「グレイト!ゲームを開始する!」
概要
CV:江口拓也
『ウルトラマンギンガS』に登場したチブル星人。『ウルトラセブン』に登場した個体の同族。
自身を宇宙最高の頭脳と自負している傲慢な宇宙人で、「エクセレント!」など時折英語を交えて話すのが特徴。
別宇宙の物語である大怪獣ラッシュに参戦した個体同様にチブローダーストロングに搭乗し、前線基地である月に停泊した宇宙船から、ゼロワンの新型機である新たなアンドロイド・ワンゼロを地球へと送り、彼女やガッツ星人ボルストと共にビクトリウム鉱石の強奪と、そのエネルギーを利用して月に眠るグランドマスターことダークルギエルを復活させようと画策していた。
ギンガやビクトリーの存在を「ゲームの駒は多いほうが面白い」として黙認していたり、失敗を重ねたワンゼロに「もう後がないぞ」と忠告しておきながら何度か任務を与えたりと掴み所の無い性格をしているが、後述するように、本質は自分以外を下等生物として見下しており、他の存在を総べて自身の手駒としか考えていない自己中心的かつ冷酷な性格の持ち主である。
映像作品でのチブル星人の登場は『セブン』以来約48年振りだが、今作においても、かつてのゼロワンと同等かそれ以上の性能を持つアンドロイドや戦闘員を作り出し、ギンガスパークと同様の効果を持つチブルスパークを開発し、スパークドールズを実体化させるなど、チブル星の優秀な技術力を見せ付けている。また、低い戦闘能力を補うために搭乗しているチブローダーにはワープ機能のほか、緑色の破壊光線を発射できる機能が備わっている。
活躍
前半
第1〜6話までは宇宙船内部から刺客を送ったり指示を出すだけで自ら動くことはなかった。
第7話にて今まで集めてきたビクトリウム鉱石のエネルギーを使用し、ファイヤーゴルザ・メルバ・レイキュバス・ガンQ・超コッヴのスパークドールズと融合することで合体怪獣ファイブキングとなり、その能力をフル活用することでギンガとビクトリー、シェパードンを撃退。ビクトリアンに宣戦布告し夜明けまでにすべてのビクトリウムの引き渡しと地底世界の明け渡しを要求する。また失敗続きだったワンゼロを遂に戦力外とみなして見切りをつけ、彼女の自爆装置を起動させた。
自身の要求が受け入れられないとみなすと夜明けを待たずしてファイブキングを市街地に送り込み、破壊活動を行う。ヒカルのライブしたEXレッドキング、エレキング、キングジョーカスタムを次々と返り討ちにし、怪獣を「所詮はただの駒」と嘲笑うが、そのことでヒカルの怒りを買ってしまい、ギンガとビクトリーが復活した後は、両者の怒涛の連帯攻撃の前に次々と怪獣の部位を破壊されパニック状態に陥る。
自分の方から破壊行為を行っていたにもかかわらず、思わず「やめろぉ!ぼ、ぼ、ぼ、暴力はやめたまえ!やめてぇぇぇぇっ!!」と自己中極まりない言葉を叫ぶも聞き入れてもらえるはずもなく、最終的にはファイブキングを倒されてしまい、ビクトリウムの奪取にも失敗してしまった。
しかし自身は死亡しておらず、一刻も早いグランドマスターの復活とギンガ、ビクトリーへの復讐を誓った。
なおその際、「やはり自身に必要なのは宇宙最強のあのお方の肉体だ」と発言していたことから、グランドマスター=ダークルギエルに対する忠誠心は元より皆無であり、逆にその肉体を奪ってやろうと企んでいたことが前半の最後にて発覚した。
後半
早急に最強の肉体を得るべく、ワンゼロの代わりとなる駒としてガッツ星人ボルストを再び復活させ、新たな高エネルギーのビクトリウム鉱石を得てグランドマスター復活の為の行動を本格化させる。また、この頃からビクトリウム鉱石の獲得の為に大量のチブロイドを送り込み、邪魔となればUPGの関係者であろうと無かろうと地球人の排除も辞さないという、もはや目的のためには手段を択ばない外道の本性を剥き出しにし始める。
さらに、メトロン星人ジェイスを物語の始まる1年前に地球へと送り込み地球を侵略しようと企んでいたり、アクマニヤ星人ムエルテに地球人が自身の駒として使えるかどうかの実験を行わせていたことも判明した。
そして第13話にて、失態続きのボルストに遂に痺れを切らし、チブルサーキットを使って彼を洗脳し、ギンガとの死地に赴くように仕向けるも失敗。
その際、地球人たちが開発し、ボルストを葬った禁断の兵器・『ビクトリウム・キャノン』に興味を惹かれ、最後のエージェントであるゼットン星人ベルメを送り込み時間稼ぎを行わせている間にUPG本部へと2体のチブロイドを伴い潜入。
ダークルギエルがUPG本部と融合する際に取り残された神山長官とその側近を(殺すにも値しないと判断したのか)基地内部から転送して追い出した後、超咆哮獣ビクトルギエルへと生まれ変わったダークルギエルの肉体を依代とし、ついに自身が宇宙の支配者として君臨する為に行動を開始する。
その圧倒的な戦力差でギンガとビクトリーを退けた後、更なる力を求め、地球の生命エネルギーの源であるビクトリウム・コアを狙い街を蹂躙。
そしてとある目的でやって来たマナからの情報提供により、その場所に辿り着き、ビクトリウム・コアからエネルギーを搾取した。
順調に事は運んでいるかのように見えるが、その直後に突如意識を取り戻したダークルギエルによって用済みとみなされ、チブローダーごとスパークドールズに戻されてしまった。
自分の欲望のために多くの宇宙人や怪獣を手駒として利用していながら、結局は自分自身も黒幕の手駒に過ぎず、最終的に粛清されてしまうという、因果応報な結末を迎えることとなった。
ちなみに、ルギエルが撃破された後の消息は不明(誰かにスパークドールズを回収されたような描写もなかったため、恐らく爆散したビクトルギエルと運命を共にしたと思われる)。
余談
初代が玩具を本物の武器に仕立て上げて地球侵略を企てたチブル星人は、スパークドールズという人形がキーアイテムとなる『ギンガ』シリーズにはうってつけのチョイスだったと言える。
ソフビはウルトラ怪獣DXで発売され、チブローダーストロングに搭乗した状態でソフビ化されている。コックピット部分は開閉し、内部のエクセラーを取り出す事が可能。
関連項目
チブル星人マブゼ:『ウルトラマンタイガ』に登場した同族。こちらもエクセラーと同様、宇宙最高の頭脳を自称している。
闇のエージェント←チブル星人エクセラー・アンドロイド・ワンゼロ→ジャグラスジャグラー