概要
戦前に本川越駅から高田馬場駅までだった村山線を戦後になって新宿駅に乗り入れさせようとして、1952年3月25日に現在の場所に仮駅を設置。路線名も新宿線に改めた。
1964年に東口の「新宿ステーションビル(MyCity→LUMINE EST)」が完成すると西武線用の場所も確保されていたがターミナルとしては狭すぎるということで断念(諸説あり。構造上一階部分が鉄道車輛の出入りができるよう屋根・幅のスペースが広く取ってある事が確認できるが、入線可能な列車は20m車6連2本分でしかないため、拡張をせずそのままの構造では現在の輸送量にとうてい対応できないと思われる)。
1977年3月3日にプリンスホテルやショッピングモールを併設し、櫛形ホーム2本、10両編成用発着線3本を有するターミナル駅として現駅舎が完成。
その後も延伸計画を幾度も企図し、バブル期には新宿駅旧貨物用地(現在の南口)を巡って高島屋と争奪戦を行うなどしていたが頓挫、現在に至る。
この影響もあるのか、2015年度の1日平均乗降人員は175,357人と、西武鉄道の中では池袋駅、高田馬場駅に次ぐ第3位となっている。
他路線の新宿駅とは離れた位置にあるため、乗り換えはお世辞にも便利とは言い難い。
JR駅への徒歩での乗り換えは目安として10分以上を想定しておいた方が無難である。(約420m、小田急・京王方面だとさらに遠くなる)
スマホの乗り換え案内アプリによっては西武の駅とJRの駅が同じ場所の駅として表示されていることがある。
最も乗り換えが便利なのは大江戸線新宿西口駅。新宿大ガードを挟むように近接していることから、地上乗り換えにこそなるものの信号を渡ることなく約6分で乗り換えが可能。山手線圏内からこの駅を利用する場合は地下鉄利用が便利となる。
とはいえ、一応これでもJR新宿駅とは新宿サブナードとメトロプロムナードを通じてちゃんと地下通路で繋がっている。サブナードとプロムナードの連絡通路を新宿大ガード寄りに設けるだけでも大分、どころか相当マシにはなるのだが、今のところ開設はなされていない。
かつては当駅~上石神井駅間に地下急行線を設置して複々線化する計画が立てられており、その一環としてサブナードとプロムナードの間に連絡通路を新設(地下新線の新宿駅はこの直下に置かれる計画だった)する事になっていたが、複々線計画自体の頓挫により実際に着手されず2008年に計画は失効してしまった。
しかしながら構想自体が完全に消滅したわけではなく、新宿区によって同計画のうち地下通路部分のみを建設する形で都市計画の変更手続きが進められている。
計画が実行され地下通路が完成すれば、西武新宿駅と丸ノ内線新宿駅が地下通路により最短経路で直結される事となり、所要時間も11分から5分へと大幅に短縮される。
また、丸ノ内線のみならず小田急・京王の新宿駅のアクセスも大きく改善される。
なお改札を出て直進し階段を下った通りにある新宿Pepe地下1階に(6時間毎):小型100円、大型200円の格安コインロッカーがある。
駅周辺
かつては立地の場所が場所だけに風俗店と飲み屋ばかりが目立っていたが、近年は再開発により大型の商業施設も増加傾向にあり、決してこの場所に駅がある事が無駄という訳ではなくなっている。
新宿東宝ビル
2015年完成。西武以外の新宿駅各路線よりずっと近い。
ビルの屋上に頭だけ覗いている等身大ゴジラが目印。
ビル内にはホテルやレストランが入っている他、何よりも新宿最大規模の映画館TOHOシネマズ新宿が目玉。
ヤマダ電機LABI新宿東口館・ユニカビジョン
2010年完成のヤマダ電機LABI新宿東口館最寄駅であり、西武新宿駅正面口を出ると靖国通りを跨いだすぐ目の前に位置する。
併設のユニカビジョンでは特集番組やライブ映像をよく流しており、西武新宿駅前広場は大画面を眺めるには絶妙な場所に位置している。
ヤマダ電機自体も、西武新宿駅から延びる地下通路で入り口と直結しているため、駅から信号をわたることなくアクセスが可能である。
しかしながら、このユニカビジョンを用いたメディア展開が原因で西武新宿駅前に大混乱を引き起こす出来事が発生してしまう。
2017年8月13日、ユニカビジョンはラブライブ!サンシャイン!!の企画の一環としてまだ商品として販売されていない「Aqours First LoveLive! ~Step! ZERO to ONE~」の一部楽曲ライブ映像を公開するプレミアム上映会を開催。
これを聞きつけた全国のラブライバーが西武新宿駅前に押しかけ、日が落ちてくる頃には広場と歩道を埋め尽くすほどにもなり、大勢のライバーがブレードやサイリウムを振りかざし大声でコールを打つ擬似ライブビューイング会場と化していた。
この現象はネットニュースでも散々取り上げられ、コンテンツの人気の根強さと同時に一部ファンの姿勢の問題性を象徴する出来事になり、良くも悪くも反響を呼んだ。
一つだけ確かなのは、この日が西武新宿駅がこの場所にあって最も輝いていた日という事である。
その翌年も3月17日に「Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR」のプレミアム上映が開催。
やはり同じような事態となり(取り上げたネットニュースはかなり減ったが)、注意喚起も辞さない状態にならないかが不安視されていた。
・・・が、ヤマダ電機のオープンから丸10年が経過した2020年、それ以上に深刻な問題が発生する。
同年10月4日、ヤマダ電機LABI新宿東口館閉店。これは新宿エリアの店舗再編・効率化によるものであると説明されている一方、同年初頭からの新型コロナウイルス感染拡大により、インバウンドの訪日客が減少し売上が低迷したことによる影響も指摘されており、その後も同ビルからのテナントの撤退が相次いだ結果、翌2021年夏の時点で一棟まるごと空テナントと化す、という事態にまで陥った。
この状況はその後、アルペングループが同ビルの全テナントに入る形で、2022年4月に旗艦店舗「Alpen TOKYO」がオープンしたことで解消を見た。
駅構造
乗り場 | 路線 | 主な種別 | 方向 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 西武新宿線 | 各駅停車 | 田無・拝島・本川越方面 | 通勤時間帯以外では2・3番乗り場も使用。 |
2 | 西武新宿線 | 特急「小江戸」 | 拝島・本川越方面 | 特急はこのホーム。 |
3 | 西武新宿線 | 急行・準急 | 田無・拝島・本川越方面 | 早朝・平日朝は1・2番乗り場も使用。 |
利用状況
年度別
年度 | 乗降人員 |
---|---|
2008年(平成20年)度 | 184,118人 |
2009年(平成21年)度 | 179,766人 |
2010年(平成22年)度 | 173,328人 |
2011年(平成23年)度 | 170,822人 |
2012年(平成24年)度 | 172,907人 |
2013年(平成25年)度 | 175,244人 |
2014年(平成26年)度 | 172,326人 |
2015年(平成27年)度 | 175,357人 |
2016年(平成28年)度 | 177,111人 |
2017年(平成29年)度 | 180,884人 |
2018年(平成30年)度 | 184,573人 |
2019年(令和元年)度 | 183,666人 |
2020年(令和2年)度 | 121,462人 |
2021年(令和3年)度 | 122,945人 |
2022年(令和4年)度 | 135,139人 |
隣の駅
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
---|---|---|---|---|
特急「小江戸」 | 西武新宿駅 | 高田馬場駅 | ||
拝島ライナー | 西武新宿駅 | 高田馬場駅 | 小平方面のみ。 | |
通勤急行 | 高田馬場駅 | 西武新宿駅 | 西武新宿方面のみ。 | |
快速急行・急行・準急・各駅停車 | 西武新宿駅 | 高田馬場駅 |
関連項目
京成上野駅:同駅と同じく、JRの駅からかなり離れた位置にある。