モンスターハンターで「先生といえば?」はこのモンスターである。
概要
鳥竜種に属する大型のモンスターで別名「大怪鳥」。モンスター素材では「怪鳥」と略される。
モンスターハンターシリーズにおいて、ほぼ全てのハンターが最初に相対するであろう飛竜骨格の大型モンスターである。
甲殻質の皮膚で体毛がほとんどなく、顔面には巨大なクチバシ、後頭部にはエリマキトカゲのような耳をもつなど、独特でユニークな外見をしている。
なお大きな耳は集音性に優れていることが災いしてか高音に弱い(頭を攻撃し続けると部位破壊として耳がボロボロになる)。
音爆弾やタル爆弾などの爆発系アイテムを使うと気絶状態となりしばらくスキだらけになる。
しかし正気に戻ると怒り状態となってしまう上に、爆発系アイテムによる気絶効果も効かなくなるのでご注意(怒りが治まるとまた有効になる)。
戦闘方法は極めてスタンダードで、回転尻尾攻撃、突進、ブレス、羽ばたきで発生する風圧、怒り状態への変化、部位ごとの肉質、瀕死になると飛行で逃げて眠る(体力回復)など、ほとんどの飛竜が持つであろう基本的なアクションを備えている。
ただしイャンクックの吐くブレスは直線に飛ぶ火のカタマリでなく、目前に着弾して爆発する可燃性液体(火炎液)を吐く。
そのため攻撃射程こそ短いもののブレスの隙は小さい。
また、初対面時の武装は切れ味がせいぜい「ちょっと緑に入ったか入らないか」であるため胴体や翼などを攻撃しているとあっという間に切れ味が落ち弾かれるようになる。
しかし弱点がどこかはぱっと見ですぐ分かる上に、狙いやすい隙も多い。
弱れば耳をたたむため捕獲の練習にも最適と飛竜戦の基礎を学ぶにはうってつけのモンスターであり、これをソロで倒す事が出来てこそ新米ハンターから1ランクアップしたと言えるだろう。
また、クック系の武器は大抵初の属性攻撃武器(ボウガンの場合少し毛色が異なるが)であるため、死してなお、以降で必須科目になる「属性による有利不利」の入門用装備となる。
多くのハンターが戦闘経験、金策、素材収集とさまざまな形でお世話になる存在であるため、ハンター達からは「先生」「クック先生」と呼ばれ親しまれている(その関係か、MHP2Gでは100匹狩猟で称号「先生」が入手できる)。
いわゆるキモカワイイ部類のモンスターだが、その愛着、理不尽さのない王道のモーション等からほとんど論われず、むしろハンター達の間では狩猟生活における一種のマスコット的存在の一つである。
密林、森丘、未知の樹海のお宝エリアでのハチの巣では「怪鳥の鱗」が見つかる事があり、これはイャンクックがハチの巣を漁ってハチミツを食べる際、ハチの巣付近に鱗が抜け落ちるためらしい。
まさかの解任
狩りの舞台が新しい大陸へと移り、設定が一新されたMH3世代ではクック先生は登場しない。どういうことだおい…
MHP2G以前の旧世代モンスターは新大陸設定でほとんどリストラされてしまった煽りである。
MH3ではクック先生の代わりにペッコ教授が「初遭遇する飛竜系のモンスター」となっている。
教授はシリーズ経験者、新米ハンター共に「属性やられ」「乱入」といったMH3における新要素を我々に教えてくれる立場にある。(しかし上位以降はトラウマを呼び出すスパルタさも持ち合わせている)
ちなみにロアルドロスも新要素である「水中戦」を指導する立場にあり、水中版先生と言える。
再任
東京ゲームショウ2012のステージイベントにて、モンスターハンター4でクック先生が復活することが明らかになった(地味に脚の指の数が3→4に変わっていたりする)。
この事実にネット上で多くのクック先生ファンが感激の声を上げたとか。
更に追い打ちをかけるかのように、秘密結社鷹の爪劇場版5作目でなんと銀幕デビューを果たすこととなった。
おめでとうクック先生!
肝心の強さはというと、MH3系からの新要素である疲労状態や属性やられ、MH4からの新要素である乗りにもしっかり対応。モーションも3系で一新されたリオレイアのそれに近くなった。
相変わらず攻撃のメリハリがはっきりしている上、攻撃力自体は下方修正されているので「戦いの基本を学ぶ先生」としての立場に変わりはない。ちなみに今回のクックシリーズもかなり優秀な防具である。
反面、高レベルギルドクエストになるとイャンガルルガばりのノーモーション突撃、追尾ついばみを使ってくるのでかなりの強敵。特に火炎液ブレスはあのラージャンの気光ブレスすら凌駕する威力を持つようになる。更に狂竜化すると凄まじいスピードでフィールドを駆け回るのでもう手がつけられない。まさに「全盛期のイャンクック伝説」の再現である。
「卒業した生徒に遠慮はいらない」という事だろうか?。
一方生態ムービーでは4系から登場する盾虫「クンチュウ」を丸飲みもとい捕食してたり、イャンガルルガに追い回されるがうまくまいたりとムービーを見る限りでは強豪ひしめく未知の樹海でも元気そうだ。(前者はPVでも一部だけ再生されたが)
拡張版であるモンスターハンター4Gにも登場する。
相変わらず元気そうだ…が何を思ったかG級個体は地面からクンチュウを掘り出すやいなやハンター目掛けて転がしてくる
補足しておくと確かにMH4の時点でとあるイベントクエストには装備無しという条件があるとはいえ明らかに攻撃力がおかしいクンチュウは出ていたが、ここに来てまさかのG級版である。「流石にG級装備着てれば痛くないだろう」と高をくくってはいけない。
高レベルギルドクエストともなればれっきとしたG級装備を強化した剣士でもけっこう痛い。さらに言えばこのクンチュウ自体も生きてるのだがイャンクックの攻撃とは別に自ら転がってくる。防御力も低く照準合わせたりと色々気を付けることが多いガンナーだと死角から転がってきたクンチュウのせいで力尽きる可能性もある。ずっと居座るわけではないのかしばらくしたら勝手に潜って撤退するのが救いか。先生にまた掘り出される可能性もあるが。
もっともMH4Gでは他のモンスターを投げつけたり弾代わりに放つといったモンスターはいるので先生として技を先出ししてハンター達に教えているのかも知れない。
続編のモンスターハンタークロス・ダブルクロスにも引き続き登場する。獰猛化システムのある本作では獰猛イャンクック(いわゆる強化個体)も登場する。その強化ぶりは半端ではなく、先生の強化個体?大したことないでしょ…と油断していた生徒達を次々にキャンプ送りにした。
モンスターハンターストーリーズでも登場。
ゲームでは序盤のボルデの丘でオトモンにできる。ボスのナルガクルガ(スピード)に対して、3すくみの相性で有利を取れるテクニック中心のAIであり、さらに火属性のブレス攻撃も使えるため、次のフィールドであるタルジュ雪原でも(火を弱点とするモンスターが多い為)お世話になる。
極めつけは伝承の儀の例として公式サイトに作中のチュートリアル、おまけに続編でも挙げられた「火球が使えるウルクスス」で、クック先生の遺伝子をウルクススに渡すというものである。
ライドアクションは「岩砕き」。ストーリー上で必ず使う必要のある場面があるので、使わなくなってもパーティに入れておいた人は多いのではないだろうか。
クック先生の授業はまだまだ終わりそうにない。
ちびクック
MHP2GのG級クエストには、ハンターの半分ぐらいの大きさしか無い個体が登場する。
無論、G級クエストの為、見た目とは裏腹に倒す事ですら困難を極めている。
さらに、MH4でも『ONE PIECE』とのコラボクエストでこの極小イャンクックが登場する(ちなみに、このクエストの依頼人はチョッパーであり、クリアすることで入手できるチケットでチョッパーになりきれるオトモ用防具が作成可能となる)。
また、ぽかぽかアイルー村では、普通の個体と遭遇する事もあるが、アイルーがある程度集まると、上記の彼を思わせるような『ちびクック』が村にやってくる。
村のアイルー達に危害を加える事はせず、アイルー(人間)の言葉を喋れる等、上記で述べた呼名通りの知識を持つ。