RADIO-iは愛称で会社名は愛知国際放送。
日本で最初に他社へ事業譲渡や合併せずに自主的に閉局し解散した放送局でもある。
そして愛知県の放送局で唯一静岡県の一部を正式放送エリアにしており、浜松市に中継局を持っていた。
概略
愛知万博開催や中部国際空港開港を控え、多くの外国人が訪れることが想定され、外国語で放送を行うラジオ局が必要だということで名古屋の財界が出資して2000年4月1日に開局した。
興和グループの一員で放送機器類も全て興和製だった。サービスエリアをMIDLAND、パーソナリティはiJと呼んでいた。
サービスエリア
外国語放送実施地域に定められている愛知県名古屋市、瀬戸市、豊田市、岡崎市、常滑市、豊橋市及び静岡県浜松市を放送対象地域としていたが、愛知県と岐阜県の県境にある三国山に送信所を持ち、岐阜県美濃地方、三重県の平野部のほぼ全域でも受信できた。
しかし愛知県内でも山間部の東栄町、豊根村、旧津具村、旧稲武町では受信できなかった。
送信所
親局
送信所所在地 | 愛知県瀬戸市三国山 |
---|---|
空中線電力 | 5kw |
実効輻射電力 | 51kw |
周波数 | 79.5MHz |
コールサイン | JOGW-FM |
豊橋中継局
送信所所在地 | 愛知県豊橋市牛川町 |
---|---|
空中線電力 | 50w |
実効輻射電力 | 83w |
周波数 | 83.0MHz |
浜松中継局
送信所所在地 | 静岡県浜松市中区下池川 |
---|---|
空中線電力 | 100w |
実効輻射電力 | 125w |
周波数 | 79.9MHz |
閉局
元々外国語放送という聴取者が限られる放送を行っていたため、スポンサーが付きにくい上に局のイメージに合わないCMは流させなかったというスタンスを貫いたため開局時からずっと赤字が続き、2010年9月30日に閉局した。
なお当局でアナウンサーを務めていた広島明子は自身が運営するブログの記事でRADIO-iに他社から事業譲渡の打診があり、RADIO-iがそれを断ったを思わせる記事を書いている。
中京圏の外国語放送
以後4年ほど外国語放送空白地帯となった愛知県を筆頭とする中京広域圏だが2014年4月InterFM NAGOYAが開局。周波数と空中線電力こそRADIO-iと同じだが、送信所所在地は三国山から東山タワーへ、豊橋と浜松に中継局はなく、浜松からの受信は名古屋本局の遠距離受信となる。
三国山送信所の現在
三国山には地上デジタル放送の試験放送送信所が設けられていた時期があり、現在も当時の送信鉄塔が残っている。しかし愛知国際放送の送信鉄塔は跡形もなく消え去り、切られた電線が物悲しさを放っている。