ヒューベリオンとは、田中芳樹小説およびそれを原作とするOVA『銀河英雄伝説』に登場する戦艦。
名前の由来はギリシャ神話に登場する巨人ヒュペリオン。
概要
第4次ティアマト会戦後に新設された第13艦隊の旗艦であり、同艦隊の司令官となったヤン・ウェンリーの座乗艦である。
ヤンを一躍有名にした第七次イゼルローン要塞攻略戦に始まり、バーミリオン会戦まで彼の座乗艦として活躍、その名前は広く知れ渡っていた。
のちにヤンが旗艦をユリシーズに移してからはメルカッツ提督の座乗艦となるが、シヴァ星域会戦でビッテンフェルト艦隊の猛攻を受け撃沈された。
設定と性能
主役級の人物の座乗艦でありながら、メディアによって解説が一定していない。
現在の段階では、
1.第13艦隊の旗艦として新造された
2.退役間近の旧型戦艦を急遽引っ張り出して配備
3.辺境警備艦隊の旗艦を正規艦隊の旗艦として使えるように通信能力を強化した
などの説が存在している。
いずれにせよ、本来ならば正規艦隊の旗艦として使う事を想定した戦艦ではなかったようである。
全長は911mと同盟軍の他の艦隊旗艦と比べると小型であり、主砲も少なく、どうやら火力では他の旗艦級戦艦に劣っている模様。
(ただし、銀英伝における艦隊戦は数万隻の戦艦によるものであるから、旗艦の火力が多少劣っていたとしても大した問題ではないという考え方がないわけではない)
それ以外の能力については「指揮通信能力では遜色がない」とする説もあれば、「1個艦隊を指揮する能力はない」という説もある。
艦載機(スパルタニアン)は24機搭載されており、オリビエ・ポプランやイワン・コーネフといったエースパイロットの母艦でもあった。
OVA版における艦番号は第13艦隊の旗艦を示す「1301」ではなく、製作時にヒューベリオン用に使用されたカラーナンバーに因んだ「144M」である。
物語の設定上は「番号を変える暇もなく配備したら、ヤンがいきなりイゼルローンを奪取するという大手柄を立ててしまったので宣伝効果も兼ねてそのままにしておいた」ということになっている。