戦闘機や艦船などにしか積めない大型なガトリングガンを人が運用できるサイズまで小型化したもの。正式名称「M134」。一部メディアでバルカン砲などと紹介される事もあるが、これは間違いである。
概要
6本の銃身を持つ電動式ガトリングガンであり、毎分2,000~4,000発という単銃身機関銃では考えられない発射速度を持つ。初期は毎分6,000発だったが、速すぎて弾薬の消費が激しい上に作動不良が多発するため、発射速度を下げている。
主な用途は軍用ヘリコプターの地上目標に対する制圧射撃用であり、側面ドアの銃架に装着されてガンナーが射撃するものだが、一部の攻撃ヘリコプターでは機首のターレットや機体側面のラックに搭載されるなど、固定武装となっている。また、ベトナム戦争では輸送機を改造したAC-47やAC-119にこれを複数搭載、弾丸の豪雨を降らせるガンシップの武装となった。普通の重機関銃のように、地上で使用できるように三脚もある。その他に特殊部隊ではハンヴィーに搭載し、比較的遠距離の敵を早急に無効化する「射程の長いショットガン」としても使用する。
ちなみに本体重量だけで18kgもあり、これに加えて多数の銃弾と作動に必要な大容量のバッテリーを携帯し活動するのは不可能である。またその連射速度から撃ちっ放しにすると機関銃用の大型弾装を数秒で撃ち切ってしまう。
そんなわけで映画でときどきやるような『ガトリングガン抱えてウオオオオ』というのは映画の中だけである。俳優の談によれば『どんなに踏ん張っても反動で吹き飛ばされてしまいますね』とのこと。