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スキアヘッドの編集履歴

2024-01-26 08:07:50 バージョン

スキアヘッド

すきあへっど

アニメ『ひろがるスカイ!プリキュア』の登場人物。アンダーグ帝国の刺客。

「嘘? 嘘はつかん。私が求めるのは真実のみ」 (第31話)

CV:宮本充


概要

第31話から登場したアンダーグ帝国の新たな刺客。右目にモノクルを掛け、頭には一対のが生えた、を想起させる長身痩躯の男性。黒いフード付きの外套の下には紫紺色のローブと、魔導士か邪教徒のような佇まいが特徴。


基本感情を表に出すことがなく無表情である為、今まで登場した幹部達と格が違う不気味な雰囲気を醸し出している。その瞳は虚無以外の何をも映してはおらずあげはに未曾有の危機を感じさせ、ソラさえも本能レベルで戦慄させた。

真に恐るべきは一般人に戦いの巻き添えを食わせる事も、それに伴いプリキュアを正体バレに追い込む事も、まったく意に介さないその精神性にある(前任者のミノトンが敵としては異質だった分、より際立つのかも知れないが)。


高い実力と、ただ淡々と命令を忠実にこなす不言実行の姿勢から、帝国の支配者カイゼリン・アンダーグから絶大な信頼を寄せられており、300年前から彼女の「教育係」を務めてきた古参でもある。そのため、公式からの言及はないものの、実質的なカイゼリン・アンダーグの側近的な印象をもつ。

なお、バッタモンダーからは「様」付けで呼ばれており、アンダーグ帝国での地位は高い模様だが、カバトンやバッタモンダーの教官的な役割を担ったミノトンはタメ口で接していた(ミノトンやバッタモンダーを徹底的に使い潰したブラック上司でもある)。


能力

ただ一言唱えるだけでアンダーグ・エナジーを様々な形で行使できる。

「開け」と言っては空間転移ゲートを自在に開き、「守れ」と言っては強固な防御膜を張り、更にそれを「弾けろ!」の号令一下、全方位に凄まじい勢いで破裂させた上にエナジーの散弾を四方八方に飛ばす等、攻守にわたって隙が無く、緒戦においてはプリキュア4人を向こうに回し、なおも圧倒してのけた。


ただ、本人はあくまで与えられた命令の遂行を優先しているようで、そのためなら不必要な戦いは避けているきらいもある。実際エルをプリキュアと戦うわずに連れ去る事に成功し、プリキュア達が抵抗したところで事実上覆せない状況を作れたため、プリキュア達が仕掛けてくるまでは犯行声明だけして去ろうとしていた。この点においては、プリキュアと正々堂々と戦ってからエルを攫う事にこだわったミノトンとは正反対である。


他の3幹部達とは違ってランボーグの上位種・キョーボーグを生み出すことができる。呼び出す際は「アンダーグ・エナジー 召喚」と唱え、モノクルを直してから跪くポーズで右手を地面につける動作をする。最後の戦いではランボーグを同時に5体も生み出しており、「"質重視"のキョーボーグ1体="量重視"のランボーグ5体分」の召喚する際のパワーを持っていると推測される。


後述する名前の由来は「スキンヘッド」からで、カバトンミノトンのように動物モチーフでも、バッタモンダーのようにモチーフでも無い。

また、これまでのアンダーグ帝国の刺客は皆、額に黒い結晶を備えていたがスキアヘッドの額には黒い結晶が無い(額では無く別の見えない部分にある可能性もあるが)。


加えて、謎の新戦士降臨に際しても全く驚くそぶりを見せず、あたかもその到来を予期していたかのような様子を見せ、更には以降の行動でも敗北さえ想定済みのようなそぶりを見せており、単純にエルの誘拐やプリキュア打倒だけが目的という訳ではない様子。


他の幹部達はたまたま居合わせたり自分から誘い出したりする形でプリキュアの前に現れていたが、山奥やスカイランドの人が辿り着けない島にも能力により話の脈絡もなく何処にいても的確にプリキュアの前に神出鬼没に現れる点から何らかのプリキュアの探知手段を持っているのではと疑われている。

さらに第42話にて虹ヶ丘邸で行われた事をなぜか知っていた事から、一部の視聴者から「ソラ達の近くに内通者がいるのでは?」という疑惑も生まれている。


活躍

折檻の雷撃を浴びせられ、倒れ伏したミノトンの真下に転移ゲートを展開、いずことも知れぬ場に引きずり込んだ彼に“陛下”の勅命が下る。行ってプリンセスを我が元に届けよ、と。

「仰せのままに」


ソラシド写真館からの帰路、愛車を走らせるあげはの目前に突然そいつは現れた。しかも急停止の後にバックミラーを見ればいつの間にか後ろと、まるで影法師か幽鬼のように

風に吹かれめくれ上がったフードから覗いた、おぞましいまでに冷たい瞳を、振り返り見たあげはは即座にその場からの離脱を選択し車を急発進させるが、男はどうやってか走る車のルーフに乗っていた。スピードを上げても蛇行しても振り落とせず焦るところにゲートを開かれ、ソラ達は自ら異空間へと飛び込まされる形となってしまう。


ゲートを抜けた先は霧深いどこかの山奥、駐車場の廃墟だったが、そんな中で異常事態が発生する。チャイルドシートにいた筈のエルちゃんが忽然と姿を消したのだ。慌てて車外に飛び出たところでソラ達が見せつけられたのは悪夢のような光景……泣き叫ぶエルちゃんが空のゲートへ放り込まれる様だった。

そこに現れた外套の男の尋常ならざる雰囲気に、愕然とする暇すら与えられぬままに変身したプリキュア達。「プリンセスはどこだ!?」と語気を荒らげ問うウィングに男は答える。「アンダーグ帝国に送った」と。「そんなのウソに決まってる!」と未だ事態が受け入れられないプリズムを冒頭の台詞で否定し返し、ここで初めて外套を脱ぎ捨て自己紹介。


「私の名は、スキアヘッド。帝国の支配者、カイゼリン・アンダーグの命により、プリンセス・エルを戴いた」

「私は『プリンセスを連れて来るように』としか命じられていない。今日のところはここで帰ろう。カイゼリン様のお気持ちが変わらなければ、お前達は助かるかも知れない……」


犯行声明だけを告げて、さっさと踵を返すスキアヘッドに猛然と打ちかかるスカイ達。「……悪足掻きを」とゲートによる転移を駆使して避けるが、雨あられと降り注がされたプリズムボールを左腕に被弾。更にはバタフライに蹴り飛ばされ戦法を切り替える。

バリアを至近距離で破裂させられ大ダメージのプリキュア(あげはの愛車もあおりを食らって廃車の危機に)を眼下に見ながら、スキアヘッドは冷淡に告げる。


「無いのだ、プリンセスを助ける手はもう。既にすべては終わっているのだ」


それでも「エルちゃんを絶対に取り戻す!!」の一念で立ち上がるプリキュア達に駄目押しの特大エナジー弾を撃ち込もうとした、その時。

突如として上空の暗雲が吹き散らされ、そこには星の輝きに包まれた一人の少女の姿が。

「……来たか」その登場を待っていたかのようにスキアヘッドは標的を少女に変更、エナジー弾を飛ばすが敢えなく掻き消されてしまう。少女は新たなるプリキュアへと変身を遂げたのだ!

スキアヘッドが張ったバリアに対し、彼女はその掌に雷を宿して叩きつける。


「問おう。汝の名は?」

「……キュアマジェスティ!」

「キュアマジェスティ……その名前、知識の宮殿に記録しておこう……」


バリアが突破されて崩壊して行く中で、スキアヘッドはゲートを開き撤退したのだった。


アンダーグ帝国。キュアマジェスティ降臨の報告を前にして、忌々しげに舌打ちする女帝に対しスキアヘッドは上申する。まだその強大な力を使いこなせぬ内に消し去らねば、と。

「全てはこの私(わたくし)めに、お任せを……」


ツバサの鳥友達から報せを受け、駆けつけたソラ達が見たものは、身体が巨大化し、目から正気が失われ、武人の誇りすら無くし、破壊衝動の権化に成り果てたミノトンの姿だった。

「奴は、アンダーグ・エナジーによって生まれ変わった。我等の目的を果たす、忠実な僕(しもべ)としてな」

シャララ隊長に対してのと同様の手口を、またも使ったのかと激怒するソラ。

続くツバサの「プリンセスは、お前等なんかに渡さない!」に対し、スキアヘッドは帝国の方針変更を告げ、前線を洗脳ミノトンに任せて姿を消す。


「もはや我等は、プリンセスを連れ去ることに拘ってはいない」

「こだわって……」「……いない!?」

「ここで貴様等諸共、消えてもらう」


本格的に覚醒を果たしたエル=キュアマジェスティの猛攻を浴びた末、アップドラフト・シャイニング洗脳ミノトンは浄化されたが、スキアヘッドはその体をゲートで回収した。まだお前には、戦ってもらう……」と不吉な言葉を残して……。


スカイランドのとある島に突如現れた太古の遺跡に洗脳ミノトンを差し向け、自らは帝国でその動向をモニター。濃縮アンダーグ・エナジーをドリンク剤の小瓶に充填した物を大量に携行させ、エナジー切れ対策も抜かりなし。

しかしプリキュア達が新たな力を得た事にも、それによって洗脳ミノトンが敗れた事にも、何ら感情を動かさなかった。


「すべてはわかっていた事……知識の宮殿は嘘をつかない……」


ソラ達が訪れた運動公園。その全景を一望できる針葉樹の天辺にスキアヘッドはいた。

「さぁ、始めよう……」

一陣の風と共に現れ、バッタモンダー絶体絶命のピンチ(笑)を図らずも救う。バッタモンダーは処刑を恐れ逃げたが、スキアヘッド自身は彼の存在など気に留めてすらいなかった。


たまたま通り掛かった子供達が持っていたフリスビースケボーを依り代に新たな怪物キョーボーグを召喚。ランボーグとの違いは「戦えば解る」と言ったその言葉通り、スピード・パワー共にレベルが違っていた。

しかし、プリキュアは諦めない。どれ程相手が強くなろうとやるべき事は何ら変わらない、苦戦する覚悟なんてとっくにできている、大切なものを守る為ならどうってこと無い!と。プリズムも喉まで出かかった弱音を飲み込んで奮い起ち、五人連携からのマジェスティックハレーションでキョーボーグを浄化した。

……が、スキアヘッドは去り際に、またしても不吉な言葉を残す。「……幕開けだ」と……


孤独と恐怖と責任感に押し潰され、病院から姿を消してしまった女子野球部エースピッチャー・四宮たまき。彼女を捜すソラ達をよそに、どこかの建物の屋上でソラシド学園を見下ろすスキアヘッド。何を企んでいる……?

学園のグラウンドまで来たソラを個別撃破せんと姿を現し「……ここで消えてもらう」と冷徹に宣告、ピッチングマシーンとミットを依り代にキョーボーグを召喚。

キョーボーグが浄化されると無言で去っていった。


朝の市街地、とあるビルの屋上に立つスキアヘッド。

「プリキュア……」と呟く、その視線の先には……?


引っ越しを控えて最後の登園となるたけるとあげはが語らうソラシド保育園の園庭に出現、落ち葉どんぐりを依り代にキョーボーグを召喚する。


厚みの無いボディで攻撃を躱し、展開したバリアを回避して襲いかかるドングリミサイルを駆使するキョーボーグに、苦戦を強いられるバタフライとウィング。そこへツバサの鳥友達から急を告げられ駆けつけたソラ達も変身。

「ふむ……」値踏みするかのように戦況を見るスキアヘッドの瞳は、相変わらずまるで考えが読めないが、とにかく目の前のキョーボーグに集中せねばと気持ちを切り替えるスカイ。しかしガムシャラに飛び込んでも迎撃に徹してもジリ貧に追い込まれるだけ。まずはドングリミサイルを封じねば……。


我に秘策あり、と単身駆け出したバタフライがキョーボーグの頭上高く飛び上がる。

「バリアは効かぬ。学ばぬヤツだ……」だがバタフライの狙いは、バリアを踏み台にして更に高く飛び、ミサイルを自滅させる事だった。間髪入れずバタフライプレスを叩き込まれた上、マジェスティックハレーションでキョーボーグは浄化された。


「二度と子供達の所に来ないで!」と静かな怒りを滾らせ睨むバタフライを見返し

「……ふん」と鼻を鳴らしてスキアヘッドは去った。


あげはとましろ、二人の思い出の跡地である田舎(赤べこ囲炉裏がある)のブランコ広場に何の前触れも無く現れ、案山子を依り代にキョーボーグを召喚する。


キョーボーグ浄化後「なぜ私達を狙うの!?」とプリズムに問われるが

「お前達が知る必要は無い。私だけが知っていればよい事だ……」とにべもなく答えて去るのみだった。


「ほう……竜族がいるとは……興味深い」

スカイランドの夜空を照らしてきた輝石「ハレバレジュエル」が安置されている空の孤島へ

来たソラ達と、人知れず石を守護してきた竜族たちの前に突然現れたスキアヘッドは、毒キノコハエトリソウを依り代にキョーボーグを召喚する。

自分たちが食い止めている間に竜族を安全な場所へと逃がそうとするウィングだが

「……安全な場など無い」地面から際限なく伸びてくる蔓相手に、いつしかプリキュア達は防戦一方へ。

「キョーボーグの蔓は、この島全体の蔓と連なっている。何処までも追う……」


戦闘中吹き飛んだ「風揺りの葉」を翼代わりに使い島からの脱出を試みる竜族たち。しかし「……無駄なことを」バタフライもマジェスティも蔓に捕らえられ、竜族のリーダー格は撃ち落とされてしまう。あわや地面に激突かという寸前、ウィングの激励に奮起したその翼は退化していたはずの力を取り戻した!


蔓の「逃げても何処までも追う」という特性を逆用され、自分で自分を雁字絡めに縛った挙げ句にマジェスティックハレーションで浄化されるキョーボーグ。

「飛べなくなった竜族が飛んだか。知識の宮殿に記録しておこう……」

と言い、スキアヘッドは撤退した。


自分のことなどてんで構わず、街の人々にお菓子を配って笑顔を分かち合うソラ達にキレたバッタモンダーがランボーグを召喚しようとした矢先に突然現れ、ジャック・オ・ランタンペロペロキャンディーを依り代にキョーボーグを召喚。

キュアパンプキンという偽物を街に放ったのも、あなたの仕業ですか!?」とソラに怒りを向けられるが、つい今しがた来たばかりのスキアヘッドは当然「……知らんな」と一蹴。


キョーボーグ浄化後、無言で撤退した。

……街中で怪物を暴れさせた責任は、バッタモンダーが被らされた事など知る由もなく。


市内のウェディングチャペル……鐘塔の天辺にスキアヘッドは立つ。

其処を縄張りとする鳩たちへ「さっさと奴等を呼べ」とでも言いたげに視線を落として……。

虹ヶ丘邸に来た一羽の白鳩から報せを受けチャペルへと到着したツバサ達の前に降り立ちリース(塔に巻かれた蔓飾り)を依り代にキョーボーグを召喚。


打ち鳴らされた鐘の凄まじい騒音に耐えかね耳を塞いだスカイ達が、蔓で弾き飛ばされたのに気を取られたマジェスティを「……油断大敵」鐘の舌(ぜつ。内側から鐘を鳴らす振り子部分)から発したアンダーグ・エナジーで、以前と同じく内部ではプリキュアの力が使えなくなる球状の檻に閉じ込める。


振り回した蔓はスカイとプリズムが受け止め、「……無駄なこと」と連続発射されたエナジー弾は高速機動でことごとく避けウィングアタックで檻を破壊、ウィングはマジェスティ救出に成功した。


キョーボーグ浄化後、またもスキアヘッドは「……ふん」と鼻を鳴らして去る。


公園の林の中、そぞろ歩くスキアヘッド。

ふと足を止めたところで「……ん? あいつは……」と見た先には……


紋田ことバッタモンダーの目前に現れ

「何故まだのうのうと生きている……?」

「!?………」

スキアヘッドは言う。箸にも棒にも掛からぬ落ちこぼれの分際で、諦めず悪足掻きを続けるお前の存在が、前々から見苦しく目障りだった、と。

「力の無い者に存在する価値は無い!……消え失せろ」


命運尽きたかと目を瞑るバッタモンダーと、エナジー弾発射寸前の自分の間へ

「やめて!」と割って入って来たましろを前に、スキアヘッドは発射を中止。“紋田さん”への攻撃理由を問われた端から「価値の無いモノを消そうとしているだけだ」と事も無げに返答、悩み苦しんでる人を悪しざまに言うなと憤慨されても「そいつについて話すことすら時間の無駄だ……」と話はどこまでも平行線なまま、キッチンカーパラソルを依り代にキョーボーグを召喚。


生半可な攻撃はパラソルの回転に弾かれ、さりとてバリアで食い止めても背後に回り込んで来た本体に速射弾を撃ち込まれ、プリキュア達は実質二体の強敵を相手にしているも同然の状況にあった。

「強い者が勝つ。力の無い、弱い者に価値は無い……」

「そんな事ないよ!力の有る無しで価値は決まらないよ!誰でもそれぞれに良い所が……」

決然と異を唱えるプリズムだが、「……口では何とでも言える」とバッサリ。


プリズム主導の連携によってパラソルは停止、勢いのままにキョーボーグも浄化された。

「ほう……力の無い弱い者でも、集まれば強い力となるか……」

背後で響いた枯れ枝の折れる音に、始末再開だとバッタモンダーを追わんとするが、スカイに制止される。渾身のパンチを、左手で難なく受けるスキアヘッド。


「何故あなた達アンダーグ帝国は、こんな事をするんですか!?」

「……“愛するお方”が、それを望んでいるからだ」

「え?」

冷酷無情が服を着て歩いているかのような眼前の相手が発した、おおよそ似つかわしくない言葉に、一瞬呆気にとられたスカイの拳から力が抜ける。その隙を見逃すスキアヘッドではなかった。

「……未熟!」

撃ち放ったエナジー弾は避けられたものの、その間に悠然と撤退した。「未熟」の二文字はスカイの、ソラの心奥深くに小さな棘を残して……。


前回、戦いの中で一瞬戦いを忘れてしまったその理由を、自分一人でたっぷり一晩かけて考え悩んでも答えは出せず、気分転換にとましろ達に連れられ街中へと繰り出したソラ。そんな彼女の目前に奴は、スキアヘッドは現れた。

人目を憚ることなく、いつもの格好で

ツバサが進めていたキラキラエナジーに関する研究を何故か知っており、その上で「……無駄なことを。アンダーグ・エナジーは最強の力。それをどうこうしようなどと、小賢しい」と一笑に付し、パーカー道路標識を依り代にキョーボーグを召喚。


戦闘が始まってもなお、動きに精彩を欠くスカイ。ウィングに「そんなにスキアヘッドが気になるのなら、話してみたらどうですか?」と言われ2人きりで対面することになる(前作でも主役キュアが敵のNo.2と「話しがしたい」と言っていたのを思い出させる展開である)。


「誰かの為に戦っているという点においてはあなたもわたし達と同じ、だとしたら戦わなくてもいいのではないか」と言うスカイに「つくづく未熟。戦う相手を気にかけるとは……」とエナジー弾を浴びせ、対話を強引に打ち切ってビル屋上へ移動。


「……この前と同じ。考え、悩むことで、戦いに迷いを生む……

見せてやる。お前の迷いが、この街ごと吹き飛ばす!」

以前とは比較にならないほど巨大なエナジー弾を生成するスキアヘッドに「誰かの為に戦うあなたが、どうして迷わず、悩まず、人を苦しめ傷つけられるのか教えて欲しい」と、スカイは必死に訴えるが「お前が知ることは無い……ここで消えるのだから」無情の宣告と共に、投げ放たれる巨大エナジー弾。

「戦う相手への興味、それ自体は否定しない。だが、お前の興味は感情的。

街は消える。すべてはお前が引き起こした。己の未熟さを呪うがいい……」


「これが未熟と言うのなら……未熟でも構いません!

未熟だから知りたいんです!未熟だから!立ち止まらず!

前に進まなければならないんです!!」

「……?」

「考えて悩むことが未熟だと言うならば、それでいい!それこそが……

仲間と共に!わたしが目指すヒーローです!!」


断固たる決意のもと放たれたスカイパンチは、黄金の輝きを纏って巨大エナジー弾に激突、浄化・霧散せしめた!

「……なんだ……この力は!?」

「……スキアヘッド。話しをしましょう」

「……!!」

キョーボーグが墜落して来たどさくさに紛れて、スキアヘッドは退却した。

初めて表に出た感情……動揺驚嘆、或いは戦慄を感づかれまいとするかのように。


雨の路地裏。バッタモンダーが奪ったましろのミラージュペンを取り上げ、掌中に生成した高純度アンダーグ・エナジーを放って寄越すスキアヘッド。体内に取り込み強大な力を得るのと引き換えに、自我の消滅した怪物に成り果てるか、それとも今、この場で消されるか。

「さあ、自分が無価値ではないと、証明してみせろ……」


ましろ達を前にして猶もエナジーを取り込むのを躊躇うバッタモンダーの背後に現れ「この期に及んでまだ迷うとは。プリキュアに勝てず、無様に足掻いた末、負け犬として終わるつもりか」と煽る。

意を決してエナジーを取り込み、苦悶の絶叫を上げるバッタモンダー。ましろの呼びかけを無駄と断じ、スキアヘッドは語る。


「アンダーグ・エナジーは強大だ。

使い途の無い無価値な存在にさえ、これ程の力を与える」

「無価値……?」

「そうだ。力の無い者に価値など無い」

「価値が無いなんて……あなたが決める事じゃない!

自分の価値は、自分で決めるんだよ!!」


ミラージュペンが自らの手中にあるというのに、綺麗事など吠えて何になると嘲るスキアヘッドの胸を突然の衝撃が襲う。呑まれる寸前の少ない時間の中、ましろの言葉を心に響かせつつ瀬戸際で耐えていたバッタモンダーに殴りつけられたのだ。ペンを返却されたましろの感謝の言葉を遮るように、彼の身も心もアンダーグ・エナジーは呑み込んで行く。


「必ず助ける!」というましろの決意も固く、5人はプリキュアに変身したが……

仲間は軒並み蹴散らされ、立っているのは自分だけ。破壊の暴獣と化した目の前の相手が、発するのは唸り声ばかり。それでもプリズムはバッタモンダーへの呼びかけをやめない。


「お前も諦めが悪いようだ。弱い者が足掻き続ける様は、目障りだな……」

「あなたの評価なんかどうでもいい!

バッタモンダーを助けるって、覚悟は決めたから!

わたしは! 絶 対 に 諦 め な い !! 」


バッタモンダーの胸に残った僅かな灯火を、彼の心の輝きを消させてなるものかと、

プリズムは新技「プリズムシャイン」を繰り出した!

天に掲げた眩しくも温かな黄金色の光が、バッタモンダーの心象世界にまで染み入り、闇を照らし、散らし、晴らして行く。

「なに……!?」

またも起こった予想外かつ不可思議な現象に、動揺を抑えきれないスキアヘッド。

鎮静化したバッタモンダーはマジェスティックハレーションで浄化、スキアヘッドは無言で撤退した。


「プリキュア……アンダーグ・エナジーの力を上回るとは……」

前々回、そして前回と、立て続けに目の当たりにしてしまった予想外のことに、表情は全く変わらないながら、どうにも心中穏やかでなさそうなスキアヘッド。

そんな彼に、闇の帳(とばり)の中から語りかける声。


「時が来たようだな。私自らが戦場に立つ、その時が……」

「まだです。お身体の傷が癒えるまで、戦いはお控えください。

あなたをお護りする事、それが私の使命……」

「スキアヘッド!……解れ。私にはお前しかいないのだ……!」

ただ俯き、主の言葉を聴く。このお方が望まれるのならば、もはや留め立てはできない……。


因みに300年前から全く姿が変わっていないことが発覚しており、当時の皇帝カイザー・アンダーグに幼少期のカイゼリンを戦場に連れて来たことを咎められ、(恐らくは“帝国の思想も理解できない腑抜け”に成り下がらせた、という意味で)「役立たずめ」と罵られていた。


紆余曲折の末、カイザーはスカイランドを攻めることを止め、スカイランドとアンダーグ帝国との間に和平が結ばれた。

しかし、その和平の場にはスキアヘッドの姿は最後までなく……


スカイランドがキラキラエナジーバリアに覆われたのを受け、回復中であったカイゼリンの制止も聞かずに出撃。「あなたを守るためなら、この命、惜しくはありません」と口にして。

プリキュア達と対峙した時にはマジェスティがノーブルの力を受け継いだ事を見抜いており、カイゼリンの事情について聞かれても「断る」と一蹴。ランボーグ5体を差し向けて釘付けにする間に、その圧倒的な力でキラキラエナジーバリアを強引に破壊しようとした。

しかしあと一歩のところでそれを突破してきたスカイとマジェスティによって阻止され、吹き飛ばされてしまう。それでも尚手を抜いていた事を見抜き、力の差を悟ったスキアヘッドは「もはやここまで」と覚悟を決め、アンダーグ・エナジーの空間に自分共々閉じ込めた上で自爆を試みる。


「せめてお前達二人の命はもらっていくぞ、カイゼリン様のために!」


しかしそれは、マジェスティックベールに阻まれ失敗。瀕死となったスキアヘッドは、バタフライがミックスパレットの癒しの力を使おうとしても、「その力は私には効かない」と拒絶し、天に向かって最期の言葉を投げかけながら、塵となって消滅していった…


「カイゼリン様、これが最後の授業です……力が全て、故に力の無い者はかくも惨めで悲しい……もっと私に力があれば、愛するあなたを守れたのに……申し訳ありません、カイゼリン様……」

届かぬ叫び

スキアヘッドの最期は、カイゼリンにも大きな衝撃を与え、彼女を最後の戦いへと駆り立てる事になる…


余談

名前の由来はおそらくギリシャ語でを意味するスキアー(σκιά)+スキンヘッドであるとみられる。

最終的に死滅したTVシリーズの敵キャラとしては『トロピカル〜ジュ!プリキュア』のあとまわしの魔女以来2年ぶりであるが、対話の余地がないまま消滅した敵キャラがTVシリーズや映画を含めて登場したのは『ヒーリングっど♥プリキュア』のビョーゲンズ全般以来3年ぶりである。


演者について

担当声優の宮本充氏は本作品がプリキュアシリーズ初出演。

ニチアサ枠では『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(ドグラニオ・ヤーブン)以来5年ぶり、ニチアサ8時30分枠では『明日のナージャ』(ワルトミュラー伯爵)以来20年ぶりの出演である。


スキアヘッドの事は「本性は極悪人」だと語っている。


関連タグ

ひろがるスカイ!プリキュア アンダーグ帝国

プリキュアの敵一覧


イルクーボ第1作目における元祖スキンヘッドのNo.2の幹部。


カワリーノ第4作目における、部下を怪物化させ使い潰した冷酷非情なNo.2の幹部。仕える主が女性である点も共通。


ノーザ第6作目における最高幹部。冷酷差や新しい怪物を使役してプリキュアを圧倒した。


テラビョーゲン第17作目における幹部格。頭には一対の角や例の衣装等、外見がよく似ている。


バトラー第18作目における女ボスの忠誠な側近。外道な行いがたたって改心の余地が与えられない点が共通する。



















































以下、第48話、ネタバレ注意









カイゼリン・アンダーグ





あなたは最後まで愚かな生徒だった










消滅したと思われたが、突然背後からカイゼリンの胸に槍を刺して貫く形で登場。力こそが全てだということが議論するまでもないことと言い、カイゼリンに上記の言葉を言い放った。そして……

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