キハ285系
きはにひゃくはちじゅうごけい
JR北海道が開発に着手するも、世間情勢に巻き込まれて開発中止に追い込まれた悲劇の特急形気動車である。
開発の背景
当時のJR北海道は、より高速・高効率な特急形気動車の開発を目指していた。具体的な新技術としては、振り子装置と車体傾斜装置を併設した「複合車体傾斜システム」、加速時にモーターで駆動力を補う「MA式ハイブリッド駆動システム」が挙げられる。
このうち後者に関しては、キハ160形気動車を改造して実験が行われた。そして、これら新技術を盛り込んだキハ285系車両の設計・制作も、2011年4月より着手された。
車両概要
キハ281系から続く高運転台構造の運転台を持つが、前面がやや下膨れ状の形状になり、ホイッスルが車体両側に移るなど、これまでの特急車とも印象が異なる。また、複合車体傾斜システムの採用で傾斜角が8度にも達するため、側面の絞り込みが非常にきつい。
配色に関しては青の太帯と萌黄色の細帯を配したシンプルなデザインである。2014年10月に試作車が落成、今後10年で160両を増備する計画だった。