曖昧さ回避
概要
エックスの潜在能力、特に戦闘能力を最大限に引き出す能力をもつ究極のアーマー。
だがDr.ライト曰く、非常に強力であるが故に不完全であるらしい。
エックスの能力をぎりぎりまで引き出す反面、かかる負担も甚大。
長時間の装備はエックスに危険なほど負担をかけるため、ライト博士が禁断のアーマーとして封印していた。
これは設定上の話であり、ゲーム中では特に問題となることはないが、登場した際には隠し要素である代わりにゲームバランスを崩壊させるほどの性能を持っていることが多く、そういう意味では正に禁断のアーマーと言える。
約100年前、同じく「ロボットの能力を引き出せる反面負担をかけてしまう技術」が存在した。それは内蔵型の装置であったが、恐らくその技術の系譜にあたるものなのかもしれない。
ただし、危険性を話すのはX4だけであり、X5では普通に授け、後のXチャレンジで使えるアーマーはX6のアルティメットアーマーのカスタム或いはプロトタイプと言う設定があるのでX4以降はアップデートしていたのかもしれない。
ロックマンX4での活躍
ライト博士「…エックスよ、とうとうここまできてしまったか…。
このカプセルには、封印された禁断のパーツ、アルティメットアーマーが眠っている。
ノヴァストライクの時にウイングパーツが開き、無敵の体当たり攻撃ができるのじゃ。
…しかし、このアーマーはまだ未完成のため、安全性は保証できん。
それでも良いのなら、このカプセルに入るがよい。」
ゲーム開始時に隠しコマンドを入力することにより、通常のアーマーパーツ(フォースアーマー)と入れ替わる形で出現。
基本的にプラズマのアームパーツ装備の通常のアーマーとほぼ同じであるが、ノヴァストライクが強化されており、使用回数が無限、発動中は完全な無敵状態となる(通常は特定の敵に使用するとダメージを受けてしまう)。
使用時の動作も光を纏いながらタックルするような動作だったフォースアーマーとは異なり、両腕を広げて飛ぶような動作に変わっている。
なお、コマンドが成功しているとエックスの基本カラーが僅かに変化する。
フォースアーマーのほぼ上位互換だが、フォースアーマーにはボスへのダメージ効率に優れるストックチャージがあるため、完全な上位互換と言うわけではない。
ロックマンX5での活躍
ライト博士「アーマーもつけずにここまで来るとは…
これから先、その状態で進むのはとても危険じゃ!
この戦いに完全に終止符を打つために…アルティメットアーマーを授けよう。
ギガアタックが無限に使えるが…強さを過信しないことじゃ。
…あと、少しじゃ。がんばるのじゃエックス。」
基本的な性能は前作と変わっていないが、ベースとも言えるフォースアーマーの劣化に伴い、こちらも弱体化してしまっている(主にバスターの貫通性能など)。
その代わり、フォースアーマーがプラズマの1つしか出せないプラズマチャージに固定されたためプラズマが3つ出せ、ギガアタックを無限に使えるアルティメットアーマーは本作では完全な上位互換となっている。
零空間ステージ3に隠されたカプセルを見つけると入手できる他、キャラ選択画面で隠しコマンドを入力した上でエックスで開始することで、アルティメットアーマーを初期装備とすることができる(後者だとフォースアーマーは消滅する)。
ちなみに前作と比べて微妙にカラーリングが変化している(敵として登場する際は前作と同一)。
零空間ステージ3をゼロで突破すると、アルティメットアーマーを装備したエックスがボスとして登場、ゼロを連れ戻すために戦いを挑んでくる。
プラズマチャージショットに加え、前作の特殊武器であるソウルボディ、フロストタワー、ダブルサイクロンのチャージ版で攻撃する。
しかし、ソウルボディは残像を飛ばす攻撃に、フロストタワーは次の氷柱が降るまでの間隔が大きくなったりとX4に比べいくらか弱体化している。
何故かノヴァストライクは使わない。
ちなみに、チャージエフェクトはX4のものになっている。
ロックマンX6での活躍
隠し要素として存在するアーマー。
性能はゼットセイバーが使用可能である以外はX5と同一。
なお、カラーリングは黒を基本とした色調に変更されている(カスタム画面のみX5のカラーリングで表示されている)。
また、ノヴァストライク使用時の効果音が変更された。
強力なアーマーではあるが、やはり2作品(フォースアーマーを使うことを考慮しているX4とX5ならば動きやすいが、X6は専用アーマーの使用を前提にした(一応)調整となっているため)を跨いだことで型落ちしているのかステージ構成等の問題や敵の攻撃が熾烈である上にノヴァストライクが使いにくくなっている影響で前々作や前作程の強さはない。
それでもホバリングによる滞空を利用し、バスター強化チップを装備して連射すれば兵器開発所の中ボスもアッサリと倒せてしまったり、ハイマックスをチャージショットからのノヴァストライクで簡単に撃破出来るなどプラズマチャージショットの安定した火力も含めて強力なアーマーである。
ただしセイバーでの攻撃が一切強化されないのでシグマ第2形態にはノーマルエックス、ファルコンアーマー同様ダメージ効率がブレードアーマーとシャドーアーマーより劣る。
因みに後に発売されたコレクション作品のロックマンXアニバーサリーコレクションのXチャレンジのアルティメットアーマーは開発スタッフによるとX6アルティメットアーマーの系統であり、カスタムアーマーかプロトタイプらしい。
ロックマンX8での活躍
2周目以降、エックスのアイテム取得率を100%にすることで出現。隠しコマンドでも出現する。
最後の作品のアルティメットアーマーだけあり、アニコレではファイナルアルティメットアーマーとも呼ばれる。
これまでと同様、ノヴァストライクが使用可能。
威力も同武器のエネルギーの最大値に比例して増加、エネルギー残量によっては大抵のボスに即死級の大ダメージを与えられるようになった。
ただし、エネルギーを全て消費する都合で連発できない、ジャンプ時しか使えない、どれだけ威力が高まってもボスのライフが1残る、という欠点も追加された。
特殊武器は通常・チャージ共に無制限に使えるようになったのでグリーンスピナーやドリフトダイヤモンドなどのエックスの弱点であるクラッキングと縦軸の敵を狙える武器がメインウェポンとして使えるようになった。
他の強化アーマーがバスターを強化するのに対して今作のアルティメットアーマーは無制限に使える特殊武器を状況に応じて使い分けると言うロックマンらしさを感じさせるアーマーである。
デザインは今までと違い、今作に登場するニュートラルアーマーを暗めの配色に変更したもの。
イカロスアーマー、ヘルメスアーマー装備時に発光する部分が紫色に光っている。
一見するとイカロス、ヘルメスとの互換性があるように見えるが、パーツを混合することは不可能。
ロックマンX コマンドミッションでの活躍
名称は文字数の関係で「アルティメットアーマ」と表示される。
ハイパーモードの一つとして登場。隠しボスを倒すことで使用できる。過去のシリーズで使われたどのアーマーより大型かつ重装備となっている。
攻撃力と防御力が大きく上昇し、アクショントリガーは敵全体を連続攻撃できる上、高威力と非の打ち所のない性能。
ただし、回避率は一律0%となり、防御力もバリア(常時防御コマンド状態)のため、ステータスに側に半減補正や属性耐性がかかり、その上で防御ができLEも増加するXファイアの方が防御面では格段に優れている。
ロックマンXDiVEでは「X(CM)アルティメットアーマー」名義で通常のアルティメットアーマーと共に実装。
高火力のキャラで無敵効果は有していないものの全弾一斉発射を行う「フルファイアショット」は通信対戦においても相手に体力を一気に削る強力なスキルとなっている。
漫画版での活躍
アーマー自体の不安定さを反映するかのように、このアーマーを身にまとっている間のエックスは非常に情緒不安定である。
友であるフローズン・バッファリオを惨殺され、フロスト・キバトドスとの戦いに惨敗したエックスは、イレギュラーを「抹殺」するためのより強力な力を求め、かつてウェブ・スパイダスと死闘を繰り広げたカギキラ・ジャングルにて、ライト博士から警告を受けつつも身にまとう。
「そのアーマーは未完成じゃ その絶大な『力』は敵と共に己をも『死』に導きかねん できる事なら使用せんで欲しい・・・・ 諸刃の剣となる可能性を秘めた危険なものじゃ」
その後、ゼロがスラッシュ・ビストレオの武装列車を襲撃していた所、支援飛行メカに変形させたアーマーに乗ったエックスが、先んじてビストレオの乗るコマンダー車両を襲撃。
ビストレオはゼロを喰い止められなかった部下を容赦なく処刑し、ゼロを待ち構えていた所だったが、予定外の乱入者に少し驚きつつも、本来のエモノが来るまでのヒマ潰しと称してエックスに襲い掛かった。
そして、ゼロがコマンダー車両にたどりついたと同時に車両が爆発。
燃え盛る車両から現れたのは、粉々にされたビストレオの残骸と、侮蔑の言葉を吐きながら炎に包まれたレプリフォースの旗を掲げるエックスの姿だった。
「自分の部下を殺す奴が最後には命乞いまでした・・・・ み っ と も 無 い」
この時の「み っ と も 無 い」と言い放つシーンは岩本Xを象徴するシーンの一つであり、当時の読者にこのアーマーは使ってはいけないものという印象を深く植え付けた。
ゼロに対しても「俺の邪魔をするなら 君でも殺すよ」とまで言い放ち、ゼロも戸惑いを隠せなかった。
その後もストーム・フクロウルとマグマード・ドラグーンの二人を圧倒的な力で撃破。
復刊版での追加エピソードでは、フクロウルに容赦なくトドメを刺すシーンと、ドラグーンとの戦闘シーンが追加される。
ドラグーンに対してはアルティメットアーマーの強大なパワーで挑むも、自身の心に潜む弱さを見抜かれ、一時圧倒される。
意識が遠ざかる中、エックスは仲間達との繋がりをこの時僅かに思い出し、涙を流しながらドラグーンを撃破。
僅かではあるが本来の心を取り戻しかけていた描写が見られた。
「闘いは終わる・・・・『正義』が勝つ・・・・平和が来るのに・・・・なんで・・・涙がでてくるんだろう」
そしてラストバトルでジェネラルの気高い心に触れて本来の心を取り戻し、それに呼応するかのように、アーマーもアルティメットアーマーからフォースアーマーへと変化した。
プロジェクトクロスゾーンシリーズでの扱い
エックスとゼロがペアで参戦しており、必殺技の一つとして実像されている。
お馴染みのノヴァストライクもカットイン付きで披露した。
流石に漫画版のような危険性は見せなかった。
フォースアーマーのノヴァストライクをノーマルエックス状態で使っているのに対してアルティメットアーマーのノヴァストライクはわざわざ換装して(このゲームのエックスはノーマル状態で各種アーマーのアクションが使える)発動している。
そのため、他のアーマー以上に強力なエックスの最強形態として描写されている。
ロックマンXDiVEでの扱い
βテストの段階で登場しており、正規版では少し遅れてSランクキャラとして実装された。
システムの都合もあり、原作ほどの性能は有していないが断片を集めてレアリティを上げると通信対戦でも活躍できる比較的使いやすい強キャラである。
プラズマチャージは相手に命中するとプラズマが発生し、EXスキルを開放すれば敵を貫通できるようになる。
ノヴァストライクは原作のように連発は不可能だが、EXスキルとパッシブスキルを開放することにより、クールタイムはあるものの原作に近い性能を獲得できる。
後に似た性能を持つコピーエックスが実装されるがこちらはプラズマを属性攻撃に変更できるなど差別化されている。
現在のところDiVEフェス限定キャラのため、手に入る機会があったら挑戦するといいかもしれない。
登場の際アーマーパーツが飛行機型の乗り物になっており、エックスはそれに乗って登場しているがこれは過去の公式イラストに存在していた幻の使用法である。玩具展開を意識して描かれたイラストでありゲーム本編には登場しなかったが、長い時を経て本作でこのような形でこの使用法が日の目を見た。
各パーツの性能
作中ではどのパーツがどのような効果を持っているかの詳細は不明(X8は除く)。
そのため、フォースアーマーの性能から推測したものを表記する。
ヘッドパーツ
X4
通常時の特殊武器のエネルギー消費が0になり、チャージ版は軽減する。
チャージ使用によってエネルギーが0となった場合、通常使用も不可能になる。
X5、X6
特殊武器のエネルギー消費を軽減する。
X8
地上で上+特殊武器ボタンで昇竜拳を繰り出す。
ノヴァストライクを除く、全ての特殊武器のエネルギー消費を0にする。
フットパーツ
X4~X6
ホバリング、エアダッシュが使用可能になる
X8
ジャンプアップ、移動スピードアップ、インビジブルダッシュが使用可能になる。
ボディパーツ
X4~X6
ダメージの軽減。
ノヴァストライクが使用可能になる。
X8
ダメージの軽減、ダメージが全てリカバリーゲージになり、時間経過で減らなくなる。
X4の通常アーマーと違い、ノヴァストライクのゲージはダメージに影響されない(時間経過でリチャージされる)。
アームパーツ
X4~X6
プラズマチャージショット(内容はフォースアーマー参照)、特殊武器のチャージが使用可能になる。
X5とX6では地形貫通能力が削除されている。
X8
プラズマチャージショットが使用可能になる。
プラズマ弾の数に制限はないが、チャージ時間が他のアーマーより遅いのでクラッキングなら特殊武器のグリーンスピナーを使おう。
その他
このアーマーにはゲーム未登場の能力の設定として
- バスターからビームブレードを発生させる機能
- 背中のブースター(ノヴァストライク時に出現)で飛行する機能
- アーマー自体をボード状の支援飛行メカに変形・別働させる機能
が存在する。
出現方法
X4/PS:「×ボタンを2回押してから、左6回入力し、L1ボタンとR2ボタンを押しながら決定。その後、どこでもいいのでカプセルに入る。」
X4/SS:「Bボタンを2回押してから、左6回入力し、LボタンとRボタンを押しながら決定。その後、どこでもいいのでカプセルに入る。」
X5:「上2回、下9回」の順に入力すると初期装備になる。もしくはアーマーを装備せずに零空間ステージ3のカプセルに入る(その場では装備されない)。
X6:「左を3回、右を1回」の順に入力すると最初から使用可能。
X8:「左を3回、右を3回、左を4回、右を4回」の順に入力。※Windows版ではこのコマンドは使えない
立体物
ゲームソフト【ロックマンX4 -スペシャルリミテッドパック-】なる限定版にアクションフィギュアとして同梱されていた。(プロットは当時バンダイから販売されていたメガアーマーシリーズ)
アーマー⇔支援メカに組み替えが可能。
時が経ち、D-artsシリーズにラインナップ。(仕様はX4) アーマー⇔支援メカへの組み換えギミックはないが、バスターパーツ、バスター用エフェクトパーツ、エフェクトパーツ対応のバスターパーツ、表情付の顔が2つ、手のひらパーツが2つ、展開用ウイングパーツが2つ、展開用機首パーツが1つ付属している。
余談
- 前述のとおりX4、X5、X6、Xチャレンジでカラーリングが異なる。 ※エックス本人のカラーは☆、アーマーカラーは★で表記
X4:☆ブルー/パープル ★ダークブルー/ゴールド
X5:☆ブルー/グリーン ★ブルー/ゴールド
X6:☆ブルー/グリーン ★ブラック/ゴールド
Xアニバーサリーコレクション「Xチャレンジ」:☆ブルー/ライトブルー ★ブルー/ダークブルー
※Xチャレンジでの容姿
- ロックマンゼロにてコピーエックスが身に纏うアーマーは「アルテミットアーマー」であり「アルティメットアーマー」とは別物である。