サーヴァント、ランサー、哪吒。……それだけ
プロフィール
概要
『Fate/GrandOrder』に登場するランサーのサーヴァント。レアリティは☆4。
初登場はイベント『星の三蔵ちゃん、天竺に行く』で、その後メインシナリオの第1.5部、亜種特異点Ⅳ『禁忌降臨庭園セイレム』で再登場とともに実装された。
イベント終了した2016年6月29日以来、およそ1年5ヶ月ぶりの登場である。
『星の三蔵ちゃん』では御仏の使者としての顔見せ程度だったが、『異端なるセイレム』ではカルデアのサーヴァントとして登場。カルデアでは新入りのサーヴァントらしい。
第2部Cosmos_in_the_Lostbeltでは、ノウム・カルデアで再召喚されたサーヴァントの第一号として登場。そのまま自身に縁深い土地ということで、3章の中国異聞帯、及び4章のインド異聞帯へガイドとして同行するが…。
人物
名詞や形容詞を並べたような機械的な片言で喋る熱血系純朴少女。
真面目で義理堅いが、単純で直情的な子供っぽいところが目立つ。
特に自分を貶す分にはあまり気にしないが、恩義ある人物を貶すものには切り捨て御免の構え。
自分でも直情径行の自覚そのものはあるらしく、父親との関係をこじらせて暴れまくった過去の自分には、『聖杯に頼ってでもぶん殴りたい』と言うほど忸怩たる思いを抱いている。
それ故に子供達がかつての自分みたいにならないよう、お手本となるようなヒーローたらんと心がけ、熱心に世話を焼く。
ただし、それが微妙に空回りしているのは秘密。
真名
天界きっての精鋭武将、中壇元帥・哪吒太子。
九十六洞もの妖魔を討ち封ずるという武勲を誇る、斉天大聖・孫悟空の最大のライバル(と本人は思っている)。
そもそも哪吒は人間ではない。
崑崙山の仙人・太乙真人によって、下界へ下ろされた宝珠を核として生まれ落ちた、人とも仙人ともつかぬ存在である。道術により創られた人造人間、有機素材ゴーレムかホムンクルスとでも言うべきか。
一度目はとある女性の胎内で肉の体を持つ少年の姿で生を受け、二度目は蓮を材料とした体に転生したのだが、Fate世界では太乙真人の怠慢による手違いが原因で少女の体で復活したために今の僕っ娘スタイルになってしまったとのこと。故に性別関係の話題に触れられると返答に窮することも。
温泉に入る時には、男湯・女湯どちらに入るのかを選べず、棒倒しで決めていたほどだった。
よく見ると膝部分には、球体関節のような分割線が見えている。一方で、古代中国の纏足を思わせる尖った足元には、一見足首を動かせるような余地が見られていない。
こうした特徴から、ブーツに見える部分は、人工的なパーツである可能性も考えられる(最終再臨画像ではブーツを脱いでいるが、膝関節が隠されていたり、足部分が見えなかったりと、素足の様子はその後もボカされている部分が多い)。
そしてそれを支える腿が、太く発達しているのも印象的。デザイナーの蒼月タカオ氏は、この足について「逆関節を検討した」こともあったという。
ちなみに設定画の背面図を見ると、腿が太いこともあってか、なかなかの巨尻であることが伺える。
下界で成長した哪吒は、邪悪ではないが、あまりにも傍若無人の暴れん坊だった。川を汚したことを神に咎められれば神を殺し、その上位の神すらも殺めた。やがてそれが咎められ、下界の両親にまで災禍が及ぶとなると、やむなく自害に及んだ。
その後、紆余曲折あったものの哪吒は蓮華の精として蘇る。復活には、太乙真人だけでなく釈迦如来の力添えがあった。
元はヒンドゥー神話のナラクーバラと呼ばれる下級神であったが、仏教の守護神として中国に伝わり、道教に取り入れられて少年神・哪吒太子となった。現在でも中国を中心とした東アジア地域で祀られ親しまれている。
『西遊記』において天界で暴れる孫悟空の討伐に駆り出されたり、三蔵法師一行の旅を助けるために天帝に度々遣わされた。
出生時から備わっていたという宝貝(パオペエ)「乾坤圏(けんこんけん)」「混天綾(こんてんりょう)」の他にも、太乙真人はことあるごとに哪吒に宝貝を贈り与えた。「斬妖剣」「砍妖刀」「縛妖索」「降魔杵」「綉毬」「風火輪」そして「火尖槍(かせんそう)」である。
バトルモーションでは風火輪によって常に浮いており、アクロバティックに飛び回ったりする。
能力
ランサーとして召喚された哪吒は『西遊記』における仏教の守護者としての性格を濃く帯びている。自害に及ぶ直前の、残虐な性質の哪吒として召喚されたならば、おそらくはバーサーカーとなっただろう。
場合によっては少年時代の姿(ショタ枠)になるかもしれない。残念ながら、異聞帯ではそうではなかった。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | C+ | B | A | B | A | A |
クラススキル
対魔力(A) | Aランク以下の魔術を無効化する。天界の神将哪吒を、現在の魔術師が傷つけることは事実上不可能。 |
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保有スキル
道術(A) | 道術を振るい、太乙真人から譲り受けた数々の宝具を使いこなす。 |
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霊珠子(A) | 哪吒は霊核ではなく、体内に埋め込まれた宝珠が本体である。従って、この宝珠を完全破壊しない限り哪吒は復活する。 |
如来の加護(B) | 哪吒の肉体は釈迦如来より賜り、太乙真人が調整を施した。この肉体は同時に「三面六臂」の術を封じるなど、枷となって哪吒の暴走を抑制している。 |
宝具
地飛爽霊 火尖槍(ちひそうれい かせんそう)
- ランク:A
- 種別:対軍宝具
- レンジ:10〜90
- 最大捕捉:10人
宝具開封。桃園仙術式目、三魂飛んで七魄霧散! ――これ即ち火尖槍! 炎上!
風火輪の超加速で空に駆け上がり、文字通り槍と一体となって突撃降下する灼熱のチャージ攻撃。
斉天大聖・孫悟空との決戦を想定した哪吒が、ランサーとして宝貝・火尖槍の威力を最大限に引き出さんとする大技。
ゲーム内の効果は【自身の宝具威力をアップ&敵全体に強力な攻撃&敵全体にやけど状態を付与】
宝具動画
三面六臂 羅仙獣(さんめんろっぴ らせんじゅう)
- ランク:A
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1〜10
- 最大補足:6人
激怒とともに前世の大羅仙の魂魄に宿らせ、六倍に巨大化する。
三つの顔に6本の腕を持つ、多面多臂の神獣フォームに変化する。
すべての腕に得物の宝具を構えて、苛烈な攻防を繰り広げる。
ゲームにおける性能
最大HP | 12112(LV80) |
---|---|
最大ATK | 9284(LV80) |
コマンドカード | Arts:1/Quick:2/Buster:2 |
宝具カード | Buster |
スキル1 | 道術(A) / 自身のQuickとBusterのカード性能&クリティカル威力をアップ(3T) |
スキル2 | 霊珠子(A) / 自身にガッツ付与(5T)&NP増加(10~20%) |
スキル3 | 如来の加護(B) / 自身のスター集中度アップ(1T)&弱体解除 |
宝具 | 自身の宝具威力をUP(1T)+敵全体に強力な攻撃+やけど状態を付与(5T) |
ヒット数が多めでNP回収量もそこそこある方なので、カード性能には恵まれている。
性能としては全体宝具とクリティカルで戦うというランサーアルトリアと同系統の性能となる。
瞬間火力という点ではあちらに軍配が上がるが、基礎カード性能とスキルによるNPの貯めやすさやスター生産力、耐久性ではこちらが勝る、というように住み分けがなされている。
また、あちらがストーリー限定であるのに対してこちらが恒常であり入手しやすいという利点もある。
バリエーション
第2部4章で敵として登場。異聞帯にてバーサーカーで召喚された状態。
関連人物
ダメ僧侶・ドジ僧侶・チキン僧侶・泣き虫僧侶。フォローも已む無し。
…確かに悟空に逃げられるのも仕方ない。
同じインド発祥であり彼らの親と仏教の神は同一視され、それぞれ帝釈天、日天の子であるという認識。
アルジュナには緊張しているのに対し、カルナは同情されている。
自身のライバルである斉天大聖と空見した。あれは良い弟子だと褒めている。
蘇生に力添えをしたり如来の加護を与えている存在、「星の三蔵ちゃん」では彼の使いとして動いていたことも示唆されている。
幕間で共演。皇帝を堕落させ、殷王朝を滅ぼしたかの悪名高き皇妃『妲己』だと思い執拗に攻撃する。後に半分当たっていた訳だが・・・
その後彼女が「大日如来」の化身と知って和解。マイルームでは御来光を眩しいと呟いている。
同郷の英雄。「星の三蔵ちゃん」にて彼女の真名を看破、宝具人間と称し手合わせを願っていた。
亜種特異点Ⅳ『禁忌降臨庭園セイレム』編で共に調査隊に選抜され、現地でもツーマンセルで情報収集していた。不真面目な態度を彼女から諌められながらも、所々で沸点の低い脳筋節をかます哪吒のブレーキ役として立ちまわる。
始皇帝が哪吒の残骸をもとに設計した人造人間。
同じ人造人間少女であり、子供っぽい性格や機械的な仕草にも共通点がある。
一緒に行動することもある様子で、閻魔亭繁盛記ではコンビで閻魔亭を訪れるシーンがある。
原典での関連人物
金吒・木吒(木叉)
兄。
封神演義でも父に報復しようとする哪吒を止めるために戦いとなり、その後はしばらく後に周の客将として共に戦う。因みに木吒は西遊記では恵岸(えがん)という法名を持っている。
李靖(托塔李天王)
父。
封神演義の頃は異質過ぎる生まれ方をした哪吒を気味悪がり、哪吒の自害後に妻が自分に黙って作った哪吒の廟を偶然見つけた際に完膚なきまでに叩き壊してしまい(三年間廟で祀られていれば哪吒は人間として生まれ変われ、それがあと半年で成就するところだった)、結果哪吒にひどく恨まれて命を狙われてしまう。
再登場時には修行を積んだために心に余裕が出来たのと、哪吒の精神が安定したことも有って軽口を言い合える程度の仲になった。
西遊記では天界軍の将軍として登場している。
なお、托塔李天王と多聞天王は同一人物として扱われるが、西遊記では別人扱いされている。
太乙真人
師匠。
哪吒誕生の仕掛け人でもある。
荒れていたころの哪吒も彼の怒りは恐ろしかったらしい。
貞英
西遊記で名前だけ登場したまだ幼い妹。
地湧夫人
西遊記で登場した義理の妹。
正体は鼠の精で、かつて釈迦如来の香花と宝燭を盗み食いした際に助命してくれたことから托塔李天王を義理の父、哪吒を義理の兄として崇めていた。三蔵を捕らえたためにしょっ引かれたのだが、この時悟空が三蔵救出の為に托塔李天王の元に押しかけてきた際に托塔李天王が彼女の事を失念していたために一悶着あった。
余化
封神演義で戦った相手。
最初は黄一族を救うために戦い圧勝するも、ずっと後に汜水関での戦いで修行を積んだ彼に猛毒を齎す宝貝「化血神刀」の一撃を入れられ生死の境を彷徨わされる羽目となる。
彼との戦いで己の修行不足を痛感した哪吒は厳しい修行を積み「三面八臂の術」を体得する。
その他
『封神演義』では主要人物として登場している。
名称における漢字の読み方は「ナタ」。
一般的に馴染みのある「ナタク」の呼称は、日本文学に『封神演义』を広めた安能務氏による漢字の誤読・誤表記のためである。
何気にだが、とある2部キャラクターの正体を間接的に当てている。