ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

バアルの編集履歴

2012-04-07 22:06:19 バージョン

バアル

ばある

バアル(Ba‛al)はカナンで信仰された神。 後にキリスト教圏に入り『悪魔の王』になる。

概要

バアルは雷雨山岳の神で、慈雨により豊饒をもたらすとされ、「力強きバアル」「雲に乗る者」と形容される。

その図像は二本角のついた山高帽や兜(角は神の象徴)、棍棒(稲妻)と(豊饒)を身につけた姿で描かれ、武装して武器を振り上げた姿をとって王権を表すという。

父は最高神エルもしくは穀物神ダゴンといわれ、妹であり妻である女神アナトがいる。

他にもバアルの妻として、アシェラト、アスタルテの名が挙げられる。

バアルの王宮は高い山の上にあり、雷雨や嵐を伴ってに乗り天空を駆ける雨季の象徴とされた。

また、英雄神として荒ぶる自然・旱魃などの混沌と戦う「王権」も表しており、海神ヤムとの戦いに顕著である。さらに死神モトによって引き起こされたバアルの死と、アナトの力によるバアルの復活は、植物の成長や乾季・雨季のサイクルを象徴しているという。

神話においてバアルはヤムを倒すことでエルから王権を譲渡されたが、話によってはエルを強襲して男性機能を奪い王権を簒奪するという荒々しい面も見せる。

そのルーツはメソポタミアの暴風神アダドに見られるとされ、それがシリアに入ってバアル・ハダド→主神バアルになったといわれる。


旧約聖書ではユダヤ教と対立し、ユダヤ人を誘惑する異教の神として書かれる。

唯一神ヤハウェのライバルとして敵視されるバアルだが、ヤハウェ自体が天候神であるバアルの影響を大いに受けており、バアルに捧げられた讃歌が名前だけ挿げ替えられてヤハウェのものにされた、バアルが撃破した原初の大蛇ロタンにレヴィアタンの原型が見られるなど神性の流用が行われたといわれる。


元々はセム語の「主、主人」を意味する言葉で様々な神名に付き、各都市国家にはそれぞれ別のバアル神がいたという(バアル・ゼブル「高き館の主」、バアル・ペオル「ペオル山の主」など)。

中東の都市国家以外にも、シリア人の移住と共にエジプトに伝承され、カルタゴにおいてバアル・ハモン(香煙の祭壇の主)が主神として崇められている。

さらにローマ皇帝ヘリオガバルスがシリアのエメサから伝えた太陽神エラガバルスは、名がアラム語で“山の神(Ilaha Gabal)”を意味することから数多あるバアル神の一柱とみなす説がある。


ソロモン72柱のバエルの「東方を支配する、東の軍勢を指揮する」という設定は、上記バアル・ハダドおよび数多のバアル神が信仰されたカナンやウガリット、バビロニアの地がキリスト教圏の東方世界に位置する為とも言われる。


女神転生シリーズのバアル

初出作品はFC女神転生で種族は邪神。

以降の作品では“魔神”に分類され、魔王や邪神としての性格はバエルが受け持っている。また作品によってはバールとも表記される。

シリーズを通してユダヤ教に貶められる前の豊饒神・暴風神としての性格が強く描かれており、真・女神転生2以降は男性のデザインで登場する。

一方で偽典・女神転生では「魔王バール」という悪魔が登場する。この悪魔はバエルを中心とした複数のバアル神(分霊)の集合体であり、カナンの主神としての性格と対立宗教から押しつけられた魔王としてのイメージが混在した存在で、上記の魔神バアルとはまた別の悪魔として描かれる。


女神転生

種族は邪神。刀を持った女性というデザインで、邪神の中で最もレベルが低い。

旧約・女神転生ではDDS2バアルの色違いデザインで登場する。


女神転生2

種族は魔神。デザインは下半身が蛇の翼を備えた女性。

かつて唯一神に打ち倒された古き神の一柱で、神によってバエルとベルゼブブに引き裂かれた。バエルが変化したカエルを魔界にいるベルゼブブの下に持っていくと両者が合体してバアルの姿を取り戻し、これをきっかけに真の敵である唯一神と主人公の戦端が開かれる。

バアルの女性形“バアラト”という言葉があり、バアルの配偶神や女神の名として使われた。DDS2のバアルはこの女神としての性格を内包した姿だと思われる。


真・女神転生

メガCD版追加悪魔として、魔神バール(デザインはFC女神転生2に近い)が登場。高位の女神を凌ぐ能力を備える。


真・女神転生Ⅱ

種族は魔神。杯を持つ冠を着けた青年の姿で、以降の作品でも同デザインのバアルが登場する。

同作品にはバエルとベルゼブブが登場するが、特にイベントは存在しない。


偽典・女神転生

魔神バールハダドとして登場。角のついた冠を着け棍棒と矛を手にした戦士という姿。

魔王バールの分霊の中でも強力な存在でバエルの腹心として暗躍し、レジスタンス組織を壊滅に追い込むなど主人公側に多大な損害を与えた。


真・女神転生Ⅲ

魔神バアル・アバターが登場。千晶が啓いた強者のみが生きる“ヨスガ”のコトワリに応じた神が顕現した存在。

混沌の軍勢と戦い王権と結びついた神話のバアルの性格の他に、「バエルの呪い」を使用するなど女神転生シリーズのバアル(バエル)の性格も反映されている。


デビルサバイバー

直接登場はしないが、真Ⅱデザインのバアルがベル・ベリトに吸収された姿で登場。

また、『始原のベル』は偽典・女神転生におけるバエル(バアル)に酷似した背景を持つ。


 
バアル


スターゲイトSG-1のバアル

『バール』と表記される。地球の神バアルを装ったゴアウルド。

支配階級の一人で、一時期アヌビスと同盟関係にあった。

禹に敗北して勢力が弱まるが、アヌビスの遺産であるエンシェントのテクノロジーを回収し、他の支配階級が次々とスターゲイトコマンドやジャファ・レジスタンスによって倒されたこともあり最後の支配階級として復権。

自分のクローン(寄生体と宿主の両方)を大量に作ってオリジナルがその中に混じってみたり、自分専用のスターゲイトネットワークの構築を試みたり、自ら地球に潜入してみたり、それどころか一時期は勝手に地球に隠居してみたりと、基本的に軍事力頼みの他の支配階級とは一線を画する知性派。

基本的に地球やジャファ・レジスタンスなどとは敵対しているが、エンシェントのテクノロジーに関連することではたびたびスターゲイトコマンドと(成り行き上)協力したこともあった。

レギュラー放送では最後まで生き残ったが、その後を描くDVD映画『スターゲイト コンティニュアム・ザ・ムービー』でトクラ、ジャファ・レジスタンス、スターゲイトコマンドの立会いのもと寄生体を抜かれて処刑された。なお、処刑前の罪状の読み上げには数時間を要した。


関連タグ

ウガリット神話 アナト モト


バエル

バエル

もしかして:バール

魔神バアル

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました