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黒鋼スパナ、貴様だけは許せない…!!」


演:天羽尚吾


概要

仮面ライダーガッチャード第6話に登場するゲストキャラクター。


1年前、黒鋼スパナと超A級錬金術師の座を争った、元錬金アカデミーの錬金術師(持っているアルケミストリングの宝石が緑である事からスパナと同等の実力者であるのが窺える)。

しかしスパナに瞬殺されてから、逆恨みで復讐の機会を窺い続け、マルガムとなって彼を襲撃した挙句、りんねを誘拐する。


人物

代々続く一流錬金術師の家に生まれ、超A級錬金術師の最終試験に残るほどの実力こそあるが、非常にプライドが高く自信過剰。最終試験でのスパナとの戦いの前には、気取ったポーズを決めながら「俺は天才、すなわち天から選ばれし男」「俺と戦えた事を心より感謝し、我が名を生涯その胸に刻むがいい!」と大仰なセリフを並べていた。しかし自信満々で繰り出した攻撃を簡単に跳ね返されて瞬殺された挙句、スパナからは「お前には絶望的に才能が無い」と屈辱の言葉を浴びせられてしまう。


それ以来錬金アカデミーから姿を消し、スパナの後を尾け回して何度も闇討ちを仕掛けるが、全く通用しなかった。ますます身勝手な憎悪を滾らせていたところ、その「強烈に歪んだ真っ黒な感情」冥黒の三姉妹の三女・ラケシスの目に留まり、ホークマルガムに変貌する。


スパナを追い回していたのは闇討ちの為だけではなく、彼の弱点を見つける目的も兼ねており、りんねをスパナの恋人と勘違いして人質に取り、自分の優位を確保した上で土下座を強要させるなど、非常に身勝手でみみっちい器量の持ち主。

この点は、クロトーからもハッキリと『クズ』呼ばわりされており、彼に目をつけたラケシスもすんなりと同意していた程。

加えて、傍から見ると「事あるごとにエキセントリックな態度を取りまくる変質者」にも見える等、いろいろな意味で残念な人物である。


末路

りんねを人質に取って高笑いしながらスパナに土下座を強要するボルトだったが、冷徹なスパナは何ら意に介せずヴァルバラドに変身して迫ってきた。

恐れをなして上空へ飛び上がり、「貴様がこの女を見殺しにしたのだ!」と彼に罪悪感を与えようとりんねを投げ捨てるも、間一髪でバーニングゴリラへと変身したガッチャードが彼女をキャッチ。ヴァルバラドとガッチャードの連携で敗北した。


その場から去ろうとするスパナに「俺はこれからもずっと貴様の事を恨み続けるぞ!」と往生際悪く負け惜しみを吐くボルト。だがスパナの返事は素っ気ないものだった。


スパナ「一つ聞いていいか? お前は誰だ?」


決してとぼけていたのではなく、スパナは一年前に対戦したボルトの事を全く覚えていなかった。自分が彼の視界にすら入っていなかったことに愕然とする中、錬金術師の掟を破ったことで、ミナトの手によって記憶を消去され、抜け殻のようになってしまった。


この時も「自分には才能が有り家系も良いのに、超A級錬金術師になる機会をスパナが奪った」と自分の都合を主張するばかりで、自らの行いの善悪に関して全く触れていないどころかマルガム化した原因すらも全てスパナに押し付けようとしていた。

その情けない醜態を見たクロトーからは「クズは所詮クズ」と罵倒され、楽しそうに観戦していたラケシスも「それなりに楽しめた」と、ほとんど期待していなかった様子。

ただ、ミナトの「残念だ」という言葉からして、元は将来有望な錬金術師『だった』のは間違いないのだろう。ミナトに連れられて去って行く彼を、りんねと宝太郎は哀れむように見送るのみだった。


そもそもの話、スパナからすればボルトは最終試験でたまたま対面しただけの同期生の一人でしかなく、あっさりと敗北した彼のことを覚えていないのは当然である。また、仮面ライダーはともかく擬似ライダーたるヴァルバラドを製作し変身できる程の実力者のスパナに対し、討伐対象となるマルガムになってしまった時点で錬金術師としての格が決まったも同然である。

同じく宝太郎はボルトのように対抗心を燃やしていたが、自分の実力が未熟であることを認めたうえでスパナを超えることを決意するなど対照的になっている(スパナに対する「嫌な奴」という認識はさらに強まってしまったが)。


余談

演者の天羽氏は、『キラメイジャー』第11話の川田洋二郎役、『ドンブラザーズドン23話の田丸役でスーパー戦隊への出演経験があり、仮面ライダーシリーズには初出演となる。

なお、その2度の出演においても、「負けた恨みを怪人に利用される」「ストレスが溜まった末に怪人になる」といった、今回のボルト役に通じるところのある不憫で屈折した役どころであった。


その性格や作中での行動からも分かる通り、決して褒められた人物ではないのだが、スパナへの憎悪を体全体を使って表現するオーバーリアクションぶりや、どこか親しみすら感じてしまうような矮小さ、何よりもスパナ共々ホビーアニメのキャラクターのようなフルネームのインパクトもあって一部視聴者に強烈な印象を残しており、中には「記憶を取り戻してまた出て来て欲しい」、「何度もマルガムになってスパナに挑んで欲しい」「神とか王とか自称しだしてくれ」といった声も多く挙がっており、短い出番で中々に高い人気を獲得している。

本編の役者陣からも人気を得ており、未だに現場で話題に挙がっているらしい。


なお、第18話にてアルケミストリングが記憶消去の錬金術を弾く能力があることが明かされたが、彼の場合なぜその能力が行使されなかったのかは不明。おそらく、マルガム化した影響が関係していると思われる。


第19話……でも当然ボルトは登場しなかったものの、同話放送後に公開された、仮面ライダーWEBの第20話予告&第19話振り返りのページでは、遂にボルトは公式から直々に「超A級ストーカーなるあだ名を頂戴することとなってしまった(流石にTV放送内では呼ばれていないが……)。


第20話ではスパナの師匠度々スパナの記憶を消していたことが判明したため、視聴者からは「ボルト関連の記憶を消去されていたためスパナは覚えていなかったのでは?」という仮説が提唱された(もちろん純粋に覚えてなかった可能性もあるが、十分に辻褄が合う)。


関連タグ

仮面ライダーガッチャード

錬金術師(仮面ライダーガッチャード)

ホークマルガム 黒鋼スパナ

どんな名前だ


???:後に登場した、動機がボルトと同じで実質上位互換なキャラ。

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