ストーリー
シグマの策略による「コロニー落下事件」から3週間後、コロニーの地球衝突はゼロの命と引き換えによって免れたものの、地球に及ぼした影響は大きく、地球は荒れ果てた姿となった。
その後、地上のウイルス汚染が静まってきた頃、レプリロイドは地上で生活できず地下に移り住んだ人類に代わり、地上再建に励んでいた。エックスもまた、生き残ったわずかなイレギュラーハンター隊員と共に、復旧作業に努めていた。
そんなある日、エックスの元へ、エイリアからの緊急連絡が届く。内容は、シグマと共に消滅したと思われていたイレギュラーが再び発生した、というものだった。真相を突き止めるべく、エックスはゼロの形見であるゼットセイバーを手に、一人戦場へ向かった。
概要
ロックマンXシリーズ第6作。本作は前作との関連が強く、ストーリー面ではロックマンX5で生死不明となったゼロの行方が注目された。
それに連なり、エックスがゼロの武器ゼットセイバーを使えるようになっている。従って、前作の「コロニー落下を阻止し、エックスでシグマを倒した」場合のエンディングの続きと思われるストーリーだが、地上の被害や時間的な矛盾が存在する(そのエンディングは、コロニー破壊に成功し「地上への被害がほぼ出ず」(エニグマでもシャトルでも破壊成功すれば同じ結果になる)
シグマを倒した三年後にエックスがゼットセイバーを手に任務に赴くと言う内容だが、本作はコロニー破壊に成功したものの地上に大規模な被害が出てしまい(前作では破壊失敗しないと大規模な被害は出なかった)物語のスタートも前作の三週間後である。
ただ、X5のエックスのトゥルーエンドが本作のゼロエンド後に起こったこととするならば、ロックマンゼロに繋がるといった感じで解釈すれば、本作は3年間の間に起こった事件の一旦とも解釈できる。とはいえ、これはあくまで1ファンの解釈であり事実ではない)。
それ以外に該当するエンディングは「コロニー落下を阻止し、ゼロでシグマを倒した」場合になる。(但し、一部では「このエンディングはゼロが完全に死ぬ」という意見もある。)
システム面では前作のものをベースとしており、ナイトメアソウルと呼ばれるアイテムを集めることによってハンターランクが算出され、ランクが上がるとパワーアップパーツが装備可能となるシステムを採用している。
パーツは各ステージで傷ついたレプリロイドを救出することにより入手できる。
ストーリー展開にも影響するアナザーボスの存在など、前作に引き続き非常に凝ったゲームシステムが特徴となっている。
前作で初めて搭載されたオペレーターによるステージのオペレートは特定の所で任意表示出来るシステムに変更された。
本作はあるステージを出ると、他のステージに影響が出て難易度が変化する。(後述する「ナイトメアS」)
ボスキャラクターについて
他のシリーズと異なり、X6の8大ボスには「異名」が設定されていない。
ハイマックスの部下のナイトメア調査員で、額に菱形の水晶体があることが共通している(シグマを除いた体力ゲージのマークにもなっている)。
しかし今回のボス達も一部を除いて、評判の悪かったゲイトが造ったという理由によって、一度は悲惨な末路を辿り、復活させてくれたゲイトのためにエックスとゼロに戦いを挑む悲劇のレプリロイド達である。
本作のボスは条件を満たさないとダメージを与えられないものも多い。
各ステージでボスを倒す時に、戦闘開始から90秒以内に倒した場合は200ポイントの緑色のナイトメアソウルを、90秒を過ぎてから倒すと100ポイントの赤いナイトメアソウルを落とす。
ナイトメア現象
括弧内は発生するステージ
ナイトメア・インセクト(アマゾンエリア)
蟷螂型のメカニロイドが出現する。移動はせず、出現場所も決まっているが、ヤンマーオプション以外で破壊した場合は数秒後に再生する。
ナイトメア・アイス(北極ステージ)
ステージ前半で、エックスの何倍も大きく、それも大量の氷塊が雪崩のように出現する。
ナイトメア・マグマ(マグマエリア)
ナイトメアスネークと呼ばれる巨大な敵が出現し、即死効果のあるマグマが迫ってくる。
ナイトメア・プレス(リサイクル研究所)
機能停止しているはずのプレス機やベルトコンベアが作動する。
ナイトメア・ランダム(セントラルミュージアム)
エックスをランダムに別のマップへ転送する。
一部、地形もランダムに変形し、使用キャラや後述するナイトメアSによっては進行不可になる場合がある。(エアダッシュ等の技が使えない時等)
また、無数の岩石(プレイヤーに突進してくる四角と地面を転がる丸の2種)がランダムで空中に出現する。
ナイトメア・レイン(イナミテンプル)
少量ずつだが、体力を奪い続ける酸性雨が降り注ぐ。
「ウェザーアナライザー」と呼ばれる敵を撃破すると止むが、その敵自体が行く手を遮っているので、周囲にある4つのコアを破壊してバリアを解除し、ウェザーアナライザーを倒して止ませる事がクリアに必須。
ナイトメア・レーザー(レーザー研究所)
動かないはずのレーザー装置が侵入者を攻撃する。破壊不可能だが、鏡で反射して利用できる。
レーザーは2タイプ存在し、一つは一点のみに向けて発射し、もう一つはプレイヤーに向けて発射する。
ダメージ判定はレーザーの先端にのみ存在する。
ナイトメア・イルミナ(兵器研究所)
開発が中止されていた巨大レプリロイドビッグ・ジ・イルミナが攻撃してくる。
ナイトメアS(サラウンド)
あるステージを脱出(クリア、エスケープ、ゲームオーバーのいずれか)すると、他のステージで発生するナイトメア。
ナイトメアSが発生したステージは赤く表示されるが、赤く表示されるのは発生した直後のステージのみである。
発生したナイトメアSは、他のステージからのナイトメアSで上書きされない限り永久的に継続する(例えばナイトメア・フリーズとなったリサイクル研究所はセントラルミュージアムをプレイしない限り、永久にナイトメア・フリーズとなる)。
事実上、一回のプレイでナイトメアSがないステージ全てを攻略するのは不可能である。殆どがステージの難易度を変えてしまう物だが、攻略に利用できるものもある。
敵として出現する物と現象として現れるものの2タイプあり、前者は脱出したステージのボスの特殊武器が弱点となっている(例えばナイトメア・アイアンはメタルアンカーで破壊可能)。
括弧内は、(脱出するステージ → 発生するステージ)
ナイトメア・バグ(アマゾンエリア → マグマエリア、レーザー研究所)
一部の場所で複数の小さな虫が纏わり憑く。一定距離を保って攻撃をして来ないが、登場時に画面外から突進してくるので接触ダメージを受ける危険がある。
基本的にダメージを与えることはできないが何度か攻撃を当てると逃げる。
ヤンマーオプションで破壊可能。
ナイトメア・フリーズ(北極エリア → リサイクル研究所)
特定の床が凍結し、スリップしやすくなる。どちらかと言えば現象に該当するが、アイスバーストor氷狼牙で破壊可能。
ナイトメア・ファイア(マグマエリア → 北極エリア、兵器開発所)
一部の場所で火山弾が降り注ぐ。
マグマブレードor翔炎山で破壊可能。
北極エリアで発生させることで、壁が溶けて進めるようになるルートがある。
ナイトメア・アイアン(リサイクル研究所 → マグマエリア、兵器開発所、セントラルミュージアム)
決められた場所に、浮上、落下を繰り返す鋼鉄のキューブが設置される。行く手を遮り、潰されると大ダメージを受ける。 (しゃがんだ状態で天井と挟まれると即死)
メタルアンカーor落鋼刃で破壊可能。
場合によっては足場に利用可能。
ナイトメア・キューブ(セントラル・ミュージアム → レーザー研究所、リサイクル研究所)
形は統一されているが、色と性質が違う様々なブロックが出現する。
グランドダッシュor旋墜斬で破壊・移動可能。
弱点武器による効果も色により違っており、赤の場合は破片に当たるとダメージを受け、青の場合は破壊されないが動かしたときは滑りやすく、黒の場合は滑りにくい。
これも足場にすることのできる箇所があり、場合によっては破壊できるものと出来ないものが混ざってパズルのようになる箇所も。(画面切り替えで位置をリセットできる)
なお、動かせるブロックはグランドダッシュの場合、密着かつ非チャージでしか動かせない
ナイトメア・ウィンド(イナミテンプル → アマゾンエリア、セントラルミュージアム)
局地的に強風が吹いて、右方向へのジャンプ等の移動速度が低下する。
ナイトメア・ミラー(レーザー研究所 → イナミテンプル、北極エリア)
一部の場所で、操作キャラがエックスならゼロ、ゼロならエックスの残像が、突然空中に現れ、キャラの位置まで直線突進してくる。トラップをやり過ごすなど、動いてはいけない時に出てくると厄介である。
出現場所は常に操作キャラの前方に出現する。
ガードシェルで残像を掻き消す事ができる。
ナイトメア・ダーク(兵器研究所 → アマゾンエリア、イナミテンプル)
一部の地帯が暗闇になり、サーチライトを頼りに進む事になる。
救助者やナイトメアウイルス、破壊しなければいけない装置などもあるため、慣れないうちは出来れば別のナイトメアSで上書きしたい。
登場キャラクター
操作キャラクター
サポートキャラクター
そのほかのキャラクター
8ボス
コマンダー・ヤンマーク (CV:高木渉)
ブリザード・ヴォルファング (CV:石川英郎)
ブレイズ・ヒートニックス (CV:三木眞一郎)
メタルシャーク・プレイヤー (CV:麦人)
グランド・スカラビッチ (CV:青野武)
レイニー・タートロイド (CV:石川英郎)
シールドナー・シェルダン (CV:鈴置洋孝)
インフィニティー・ミジニオン (CV:高木渉)
シリーズ最高難易度と称されるわけ
X6はXシリーズ最高難易度と言われている。
その理由は後にも先にもない足場の少なさと敵の多さ、特別なアーマーを装備していなければ越えられないエリアの存在、複雑な地形と大量のトラップ(特にセントラルミュージアム)
ボスの中でもクセの強いナイトメアマザーとゲイト。
前者は巨大なため体当たり攻撃でダメージを負いやすく、しかも攻撃も一定の条件下でなければ効かない。
ゲイトに至っては彼の放った攻撃を弾いてでしかダメージを与えられないという面倒な仕様。
またハイマックスの強さもかなりのもので、通常攻撃のみではダメージを通すことができず、特殊な手順を踏まなければならない。終盤のデスボール連発もかなりの脅威であり、戦闘能力だけならゲイトを遥かに上回っている。
ボス自体も強ければステージも難しい。その難易度故、X6プレイヤーは、クリアした人でも一度は挫折しかけた事があるだろう。
それをオワタ式でクリアした猛者がいるというのだから世の中は解らないものである。
「ロックマンXアニバーサリーコレクション2」にもX6は収録されており
なおかつプレイ補助のモードとして「極一部を覗いた穴・トゲに落ちてもミスにはならない(トゲはダメージ扱いになり落下はダメージ無しで前に戻される。落下しても本来通り死ぬ箇所は、キャラや装備しだいで詰まる箇所で、わざと死んでステージセレクトに戻れるようにするため措置となっている物が多い。)」「基本的に受けるダメージが通常よりかなり抑えられる(場合にもよるがほぼノーダメージ)」といった
「駆け出しハンターモード」なるものが存在する(収録作品全てに適用される)ので、本当に挫折まで陥ってしまったらこれを使い、アルティメットアーマー出現コマンド)を使い、さらに難易度も「やさしい」にするのも手。(難易度を「やさしい」にしても、X5と違い全てのパーツを入手出来、X8のようにストーリーが途中で終わったりもしない。)
ただし、難易度は新規データ作成前のオプションでしか変えられず、セーブデータにも難易度が保存されるので注意
駆け出しハンターモードは、ゲームの最中にも切り替えが出来るので
苦手なところだけ駆け出しハンターモードに切り替えて、その箇所を突破したら機能を斬ることも出来る。(駆け出しハンターモードのON/OFFによって発生する挙動も存在する)
ただし、ゲイトステージはこれらを発動してもキツい道中が存在する。それだけこのX6は激辛なのである。
余談
ボスが陣取るステージの所在地はステージ名や背景から大まかな国が特定できるものとなっているが、中にはマップの座標と噛み合わないステージもある。
これは座標を表示するための地図が小さすぎる為である…のだが、それにしては場所がおかしすぎないか?と思わせる部分もある。
ロックマンXアニバーサリーコレクション2内でも見られる開発途中の映像を使ったPVが存在するが
よく見ると、ゲーム本編では大きく性能が代わってしまい前作の目玉だったフリームーブが無くなったファルコンアーマーが、PV内ではフリームーブで斜め移動などをしている。
もしステージ構成難易度が高い今作でもフリームーブが使えたらどんなに楽だっただろうか…
テレビCM
30秒バージョン
15秒バージョン