概要
英語表記はPresident of the United States（略称：POTUS）。
北アメリカに位置する連邦共和国であるアメリカ合衆国の国家元首。20世紀、特に第二次世界大戦以降は世界を制する超大国の最高指導者として、国内に限らず世界的に強力な権力と影響力を保持する。時には大統領の言動1つで世界経済に変動を来たし、同盟諸国を率いて戦争を起こすほどである。また、人類史上で唯一の核兵器の実戦使用を命令した国家元首でもある。
立候補には35歳以上のアメリカ合衆国国内における在留期間が14年以上で、出生によるアメリカ合衆国市民権保持者であることが条件。
選出方法は、国民が選挙人団（特定の候補に投票する事を誓約する有権者団体）と呼ばれる団体に投票を行い、それにより勝利した団体同士が誓約した大統領候補と副大統領候補に投票し当選者を決めるという方式で、間接選挙方式となっている。国土の広さも手伝って選挙に費やす期間は非常に長く、まず最初に民主党・共和党それぞれの党内で予備選挙が行われ、それを勝ち抜いた候補2人の一騎打ちが行われ、1年近い時間がかかる。大統領に選出されると、ホワイトハウスと呼ばれる大統領官邸に入居し、そこで執務を行う。
2021年現在まで建国当初から男性が就任しており、女性の大統領は実現していない。
歴代アメリカ合衆国大統領一覧
表の見方『代／氏名／所属政党／特記事項』
| 初代 | ジョージ・ワシントン | 無党派 | アメリカ合衆国建国の父。ラシュモア山に彫られた1人。 |
|---|---|---|---|
| 第2代 | ジョン・アダムズ | 連邦党 | ホワイトハウスで政務を行った最初の大統領。アメリカ海軍の創設。 |
| 第3代 | トーマス・ジェファーソン | 民主共和党 | ラシュモア山に彫られた1人。 |
| 第4代 | ジェームズ・マディスン | 民主共和党 | |
| 第5代 | ジェームズ・モンロー | 民主共和党 | |
| 第6代 | ジョン・クインシー・アダムズ | 民主共和党 | ジョン・アダムズの息子。親子で大統領となった最初の例。 |
| 第7代 | アンドリュー・ジャクソン | 民主党 | 民主党選出かつ非WASP最初の大統領。インディアンに対する過酷な弾圧でも知られている。 |
| 第8代 | マーティン・ヴァン・ビューレン | 民主党 | 独立宣言後出生した初の大統領 |
| 第9代 | ウィリアム・ヘンリー・ハリソン | ホイッグ党 | ホイッグ党選出の最初の大統領。就任僅か1ヶ月で死去。 |
| 第10代 | ジョン・タイラー | ホイッグ党 | |
| 第11代 | ジェームズ・ノックス・ポーク | 民主党 | |
| 第12代 | サガリー・テイラー | ホイッグ党 | |
| 第13代 | ミラード・フィルモア | ホイッグ党 | ホイッグ党選出の最後の大統領。日本に国書を送る。 |
| 第14代 | フランクリン・ピアーズ | 民主党 | 使い捨てにされた傀儡。 |
| 第15代 | ジェームズ・ブキャナン | 民主党 | 練達の外交官。彼をもってしても南北戦争は防げなかった。 |
| 第16代 | エイブラハム・リンカーン | 共和党 | 共和党選出の最初の大統領で南北戦争時の大統領。現職の大統領として初めて暗殺された。ラシュモア山に彫られた1人。黒人の解放者でありインディアンの弾圧者。 |
| 第17代 | アンドリュー・ジョンソン | 民主党 | リンカーン政権の副大統領。先代の暗殺を受けて就任した。 |
| 第18代 | ユリシーズ・シンプソン・グラント | 共和党 | 南北戦争の英雄、大統領としては最低という評価。岩倉使節団と会見。 |
| 第19代 | ラザフォード・バーチャード・ヘイズ | 共和党 | |
| 第20代 | ジェームズ・アブラム・ガーフィールド | 共和党 | |
| 第21代 | チェスター・アラン・アーサー | 共和党 | |
| 第22代 | ステファン・グローバー・クリーブランド | 民主党 | 1人以上挟んで再選した唯一の大統領。 |
| 第23代 | ベンジャミン・ハリソン | 共和党 | ウィリアム・ヘンリー・ハリソンの孫。祖父と孫で大統領となった唯一の例。 |
| 第24代 | ステファン・グローバー・クリーブランド | 民主党 | ※22代と同人物。 |
| 第25代 | ウィリアム・マッキンリー | 共和党 | |
| 第26代 | セオドア・ルーズベルト | 共和党 | 米国大統領初のノーベル賞受賞者。ラシュモア山に彫られた1人。テディベアの語源。 |
| 第27代 | ウィリアム・ハワード・タフト | 共和党 | 大阪名物ビリケン人形の語源。 |
| 第28代 | トーマス・ウッドロウ・ウィルソン | 民主党 | 第一次世界大戦時の大統領。ノーベル賞受賞者。 |
| 第29代 | ウォレン・ガマリエル・ハーディング | 共和党 | |
| 第30代 | ジョン・カルヴァン・クーリッジ・ジュニア | 共和党 | |
| 第31代 | ハーバート・クラーク・フーバー | 共和党 | 大恐慌に翻弄された不運な人物。国歌に「星条旗」を正式に採用する。 |
| 第32代 | フランクリン・デラノ・ルーズベルト | 民主党 | 第二次世界大戦時の大統領で、在職期間は4期12年と歴代最長。セオドア・ルーズベルトの甥。 |
| 第33代 | ハリー・シッペ・トルーマン | 民主党 | 第二次世界大戦時の大統領。日本への原爆投下を指示。 |
| 第34代 | ドワイト・デーヴィッド・アイゼンハワー | 共和党 | アメリカ陸軍出身。第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で活躍した功績から高い人気を誇った。 |
| 第35代 | ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ | 民主党 | 米国初のカトリック教徒の大統領。キューバ危機によるソ連との軍事衝突を回避。在職中にダラスで暗殺。 |
| 第36代 | リンドン・ベインズ・ジョンソン | 民主党 | ケネディ政権の副大統領。先代の暗殺を受けて就任した。 |
| 第37代 | リチャード・ミルハウス・ニクソン | 共和党 | 任期中多くの外交的成功を収めるが、一大スキャンダルにより辞職した唯一の大統領。 |
| 第38代 | ジェラルド・ルドルフ・フォード・ジュニア | 共和党 | 日本を公式訪問した最初のアメリカ大統領。 |
| 第39代 | ジェームズ・アール・カーター・ジュニア | 民主党 | 存命中の大統領経験者で最高齢。ノーベル賞受賞者(大統領退任後)。対話による平和外交を打ち出したが、民衆の支持を得られず失敗に終わった。 |
| 第40代 | ロナルド・ウィルソン・レーガン | 共和党 | 元俳優。米ソ冷戦終結への道筋を開いた。 |
| 第41代 | ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュ | 共和党 | 湾岸戦争時の大統領。マルタ会談で米ソ冷戦終結。 |
| 第42代 | ウィリアム・ジェファーソン・クリントン | 民主党 | 先住民族（チェロキー族）の血を引く史上初の大統領。不倫騒動で弾劾裁判にかけられる。妻はオバマ政権下で国務長官を務めたヒラリー・クリントン |
| 第43代 | ジョージ・ウォーカー・ブッシュ | 共和党 | アメリカ同時多発テロ時の大統領。ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュの息子。MLBテキサス・レンジャーズの元オーナー。 |
| 第44代 | バラク・フセイン・オバマ・ジュニア | 民主党 | 初の非白人大統領。ノーベル賞受賞者。現職として初めて原爆の被爆地を訪問。 |
| 第45代 | ドナルド・ジョン・トランプ | 共和党 | 「不動産王」。過激な発言から「暴言王」の異名も持つ |
| 第46代 | ジョセフ・ロビネット・バイデン・ジュニア | 民主党 | オバマ政権の副大統領。史上最高齢2人目のカトリック教徒。 |
