナム・レイアトラシアヘルメス・シリス・アトラシア
エルトナムさん無題
『Fate/EXTRA』世界における最後の院長。ラニの「製作者」であり、師でもある錬金術師。名前に「アトラシア」とある為いずれかの時代の院長と思われるが、詳細は不明。特性は「未来」。

在院者

シオン・エルトナム・ソカリスラティオ・クルドリス・ハイラム
センシティブな作品無題
アトラス院所属の錬金術師、彷徨海でカルデアと合流。アトラス院所属の錬金術師。アトラスの六源出身。
ラニ=Ⅷログ・クルドリス・ハイラム
ラニちゃ無題
シアリムの従者であるホムンクルス。月の聖杯戦争のマスター。アトラス院所属の錬金術師。アトラスの六源、クルドリスの実質的な当主。

  • キュリアとシア

アトラス院の保管委員。


  • ジョゼッペ・イシュタリオ・サグダイム

アトラスの六源のひとつであるイシュタリオ家の人間。

副産物として『発熱』の能力を発達させた家伝特質・表層変性機構モレクルフェイスを持つ。


  • クォート・イシュタリオ・アズバン

イシュタリオ家の人間。ロード・メルアステアとは個展を開く仲にある現代芸術家。

モレクルフェイスの副産物として発達させた能力は『溶解』。


元所属者

ズェピア・エルトナム・オベローン玄霧皐月
ファンブルコード五月の偽神
数代前の院長。後に発狂し、同院を去ったものと思われる。ゴドーワード。封印指定を受け失踪。

  • サイファ・クルドリス・ハイラム

クルドリスの次期当主候補だったラティオの弟。故人。

同年代では抜きん出た優等生で、シオンにも比肩するとされていた。


  • ジュスト

アトラス院出身と思われる魔術使い。


関連組織

時計塔

魔術協会の三大部門の一角にて総本部。交流は殆どない。歴史はこちらの方が浅い。


彷徨海

魔術協会の三大部門の一角にて深奥。交流は殆どない。歴史はこちらの方が深い。


人理継続保障機関フィニス・カルデア

人類史の未来を守るという目的や、科学を厭わないなどの共通点がある。

Fate/GrandOrder』の時空では、所長のマリスビリー・アニムスフィアが契約書を入手した事により、本来は厳禁である技術提供が行われ、霊子演算装置・トリスメギストスを始めとする多くの技術を譲渡している。

その一つに、カルデアとの協力関係を記念して「虚数観測機ペーパームーン」も提供したが、レイシフト機構が完成したことで不要となった為、死蔵されていたのだが……。


西欧財閥

中立の立場にあるが、要監視対象として危険視している。


発明品

疑似霊子演算装置トライヘルメス

オベリスクの形をしたアトラス院最大の記録媒体。カルデアに送った霊子演算装置トリスメギストスの元になったオリジナル。

今の地球上の科学では生成できないオーパーツ、賢者の石と呼ばれるフォトニック結晶によって作られており、ほぼ無限の情報を記述し得る究極の記憶媒体として機能する。


バレルレプリカ

シオンが持ち出した概念礼装。銃器の形をしている。メルティブラッドに登場。


黒い銃身(ブラックバレル)

シオンの扱うバレルレプリカのオリジナル。七大兵器の一角。

「天寿」の概念武装とも呼ばれ、第五架空要素を自壊させる第五真説要素でできた兵器とされる。この銃から放たれた弾丸は、真エーテルで活動しているものを問答無用で傷付ける。

鋼の大地に登場し、ゴドーが発掘、所持している


量子終末予測アトラス

月姫世界からカルデアを覗く観測装置と言われているが「路地裏ナイトメア」の帯文だけで言及されているため詳細は不明。


ロゴスリアクト

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」に登場。「再演」の性質を持つ、七大兵器の一角。

正式名は存在せず、ロゴスリアクトは院長ズェピアからの呼び名。「路地裏ナイトメア」のキーパーソンとなったのも恐らく同じ存在。


条件をいくつか入力することで現実と見紛うレベルの仮想空間を作り出せるという代物で、そこに外部の他者を取り込んだり、他者の精神をコピーする事を本来の機能以外の余剰でやってのける。

これ自体が賢者の石の特定状態で出来上がっており、内部世界は記録の続く限り際限なく増殖が可能。


想定では異なる歴史の検証「アトラスの人理継続第五実験」などを可能にするはずだったが、現実との齟齬に折り合いをつけるべき曖昧な部分の設定がうまくいかなかった。

かといってそうした細かな整合性を無視して稼動させ続ければ特異点と化すという重大な問題を抱えた、事実上の特異点発生装置であり、ズェビア曰く「タタリと相似しながらも決定的に異なる現象」を引き起こすとの事。


ロゴスリアクト・ジェネリック

上記の思考実験装置(の廉価版)。実際に量産されているのかは不明。

設計が不完全であったことも問題だが、プログラムにバグがあるらしく、停止させようにも停止術式が弾かれるようになっている。また、特異点内部の状況次第では、仮想擬似霊子が肥大化して、外部の広域と対消滅してしまう危険性を孕んでいる模様。

こんな危険な道具を義娘の誕生日プレゼントにするズェピアって…


ロゴスリアクト・レプリカ

ロゴスリアクトの模造品。ある人物が所有している。


余談

あらゆる作品においてドン詰まっている集団

歴代院長は全員

  1. 「人類滅亡の答えに辿り着く」
  2. 「回避する方法を探る」
  3. 「無かったから人類を進化させれば・・・」
  4. 「今度は宇宙の寿命が縮む」
  5. 「\(^o^)/」

を繰り返し自決している。

そして自決しないと、今度は人類を救うために人類を滅ぼし始めるのでなおタチが悪い。


またあらゆるトンデモ兵器を開発しまくっているため、TYPE-MOON作品におけるドラえもん枠となりつつある。ただしトンデモ具合こそドラえもん枠なのだが、こちらも中身は便利な道具どころかボスキャラ枠が使用する超危険兵器ばかり。


アトラス院の召喚チケットと名高い誓約書だが、「2015年の時計塔」以降未回収だった残りがじゃんじゃか出始め、悲願である誓約書回収の日も近付いた。

ただし奈須きのこによって月姫世界とFate世界は完全に別時空と明言されたため、メルブラ世界では相変わらず誓約書を探し回ってるかもしれない。


組織の風習なのか、紫を基調とした衣装・キャラクターデザインが多い。

誰が言ったか「エジプトニーソ」は以降の作品にも忠実に受け継がれている。


FGO2部5章後編ではアトラス院の名の由来となったと思われる神霊が登場している。


関連項目

TYPE-MOON 月姫シリーズ Fateシリーズ 空の境界

魔術協会 錬金術 エジプト

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